元請負人の義務に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
- ①違反の事実を指摘して是正を求めても従わないときは、行政庁に通報するものとする。
- ②元請負人は、下請負人が法令に違反しないよう指導に努めるものとされている。
- ③工程の細目や作業方法を定めようとするときは、事後に下請負人へ通知すればよい。
- ④下請負人が通報したことを理由に取引の停止などの不利益な取扱いをしてはならない。
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建設業法第24条の2は、元請負人は、その請け負った建設工事を施工するために必要な工程の細目、作業方法その他元請負人において定めるべき事項を定めようとするときは、あらかじめ、下請負人の意見をきかなければならないと定めています。事後の通知では足りません。実際に手を動かして施工するのは下請負人であり、その作業の段取りや手順を最もよく知っているのも下請負人です。決まった後で知らされるだけでは、無理な工程が押しつけられ、結果として品質の低下や労働災害につながります。あらかじめ意見をきくことで、実行可能な計画に近づけることがこの規定の目的です。
他の選択肢が不適切な理由
「元請負人は、下請負人が法令に違反しないよう指導に努めるものとされている。」は正しく、法第24条の7第1項が発注者から直接請け負った特定建設業者に対して指導の努力義務を課しているからです。「違反の事実を指摘して是正を求めても従わないときは、行政庁に通報するものとする。」も正しく、同条第3項が許可をした国土交通大臣または都道府県知事などへの通報を義務づけているからです。「下請負人が通報したことを理由に取引の停止などの不利益な取扱いをしてはならない。」も正しく、法第24条の5が不利益取扱いを禁じているからです。
試験の罠
指導と是正の求めは努力義務ですが、それでも従わない場合の行政庁への通報は義務です。同じ条文の中で努力義務と義務が混在しているので、文末の表現に注意して読み分けます。