2026年版・7-6

基礎-6 建築構造と材料の土台の一問一答

1級建築施工管理技士「最初に覚える土台知識」から、基礎-6 建築構造と材料の土台に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問17-6

鉄筋コンクリート構造において、鉄筋とコンクリートが役割を分担する理由として正しいものはどれか。

  • ①コンクリートが圧縮、鉄筋が引張りを負担
  • ②コンクリートも鉄筋も圧縮だけを負担する
  • ③コンクリートが引張り、鉄筋が圧縮を負担
  • ④コンクリートが曲げ、鉄筋がせん断を負担
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正解 ①コンクリートが圧縮、鉄筋が引張りを負担
解説
コンクリートは圧縮に強く引張りに弱い材料で、引張強度は圧縮強度のおよそ10分の1程度しかありません。そこで、引張りに強い鉄筋を引張力が生じる位置に配置し、二つの材料で力を分担させます。これが鉄筋コンクリート構造の出発点です。

この組合せが成り立つのは、二つの理由があるからです。第一に、鋼とコンクリートの線膨張係数がほぼ等しいため、温度が変わっても両者がはがれません。第二に、コンクリートは強いアルカリ性で、鉄筋の表面に不動態被膜をつくり錆から守ります。かぶり厚さを確保する、中性化を防ぐ、といった施工上の要求は、すべてこの第二の理由から出てきます。
他の選択肢について

・コンクリートが引張力を負担するもの:役割が逆で、コンクリートは引張りに弱い材料です。
・どちらも圧縮力だけを負担するもの:鉄筋を入れる最大の目的は引張力への抵抗です。
・鉄筋がせん断を負担するもの:せん断補強も重要ですが、主筋の役割は曲げによる引張力への抵抗です。
問27-6

鋼材のヤング係数について、正しいものはどれか。

  • ①強度が高いほどヤング係数も大きくなる
  • ②強度が違ってもヤング係数はほぼ同じ
  • ③ヤング係数はコンクリートより小さい
  • ④強度が高いほどヤング係数は小さくなる
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正解 ②強度が違ってもヤング係数はほぼ同じ
解説
鋼材のヤング係数は、強度の等級にかかわらずおよそ2.05×10の5乗N/mm2でほぼ一定です。SN400でもSN490でも、変形しにくさを表すこの値は変わりません。

実務上の意味は大きいものがあります。強度の高い鋼材に替えても部材は堅くならないため、たわみや層間変形といった変形の問題は、材料の強度ではなく断面の大きさや形状で解決するしかありません。「強度を上げれば変形が減る」という直感が通用しない、という点が鋼構造を学ぶうえでの第一の関門です。なお、コンクリートのヤング係数は鋼材のおよそ10分の1程度です。
他の選択肢について

・強度に比例して大きくなる:ヤング係数は強度の等級によらずほぼ一定です。
・強度が高いほど小さくなる:そのような傾向はありません。
・コンクリートより小さい:鋼材のヤング係数はコンクリートより大きく、およそ10倍あります。
問37-6

コンクリートの水セメント比について、正しいものはどれか。

  • ①強度には影響するが耐久性には影響しない
  • ②大きいほど強度も耐久性も高くなる
  • ③小さいほど強度も耐久性も高くなる
  • ④施工性を決めるだけで強度とは関係ない
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正解 ③小さいほど強度も耐久性も高くなる
解説
水セメント比は、練混ぜ時の水の質量をセメントの質量で割った百分率です。この値が小さいほど硬化後の組織が緻密になり、圧縮強度が高く、中性化や塩害に対する耐久性も高くなります。

ところが水を減らすと流動性が落ちて打ち込みにくくなり、締固め不足による豆板を招きます。そこで混和剤で流動性を確保しながら水を減らす、という考え方が生まれます。JASS 5では単位水量を185kg/m3以下、塩化物イオン量を0.30kg/m3以下とすることなどが示されており、いずれも耐久性を確保するための基本の数値です。まずこの2つを覚えておくと、コンクリート工事の設問が読みやすくなります。
他の選択肢について

・大きいほど強度が高い:関係が逆で、水セメント比が大きいと強度は低下します。
・耐久性には影響しない:水セメント比は中性化速度などに直接影響する重要な指標です。
・強度とは無関係:水セメント比と圧縮強度の関係は、コンクリートの調合設計の中心をなすものです。
問47-6

建築物の構造体や仕上材など、建築物そのものの重量として扱われる荷重を何と呼ぶか。

  • ①風圧力
  • ②積載荷重
  • ③積雪荷重
  • ④固定荷重
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正解 ④固定荷重
解説
建築基準法施行令第83条は、建築物に作用する荷重及び外力として固定荷重・積載荷重・積雪荷重・風圧力・地震力の五つを挙げています。このうち固定荷重は建築物の各部の自重、つまり柱や梁などの構造体、床や壁の仕上材、屋根など、建築物そのものの重さをいいます。

これに対して積載荷重は、人、家具、物品など、後から載るものの重さです。同じ床でも、住宅と教室と百貨店の売場では想定する積載荷重が違います。あわせて、力が続く時間による区別も押さえましょう。常に作用する固定荷重と積載荷重は長期、地震力と風圧力は短期として扱い、積雪荷重は一般の地域では短期、多雪区域では長期としても考えます。何が載るのか、どれだけの時間続くのか、という二つの見方で整理すると分かりやすくなります。
他の選択肢について

・積載荷重:人や家具、物品など、あとから載るものの重さです。
・積雪荷重:屋根に積もった雪の重さで、地域ごとの積雪量をもとに求めます。
・風圧力:風が建築物の面を押したり引いたりする力で、短期の力として扱います。
問57-6

耐震構造、制振構造、免震構造の違いについて、正しいものはどれか。

  • ①免震は基礎との間の装置で揺れを抑える
  • ②制振は建築物と基礎を切り離す構造である
  • ③免震は柱や梁を太くして地震力に耐える
  • ④耐震は装置でエネルギーを吸収する構造
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正解 ①免震は基礎との間の装置で揺れを抑える
解説
三つの考え方は、地震の力に対する向き合い方が違います。耐震構造は部材の強度と粘りで地震力に耐えるもの、制振構造はダンパーなどの装置で振動エネルギーを吸収して揺れを抑えるもの、免震構造は積層ゴムなどを建築物と基礎の間に設けて地震動が上部構造に伝わりにくくするものです。

免震は建物の固有周期を長くすることで、地震動の大きな成分と共振しにくくする仕組みです。ただし水平方向に大きく変位するため、周囲にクリアランスを確保し、設備配管には可とう継手を用いるなど、施工上の配慮が欠かせません。1級では、こうした装置周りの納まりや施工管理が問われます。
他の選択肢について

・免震は断面を大きくして耐える:それは耐震構造の考え方です。
・制振は基礎と切り離す:切り離して伝達を低減するのは免震構造です。
・耐震は装置でエネルギーを吸収する:装置で吸収するのは制振構造です。
問67-6

鉄骨構造の特徴として、正しいものはどれか。

  • ①強度が高く粘り高温でも強度が変わらない
  • ②強度が高く粘るが高温で強度が急に下がる
  • ③自重が大きく長い支間には適さない
  • ④強度は低いが高温には強い材料である
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正解 ②強度が高く粘るが高温で強度が急に下がる
解説
鋼材は強度が高く、変形能力(粘り)に優れるため、長い支間や高層の架構に適しています。同じ耐力を得るのに部材が小さくて済み、自重も軽くなります。

弱点は熱と錆です。鋼材の強度は温度の上昇とともに低下し、500度前後では常温の半分程度になります。そのため耐火被覆が必要で、吹付けロックウール、耐火板張り、耐火塗料などの工法から選びます。錆に対しては錆止め塗装を行いますが、コンクリートに埋め込まれる部分、耐火被覆される部分、高力ボルト摩擦接合面、現場溶接部とその周辺などは塗装しません。この「塗らない部位」は1級で頻出です。
他の選択肢について

・高温でも強度がほとんど変わらない:鋼材の強度は高温で著しく低下するため耐火被覆が必要です。
・強度は低い:鋼材はコンクリートより格段に高い強度を持ちます。
・自重が大きく長い支間に適さない:自重が軽いことは鉄骨構造の長所で、長支間に適しています。
問77-6

コンクリートの練混ぜから打込み終了までの時間の限度について、正しいものはどれか。

  • ①外気温にかかわらず一律120分とする
  • ②25℃以上は120分、25℃未満は90分
  • ③25℃以上は90分、25℃未満は120分
  • ④外気温にかかわらず一律60分とする
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正解 ③25℃以上は90分、25℃未満は120分
解説
コンクリートは練り混ぜた瞬間から凝結が始まるため、練混ぜから打込み終了までの時間には限度が定められています。国土交通省の公共建築工事標準仕様書(建築工事編)は、外気温が25℃以上のときは90分以内、25℃未満のときは120分以内としています。25℃ちょうどのときは90分側になる点に注意してください。

暑いほど時間が短いのは、水和反応が速く進み、スランプの低下や打重ね部の不良が起こりやすくなるためです。この時間の制約は、生コン工場から現場までの運搬時間、ポンプ車の配置、打込み区画の分け方といった計画に直結します。「25℃を境に90分と120分」は、コンクリート工事のすべての計画の前提になる数値なので、最初に覚えてしまいましょう。
他の選択肢について

・25℃以上で120分、25℃未満で90分:数値が逆で、高温のときほど短くします。
・いずれも120分:外気温によって限度が変わります。
・いずれも60分:外気温にかかわらず60分を限度とする定めはありません。
問87-6

コンクリートのスランプについて、正しいものはどれか。

  • ①硬化したコンクリートの圧縮強度
  • ②コンクリートの中性化の進み方
  • ③コンクリートに含まれる空気の量
  • ④固まる前のコンクリートの流動性
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正解 ④固まる前のコンクリートの流動性
解説
スランプは、スランプコーンにコンクリートを詰めて引き上げたときの、頂部の下がりをcmで表した値です。値が大きいほど軟らかく流動性が高いことを示します。試験方法はJIS A 1101に定められています。

軟らかいほど打ち込みやすいのですが、水を増やして軟らかくすると強度と耐久性が下がり、材料分離やブリーディングも増えます。そこで、配筋が密な部材や打込み高さの大きい部材では必要な流動性を確保しつつ、単位水量は増やさないという設計が求められます。混和剤の役割はここにあります。
他の選択肢について

・圧縮強度を表す指標:圧縮強度は供試体の圧縮強度試験で確かめるもので、スランプとは別です。
・空気量を表す指標:空気量は空気量試験(JIS A 1128等)で測定します。
・中性化の進行を表す指標:中性化はフェノールフタレイン溶液による試験などで確認します。
問97-6

建築物の基礎の分類について、正しいものはどれか。

  • ①直接基礎は基礎スラブから地盤へ伝える
  • ②べた基礎は柱ごとに設ける直接基礎である
  • ③直接基礎はくいで深い支持層へ伝える
  • ④杭基礎は支持層が浅いときに用いる
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正解 ①直接基礎は基礎スラブから地盤へ伝える
解説
基礎は大きく直接基礎と杭基礎に分かれます。直接基礎は基礎スラブの底面から地盤へ直接荷重を伝える形式で、独立基礎、布基礎、べた基礎などがあります。杭基礎は、浅い部分の地盤が支持力不足のときに、くいを介して深い支持層へ荷重を伝える形式です。

選ぶ基準は、支持層の深さと建築物の荷重です。支持層が浅ければ直接基礎、深ければ杭基礎が基本になります。同一の建築物で直接基礎と杭基礎を併用すると、沈下の性質が異なるため不同沈下の原因になり、原則として避けます。地盤調査の結果が基礎の形式を決め、それが工程と仮設計画を決める、という流れを意識しておきましょう。
他の選択肢について

・直接基礎がくいを介する:くいを介するのは杭基礎で、直接基礎は地盤に直接伝えます。
・べた基礎が柱ごとに設けるもの:柱ごとに設けるのは独立基礎で、べた基礎は底面全体で支えます。
・杭基礎は支持層が浅い場合:支持層が深い場合に用いるのが杭基礎です。
問107-6

ラーメン構造と壁式構造の違いについて、正しいものはどれか。

  • ①ラーメン構造は柱と梁をピン接合で抵抗する
  • ②ラーメン構造は柱と梁を剛接合して抵抗する
  • ③壁式構造は高層建築物に最も適している
  • ④壁式構造は柱と梁の骨組みだけで抵抗する
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正解 ②ラーメン構造は柱と梁を剛接合して抵抗する
解説
ラーメン構造は、柱と梁の接合部を剛接合とし、部材に生じる曲げモーメントによって水平力に抵抗する構造です。壁式構造は、柱や梁を設けずに耐力壁と床スラブで構成し、壁の面内せん断で水平力に抵抗します。

それぞれ得意な用途があります。ラーメン構造は柱と梁で囲まれた大きな開口が取れるため、事務所建築や店舗に向きます。壁式構造は室内に柱型や梁型が出ないため住宅に向きますが、壁の量と配置に制約があり、階数や高さにも制限があります。1級で扱う中高層の建築物では、ラーメン構造や、これに耐震壁を加えた形式が中心になります。
他の選択肢について

・接合部をピンとするもの:ピン接合の骨組みは水平力に抵抗できず、ブレース等が必要になります。
・壁式構造が柱と梁の骨組み:柱と梁の骨組みで抵抗するのはラーメン構造です。
・壁式構造が高層に最も適する:壁式構造には階数や高さの制限があり、高層には向きません。

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