2026年版・6-8

建設業法:元請負人の義務と施工体制台帳の一問一答

1級建築施工管理技士「法規」から、建設業法:元請負人の義務と施工体制台帳に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問16-8

元請負人の義務に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①違反の事実を指摘して是正を求めても従わないときは、行政庁に通報するものとする。
  • ②元請負人は、下請負人が法令に違反しないよう指導に努めるものとされている。
  • ③工程の細目や作業方法を定めようとするときは、事後に下請負人へ通知すればよい。
  • ④下請負人が通報したことを理由に取引の停止などの不利益な取扱いをしてはならない。
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正解 ③工程の細目や作業方法を定めようとするときは、事後に下請負人へ通知すればよい。
解説
建設業法第24条の2は、元請負人は、その請け負った建設工事を施工するために必要な工程の細目、作業方法その他元請負人において定めるべき事項を定めようとするときは、あらかじめ、下請負人の意見をきかなければならないと定めています。事後の通知では足りません。実際に手を動かして施工するのは下請負人であり、その作業の段取りや手順を最もよく知っているのも下請負人です。決まった後で知らされるだけでは、無理な工程が押しつけられ、結果として品質の低下や労働災害につながります。あらかじめ意見をきくことで、実行可能な計画に近づけることがこの規定の目的です。

他の選択肢が不適切な理由
「元請負人は、下請負人が法令に違反しないよう指導に努めるものとされている。」は正しく、法第24条の7第1項が発注者から直接請け負った特定建設業者に対して指導の努力義務を課しているからです。「違反の事実を指摘して是正を求めても従わないときは、行政庁に通報するものとする。」も正しく、同条第3項が許可をした国土交通大臣または都道府県知事などへの通報を義務づけているからです。「下請負人が通報したことを理由に取引の停止などの不利益な取扱いをしてはならない。」も正しく、法第24条の5が不利益取扱いを禁じているからです。

試験の罠
指導と是正の求めは努力義務ですが、それでも従わない場合の行政庁への通報は義務です。同じ条文の中で努力義務と義務が混在しているので、文末の表現に注意して読み分けます。
問26-8

元請負人による下請代金の支払に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①前払金の支払を受けたときは、下請負人に対して前払金を支払うよう配慮する。
  • ②下請代金は、支払を受けた日からできる限り短い期間内に支払うものとされている。
  • ③下請代金のうち労務費に相当する部分は、現金で支払うよう適切な配慮をする。
  • ④出来形部分に対する支払を受けたときは、支払を受けた日から2月以内に支払う。
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正解 ④出来形部分に対する支払を受けたときは、支払を受けた日から2月以内に支払う。
解説
建設業法第24条の3第1項は、元請負人が請負代金の出来形部分に対する支払または工事完成後における支払を受けたときは、その支払の対象となった建設工事を施工した下請負人に対して、相応する下請代金を、当該支払を受けた日から1月以内で、かつできる限り短い期間内に支払わなければならないと定めています。2月以内ではなく1月以内です。元請負人は既に発注者から資金を受け取っているのですから、それを長く手元に置く理由がありません。下請負人の多くは中小企業であり、資金が入らなければ職人への賃金の支払にも支障が出るため、短い期間が定められています。

他の選択肢が不適切な理由
「下請代金は、支払を受けた日からできる限り短い期間内に支払うものとされている。」は正しく、同項が1月以内という上限に加えてできる限り短い期間内と重ねて定めているからです。「下請代金のうち労務費に相当する部分は、現金で支払うよう適切な配慮をする。」も正しく、同条第2項が現金での支払への配慮を求めているからです。手形では職人の賃金の支払に間に合わないためです。「前払金の支払を受けたときは、下請負人に対して前払金を支払うよう配慮する。」も正しく、同条第3項が資材の購入や労働者の募集に必要な費用について配慮を求めているからです。

試験の罠
1月以内は元請が発注者から支払を受けた場合の下請への支払、50日以内は特定建設業者が注文者となった下請契約の支払期日です。起算点も対象も違うので必ず区別します。
問36-8

下請負人からの完成通知を受けた後の検査および引渡しに関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①元請負人は、完成の通知を受けた日から30日以内に検査を完了しなければならない。
  • ②検査は、その通知を受けた日からできる限り短い期間内に完了することとされている。
  • ③検査によって完成を確認した後、下請負人が申し出たときは直ちに引渡しを受ける。
  • ④工事完成の時期から20日を経過した日以前の一定の日に引き渡す特約もできる。
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正解 ①元請負人は、完成の通知を受けた日から30日以内に検査を完了しなければならない。
解説
建設業法第24条の4第1項は、元請負人は、下請負人からその請け負った建設工事が完成した旨の通知を受けたときは、当該通知を受けた日から20日以内で、かつできる限り短い期間内に、その完成を確認するための検査を完了しなければならないと定めています。30日以内ではなく20日以内です。検査が終わらなければ引渡しがされず、引渡しがされなければ下請代金の支払期日も始まりません。検査を遅らせることによって実質的に支払を先延ばしにする行為を防ぐため、期間の上限が法律で定められているのです。

他の選択肢が不適切な理由
「検査は、その通知を受けた日からできる限り短い期間内に完了することとされている。」は正しく、同項が20日以内という上限に加えてできる限り短い期間内と定めているからです。「検査によって完成を確認した後、下請負人が申し出たときは直ちに引渡しを受ける。」も正しく、同条第2項の本文がそのとおり定めているからです。「工事完成の時期から20日を経過した日以前の一定の日に引き渡す特約もできる。」も正しく、同項ただし書が下請契約で定めた場合の例外を認めているからです。

試験の罠
20日は検査の完了期限であると同時に、引渡しの特約に置ける限界の日数でもあります。同じ20日が2か所に現れるので、どちらの場面かを取り違えないようにします。
問46-8

特定建設業者の下請代金の支払期日等に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①支払期日は、引渡しの申出の日から起算して50日を経過する日以前の日に定める。
  • ②支払が遅れた場合の遅延利息は、引渡しの申出があった日から起算して計算される。
  • ③割引を受けることが困難であると認められる手形を交付してはならないとされる。
  • ④支払期日が定められなかったときは、引渡しの申出の日が支払期日とみなされる。
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正解 ②支払が遅れた場合の遅延利息は、引渡しの申出があった日から起算して計算される。
解説
建設業法第24条の6第4項は、特定建設業者が支払をしなかったときは、下請負人に対して、法第24条の4第2項の申出の日から起算して50日を経過した日から当該下請代金の支払をする日までの期間について、その日数に応じた遅延利息を支払わなければならないと定めています。遅延利息の起算日は申出の日そのものではなく、そこから50日を経過した日です。50日以内であれば法律上は適法な支払期日の範囲内なので、その間について利息を課す理由がないからです。50日を過ぎた時点で初めて法に違反する遅れとなり、そこから利息が発生する仕組みです。

他の選択肢が不適切な理由
「支払期日は、引渡しの申出の日から起算して50日を経過する日以前の日に定める。」は正しく、同条第1項がそのとおり定めており、かつできる限り短い期間内としているからです。「支払期日が定められなかったときは、引渡しの申出の日が支払期日とみなされる。」も正しく、同条第2項が前段でそのとおり定めているからです。「割引を受けることが困難であると認められる手形を交付してはならないとされる。」も正しく、同条第3項が一般の金融機関による割引が困難な手形の交付を禁じているからです。

試験の罠
この規定は、下請負人が特定建設業者である場合や、資本金が政令で定める金額以上の法人である場合には適用されません。保護を必要とする中小の下請負人を対象とする規定だからです。
問56-8

施工体制台帳を作成しなければならない場合に関する記述として、最も不適当なものはどれか。なお、令和7年2月1日施行の改正後の規定による。

  • ①民間工事では、発注者から直接請け負った特定建設業者であることが要件とされる。
  • ②建築一式工事以外では、下請契約の請負代金の総額が5,000万円以上のときに作成する。
  • ③公共工事では、下請契約の総額が基準に満たなければ作成の義務は生じないとされる。
  • ④建築一式工事では、下請契約の請負代金の総額が8,000万円以上のときに作成する。
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正解 ③公共工事では、下請契約の総額が基準に満たなければ作成の義務は生じないとされる。
解説
公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律第15条第1項は、公共工事を発注者から直接請け負った建設業者が、下請契約を締結したときは、金額にかかわらず施工体制台帳を作成しなければならないという趣旨の特例を定めています。したがって公共工事では基準額に達しなくても作成の義務が生じます。公共工事は税金で行われるため、どの業者がどの部分を施工しているかを発注者が完全に把握できることが強く求められます。あわせて同条第2項は、作成した施工体制台帳の写しを発注者に提出することも義務づけています。

他の選択肢が不適切な理由
「民間工事では、発注者から直接請け負った特定建設業者であることが要件とされる。」は正しく、建設業法第24条の8第1項が主体を特定建設業者に限っているからです。「建築一式工事以外では、下請契約の請負代金の総額が5,000万円以上のときに作成する。」も正しく、建設業法施行令第7条の4本文が改正後の金額としてそのとおり定めているからです。「建築一式工事では、下請契約の請負代金の総額が8,000万円以上のときに作成する。」も正しく、同条ただし書の金額と一致するからです。

試験の罠
民間工事は特定建設業者かつ一定金額以上、公共工事は下請契約があれば金額を問わず、という違いが最頻出です。公共工事では写しの発注者への提出も加わります。
問66-8

施工体制台帳の備置きおよび記載に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①施工体制台帳は、工事現場ごとに備え置かなければならないとされているものである。
  • ②発注者から請求があったときは、備え置かれた施工体制台帳を閲覧に供する。
  • ③下請負人の商号または名称、その工事の内容および工期を記載事項としている。
  • ④施工体制台帳の備置きは、元請負人の営業所において行えばよいとされている。
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正解 ④施工体制台帳の備置きは、元請負人の営業所において行えばよいとされている。
解説
建設業法第24条の8第1項は、施工体制台帳を作成し、工事現場ごとに備え置かなければならないと定めています。営業所ではなく工事現場です。施工体制台帳は、その現場で誰がどの作業を担当しているかを示す帳簿であり、災害が起きたときや不具合が判明したときに、現場で直ちに確認できなければ意味がありません。また同条第3項は、発注者から請求があったときに閲覧に供することを義務づけていますが、発注者は通常現場に足を運ぶため、現場に備え置かれていることがこの義務の前提となります。

他の選択肢が不適切な理由
「施工体制台帳は、工事現場ごとに備え置かなければならないとされているものである。」は正しく、同条第1項がそのとおり定めているからです。「発注者から請求があったときは、備え置かれた施工体制台帳を閲覧に供する。」も正しく、同条第3項が閲覧義務を定めているからです。「下請負人の商号または名称、その工事の内容および工期を記載事項としている。」も正しく、同条第1項が記載事項として明示しているからです。このほか国土交通省令により、技術者の氏名や資格、健康保険等の加入状況なども記載します。

試験の罠
備え置く場所は工事現場ですが、工事が終わった後の保存は営業所です。目的物の引渡しから5年間、新築住宅の場合は10年間の保存が求められます。場所と期間を混同しないことです。
問76-8

施工体系図に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①施工体系図を作成する義務は、施工体制台帳の作成義務とは無関係に生じる。
  • ②施工体系図は、当該工事現場の見やすい場所に掲げなければならないとされる。
  • ③公共工事では、工事関係者が見やすい場所と公衆が見やすい場所に掲示する。
  • ④施工体系図には、各下請負人の施工の分担関係を表示することとされている。
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正解 ①施工体系図を作成する義務は、施工体制台帳の作成義務とは無関係に生じる。
解説
建設業法第24条の8第4項は、第1項の特定建設業者が、当該建設工事における各下請負人の施工の分担関係を表示した施工体系図を作成し、これを当該工事現場の見やすい場所に掲げなければならないと定めています。ここでいう第1項の特定建設業者とは、施工体制台帳を作成すべき特定建設業者のことですから、施工体系図の作成義務は施工体制台帳の作成義務と一体のものです。無関係に生じるということはありません。台帳が文字による記録であるのに対し、体系図はその内容を樹形の図にして一目で分かるようにしたものだと理解すると整理できます。

他の選択肢が不適切な理由
「施工体系図には、各下請負人の施工の分担関係を表示することとされている。」は正しく、同項がそのとおり定めているからです。「施工体系図は、当該工事現場の見やすい場所に掲げなければならないとされる。」も正しく、同項が掲示の場所を定めているからです。「公共工事では、工事関係者が見やすい場所と公衆が見やすい場所に掲示する。」も正しく、公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律第15条第1項が民間工事より広い掲示を求めているからです。

試験の罠
民間工事は工事現場の見やすい場所だけですが、公共工事はこれに加えて公衆が見やすい場所にも掲示します。税金で行う工事なので、通行人にも分かるようにするという趣旨です。
問86-8

施工体制台帳に関する下請負人の義務に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①下請負人は、さらに他の者に請け負わせたときは、元請の特定建設業者に通知する。
  • ②この通知義務は、二次以下の下請負人には課されていないとされているものである。
  • ③通知する事項には、その者の商号または名称、工事の内容および工期が含まれる。
  • ④この通知は、国土交通省令で定めるところにより行うこととされているものである。
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正解 ②この通知義務は、二次以下の下請負人には課されていないとされているものである。
解説
建設業法第24条の8第2項は、第1項の建設工事の下請負人は、その請け負った建設工事を他の建設業を営む者に請け負わせたときは、当該特定建設業者に対して所定の事項を通知しなければならないと定めています。ここでいう下請負人には、一次の下請負人だけでなく二次以下の下請負人も含まれます。施工体制台帳は現場に入るすべての業者を把握するためのものですから、階層のどこかで通知が途切れれば、その先の業者が誰なのか分からなくなり、制度が成り立たなくなるからです。実務では、各階層の業者が再下請負通知書を提出する形で運用されています。

他の選択肢が不適切な理由
「下請負人は、さらに他の者に請け負わせたときは、元請の特定建設業者に通知する。」は正しく、同項が通知の相手方を当該特定建設業者としているからです。「通知する事項には、その者の商号または名称、工事の内容および工期が含まれる。」も正しく、同項がそれらを通知事項として明示しているからです。「この通知は、国土交通省令で定めるところにより行うこととされているものである。」も正しく、同項が省令に手続きを委ねているからです。

試験の罠
通知の相手方は自分に発注した直近の上位の業者ではなく、施工体制台帳を作成する特定建設業者です。実務上は上位の業者を経由して届きますが、法律上の名あて人は元請である点を押さえます。
問96-8

元請負人と下請負人の関係に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①特定建設業者は、下請負人が建設業法に違反しないよう指導に努めるものとされる。
  • ②この指導の対象となる法令には、労働者の使用に関する法令も含まれるとされている。
  • ③指導の対象となる下請負人は、一次の下請負人に限られるとされているものである。
  • ④是正を求めても従わないときは、許可行政庁または都道府県知事に通報する。
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正解 ③指導の対象となる下請負人は、一次の下請負人に限られるとされているものである。
解説
建設業法第24条の7第1項は、発注者から直接建設工事を請け負った特定建設業者は、当該建設工事の下請負人が、その下請負に係る建設工事の施工に関し、この法律の規定または建設工事の施工もしくは建設工事に従事する労働者の使用に関する法令の規定で政令で定めるものに違反しないよう、当該下請負人の指導に努めるものとすると定めています。ここでいう下請負人は、その工事に関わるすべての下請負人であり、一次に限られません。現場に入る業者はどの階層であっても同じ現場で作業しており、違反があれば同じように事故や不良施工の原因となるからです。

他の選択肢が不適切な理由
「特定建設業者は、下請負人が建設業法に違反しないよう指導に努めるものとされる。」は正しく、同項がそのとおり定めているからです。「この指導の対象となる法令には、労働者の使用に関する法令も含まれるとされている。」も正しく、同項が政令で定める法令として労働基準法や労働安全衛生法などを含めているからです。「是正を求めても従わないときは、許可行政庁または都道府県知事に通報する。」も正しく、同条第3項が速やかに通報することを義務づけているからです。

試験の罠
この指導の主体は、元請負人一般ではなく発注者から直接請け負った特定建設業者です。一般建設業の許可で元請となっている場合には、この条文の義務は課されません。
問106-8

施工体制台帳および施工体系図の保存等に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①施工体制台帳は、目的物の引渡しをしたときから5年間保存することとされている。
  • ②新築住宅に係るものは、引渡しをしたときから10年間保存することとされている。
  • ③施工体系図については、引渡しをしたときから10年間保存することとされている。
  • ④公共工事では、施工体制台帳の写しの発注者への提出は求められていないとされる。
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正解 ④公共工事では、施工体制台帳の写しの発注者への提出は求められていないとされる。
解説
公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律第15条第2項は、公共工事について施工体制台帳を作成した建設業者は、その写しを発注者に提出しなければならないという趣旨を定めています。提出は求められています。民間工事では、発注者から請求があったときに閲覧に供すれば足りるのに対し、公共工事では請求がなくても写しを渡さなければなりません。税金で行う工事について、発注者である国や地方公共団体が施工の実態を常に把握しておく必要があるためで、あわせて発注者は現場で台帳の記載と実際の施工体制が合っているかを点検することとされています。

他の選択肢が不適切な理由
「施工体制台帳は、目的物の引渡しをしたときから5年間保存することとされている。」は正しく、施工体制台帳のうち一定の事項が記載された部分が建設業法施行規則第26条第2項により帳簿の添付書類とされ、同規則第28条第1項がその保存期間を5年間としているからです。「新築住宅に係るものは、引渡しをしたときから10年間保存することとされている。」も正しく、同項が、発注者と締結した住宅を新築する建設工事に係るものについては10年間としているからです。「施工体系図については、引渡しをしたときから10年間保存することとされている。」も正しく、同規則第26条第5項が施工体系図を保存すべき図書として掲げ、同規則第28条第2項がその期間を10年間としているからです。

試験の罠
備え置く場所は工事現場、工事後の保存場所は営業所です。施工体制台帳は原則5年で新築住宅は10年、施工体系図は一律10年と、期間が異なる点に注意します。

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