2026年版・5-8

品質管理:試験・検査(コンクリート)の一問一答

1級建築施工管理技士「施工管理法」から、品質管理:試験・検査(コンクリート)に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問15-8

レディーミクストコンクリートの受入れ検査に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①空気量を4.5%と指定したときの許容差は、±1.5%の範囲と定められている。
  • ②スランプ18cmを指定したときの許容差は、±1.5cmの範囲と定められている。
  • ③塩化物量は、塩化物イオン量として0.30kg/m3以下であることを確かめる。
  • ④1回の圧縮強度の試験は、任意の1台の運搬車から採取した3個の供試体の平均値による。
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正解 ②スランプ18cmを指定したときの許容差は、±1.5cmの範囲と定められている。
解説
スランプの許容差は、指定したスランプの値の大きさに応じて段階的に定められています。日本産業規格のレディーミクストコンクリートの規定では、スランプが5cm以上8cm未満のときは許容差を±1.5cm、8cm以上18cm以下のときは±2.5cmとしています。したがって18cmは後者に含まれ、許容差は±2.5cmとなります。軟らかいコンクリートほど試験のたびの値のばらつきが大きくなりやすいため、幅がやや広く認められています。なお21cmを指定した場合は、逆に材料分離を起こしやすい領域に入るため、許容差は±1.5cmと厳しくなります。数値の大小と許容差の広さが単純には比例しない点に注意が必要です。

他の選択肢が不適切な理由
「空気量を4.5%と指定したときの許容差は、±1.5%の範囲と定められている。」は正しく、普通コンクリートの空気量は4.5%を標準とし、種類にかかわらず許容差は±1.5%と定められているからです。「塩化物量は、塩化物イオン量として0.30kg/m3以下であることを確かめる。」も正しく、鉄筋の腐食を防ぐための上限としてこの値が定められているからです。「1回の圧縮強度の試験は、任意の1台の運搬車から採取した3個の供試体の平均値による。」も正しく、1本ごとのばらつきの影響を抑えるため3個の平均を1回の試験結果とする定めだからです。

試験の罠
スランプの許容差は、8cm以上18cm以下だけが±2.5cmで、それより小さい範囲と21cmは±1.5cmです。空気量の許容差はどの種類でも±1.5%で一定という違いも合わせて覚えてください。
問25-8

コンクリートのスランプ試験の方法に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①スランプコーンの引上げは、鉛直方向に2秒から3秒かけて静かに引き上げる。
  • ②スランプの値は、コンクリートの中央部が下がった量を0.5cm単位で測る。
  • ③スランプコーンへの詰め方は、試料を分けずに一度に詰めて突き固める。
  • ④スランプコーンは、高さ30cmの円錐台形の鋼製の型枠を用いる。
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正解 ③スランプコーンへの詰め方は、試料を分けずに一度に詰めて突き固める。
解説
スランプ試験では、スランプコーンの中へ試料をほぼ等しい量の3層に分けて詰め、各層ごとに突き棒で25回ずつ均等に突き固めます。層に分けるのは、一度に詰めて上から突いても下のほうまで締固めの力が届かず、層によって密度が違う状態のまま試験してしまうためです。密度が不ぞろいだと、コーンを外したときの崩れ方が試料ごとにばらつき、同じコンクリートでも測定値が変わってしまいます。突き棒を入れる深さにも決まりがあり、各層について、下の層へわずかに達する程度まで突くこととされています。こうして詰め方の手順を細かく統一しているのは、スランプ試験が数値の絶対値そのものよりも、同じ条件で測った値どうしを比べて品質の変動をつかむことに意味を持つ試験だからです。

他の選択肢が不適切な理由
「スランプコーンは、高さ30cmの円錐台形の鋼製の型枠を用いる。」は正しく、上面の内径10cm、底面の内径20cm、高さ30cmという寸法が規格で定められているからです。「スランプコーンの引上げは、鉛直方向に2秒から3秒かけて静かに引き上げる。」も正しく、急に引き上げると振動で余分に崩れ、ゆっくりすぎると自重で沈むため、時間が定められているからです。「スランプの値は、コンクリートの中央部が下がった量を0.5cm単位で測る。」も正しく、頂点ではなく中央部の下がりを読み、0.5cm単位に丸めて表すと定められているからです。

試験の罠
3層に分けて各層25回という数字は、空気量試験の圧力法における詰め方と共通です。一方、圧縮強度用の供試体は2層に分けて各層を突く点が異なります。層数と突き回数は試験の種類ごとに違うため、まとめて対比しておくとよいでしょう。
問35-8

コンクリートの圧縮強度の試験および判定に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①圧縮強度の試験は、打込み日ごと、打込み工区ごと、かつ150m3ごとに1回行う。
  • ②3回の試験結果の平均値は、呼び強度の強度値以上でなければならないものとする。
  • ③1回の試験結果は、呼び強度の強度値の75%以上でなければならないものとする。
  • ④1回の試験結果は、3個の供試体を圧縮して得た強度の平均値をもって表すものとする。
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正解 ③1回の試験結果は、呼び強度の強度値の75%以上でなければならないものとする。
解説
レディーミクストコンクリートの強度は、二つの条件をともに満たすことで合格と判定されます。ひとつは、1回の試験結果が呼び強度の強度値の85%以上であること、もうひとつは、3回の試験結果の平均値が呼び強度の強度値以上であることです。85%という下限は、個々の試験には避けられないばらつきがあることを認めつつ、それでもこれを下回るものは見過ごせないという歯止めとして設けられています。同時に平均値の条件を課しているのは、低い値ばかりが続いて全体として強度が不足する事態を防ぐためです。片方だけでは、一度だけ極端に低い値が出た場合や、全体が少しずつ低い場合を捉えられません。したがって75%とする記述は下限を10ポイント緩めており、鉄筋コンクリート造の安全性を確保する水準を満たしません。

他の選択肢が不適切な理由
「圧縮強度の試験は、打込み日ごと、打込み工区ごと、かつ150m3ごとに1回行う。」は正しく、日と工区と量の三つの区切りのいずれかが変われば別の試験の単位として扱い、品質の変動を捉えられるようにしているからです。「3回の試験結果の平均値は、呼び強度の強度値以上でなければならないものとする。」も正しく、平均としては注文した強度を確実に満たすことを求める条件だからです。「1回の試験結果は、3個の供試体を圧縮して得た強度の平均値をもって表すものとする。」も正しく、供試体1本ごとの偶然のばらつきを均すために3個の平均を1回の値とする定めだからです。

試験の罠
85%以上と呼び強度以上という二つの条件は、どちらか一方ではなく両方を満たす必要があります。150m3という区切りは端数も1回と数える点、また試験の1回は3個の平均であって3個それぞれに合格が求められるのではない点が、よく入れ替えて問われます。
問45-8

構造体コンクリートの強度検査に用いる供試体の養生に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①標準養生とした供試体による判定は、材齢28日における圧縮強度の試験結果によって行う。
  • ②供試体は、打込み日ごと、打込み工区ごと、かつ150m3ごとに3個を採取する。
  • ③現場水中養生とした供試体は、工事現場において水中で養生したものを用いて試験する。
  • ④現場封かん養生とした供試体による判定は、材齢7日における圧縮強度の試験によって行う。
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正解 ④現場封かん養生とした供試体による判定は、材齢7日における圧縮強度の試験によって行う。
解説
現場封かん養生とは、供試体を水分が逃げないように包んだうえで、工事現場に置いて実際の構造体と近い温度の履歴を受けさせる養生です。構造体は外気の温度変化を受けながら硬化していくため、標準養生のように一定の温度の水中に置いた供試体よりも、強度の伸び方が緩やかになりやすくなります。そのため封かん養生の供試体で判定するときは、材齢28日を超えて91日以内という長めの期間の中で試験の材齢を定めます。材齢7日はまだ強度の発現の途中であり、この時点の値で構造体の強度を判定すれば、実際には十分な強度に達する構造体まで不合格としてしまいます。材齢7日の試験は、型枠の存置期間を決めるときや、寒中の初期凍害を避けるための確認など、別の目的で使われます。

他の選択肢が不適切な理由
「標準養生とした供試体による判定は、材齢28日における圧縮強度の試験結果によって行う。」は正しく、標準養生は温度が一定に保たれた水中で養生する方法であり、材齢28日を基準として調合が適切であったかを確かめるからです。「供試体は、打込み日ごと、打込み工区ごと、かつ150m3ごとに3個を採取する。」も正しく、試験の単位ごとに3個を組として採取し、その平均を1回の試験結果とするからです。「現場水中養生とした供試体は、工事現場において水中で養生したものを用いて試験する。」も正しく、現場の温度を受けながらも水分は十分に与える養生であり、湿潤養生が適切に行われた場合の構造体強度の目安を得るために用いるからです。

試験の罠
標準養生は材齢28日、現場水中養生は材齢28日または定めた材齢、現場封かん養生は材齢28日を超え91日以内、という材齢の違いが問われます。材齢7日は型枠の取外しや初期強度の確認に使う材齢であり、構造体強度の判定材齢ではない点を押さえてください。
問55-8

コンクリートの練混ぜから打込みまでの時間および温度に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①外気温が25℃以上のとき、練混ぜから打込み終了までの時間は120分以内とする。
  • ②外気温が25℃未満のとき、練混ぜから打込み終了までの時間は120分以内とする。
  • ③練混ぜを開始してから荷卸し地点に到着するまでの時間は、1.5時間以内とする。
  • ④暑中コンクリートの打込み時のコンクリートの温度は、35℃以下となるようにする。
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正解 ①外気温が25℃以上のとき、練混ぜから打込み終了までの時間は120分以内とする。
解説
コンクリートは練り混ぜた瞬間から水とセメントの反応が進み、時間の経過とともに硬くなっていきます。この進み方は温度が高いほど速くなるため、外気温が高い日は同じ時間でも硬化が進み、打込みや締固めが困難になって充填不良や打継ぎ部の不良を招きます。そこで、練混ぜから打込み終了までの時間の限度は、外気温が25℃未満のときは120分以内、25℃以上のときは90分以内と定められています。25℃という境目は、コンクリートの性状が目に見えて変わり始める温度として置かれたものです。したがって25℃以上のときに120分とする記述は、限度を30分緩めることになり、暑い時期にこそ厳しくすべきところを逆に緩めてしまう点で誤りです。運搬計画では、打込み場所までの距離と待ち時間を含めてこの限度に収まるかを検討します。

他の選択肢が不適切な理由
「外気温が25℃未満のとき、練混ぜから打込み終了までの時間は120分以内とする。」は正しく、比較的硬化の進みが緩やかな条件として120分が認められているからです。「練混ぜを開始してから荷卸し地点に到着するまでの時間は、1.5時間以内とする。」も正しく、これは日本産業規格が運搬時間について定める限度であり、現場に着くまでの時間を制限するものだからです。「暑中コンクリートの打込み時のコンクリートの温度は、35℃以下となるようにする。」も正しく、これを超えると急激な水分の蒸発と硬化により、ひび割れや強度の低下が生じやすくなるからです。

試験の罠
120分と90分の境目は外気温25℃です。似た数値として、荷卸し地点までの運搬時間の限度である1.5時間、寒中コンクリートの打込み時の温度である5℃以上20℃以下があります。どの時点から、どの時点までを測る時間なのかを取り違えないことが要点です。
問65-8

硬化したコンクリートの調査および検査に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①コアを採取して圧縮強度を求める方法では、直径に対する高さの比を考慮して補正する。
  • ②反発度法による試験の反発度から、そのままコンクリートの圧縮強度を確定できる。
  • ③中性化の深さは、割裂した面にフェノールフタレイン溶液を噴霧して測定する。
  • ④鉄筋のかぶり厚さや配筋の位置は、電磁波や電磁誘導を利用した機器で調べる。
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正解 ②反発度法による試験の反発度から、そのままコンクリートの圧縮強度を確定できる。
解説
反発度法は、ばねの力で打撃した先端がコンクリート表面から跳ね返る量を読み取る試験で、機器の形からテストハンマー法とも呼ばれます。得られる反発度は、あくまで表面付近の硬さを表す指標であり、圧縮強度そのものではありません。反発度は、表面の含水の状態、中性化の進み方、粗骨材が表面近くにあるかどうか、打撃する向きなど多くの条件に左右されるため、同じ強度のコンクリートでも値が動きます。したがって反発度から強度を求める場合は、あらかじめ定めた換算式によって推定するにとどまり、その結果は推定強度と呼ばれます。強度を確定させる必要がある場合は、コアを抜き取って圧縮試験を行う破壊試験によらなければなりません。反発度法の利点は、構造体を傷めずに多くの箇所を短時間で調べ、ばらつきの大きい場所を見つけ出せることにあります。

他の選択肢が不適切な理由
「コアを採取して圧縮強度を求める方法では、直径に対する高さの比を考慮して補正する。」は正しく、供試体は高さが直径の2倍を標準とするため、これに満たない形状で試験した場合は補正係数を掛けて評価するからです。「中性化の深さは、割裂した面にフェノールフタレイン溶液を噴霧して測定する。」も正しく、アルカリ性が保たれている部分だけが赤紫色に呈色するため、呈色しない表層の厚さを測ることで中性化の深さが分かるからです。「鉄筋のかぶり厚さや配筋の位置は、電磁波や電磁誘導を利用した機器で調べる。」も正しく、コンクリートを壊さずに内部の鉄筋の位置と深さを推定できる非破壊の方法だからです。

試験の罠
反発度法は推定、コア試験は確定という区別が核心です。推定と確定、非破壊と破壊という対比で整理してください。中性化は赤紫に呈色した部分が健全側であり、呈色しない側が中性化した側である点も、色の対応を逆に覚えやすいので注意しましょう。
問75-8

コンクリートの調合の管理に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①計画供用期間の級が標準の普通コンクリートの水セメント比は、65%以下とする。
  • ②コンクリートに用いる粗骨材の最大寸法は、20mmまたは25mmとする。
  • ③普通コンクリートの単位水量は、200kg/m3以下となるようにする。
  • ④普通コンクリートの単位セメント量は、270kg/m3以上とする。
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正解 ③普通コンクリートの単位水量は、200kg/m3以下となるようにする。
解説
単位水量とは、コンクリート1m3を作るのに用いる水の質量です。水は練混ぜと施工のしやすさのために必要である一方、多く入れるほど乾燥収縮によるひび割れが増え、ブリーディングと呼ばれる余分な水の浮き上がりが多くなって、上面付近の強度と耐久性が低下します。そのため単位水量の上限は185kg/m3以下と定められており、できるだけこれを下回るよう調合するのが原則です。200kg/m3とする記述は、この上限を15kg緩めることになり、ひび割れの抑制と耐久性の確保という定めの趣旨に反します。施工のしやすさが不足する場合は水を増やすのではなく、混和剤を用いて水の量を増やさずに流動性を高める方法を選びます。単位水量の管理は、ひび割れ対策の出発点です。

他の選択肢が不適切な理由
「計画供用期間の級が標準の普通コンクリートの水セメント比は、65%以下とする。」は正しく、水セメント比が大きいほど組織が粗くなり、中性化や塩化物の侵入が速くなるため、供用期間の級に応じた上限が定められているからです。「コンクリートに用いる粗骨材の最大寸法は、20mmまたは25mmとする。」も正しく、鉄筋のあきや型枠の隅々まで充填できるよう、一般の鉄筋コンクリート造ではこの寸法が用いられるからです。「普通コンクリートの単位セメント量は、270kg/m3以上とする。」も正しく、少なすぎると水セメント比を満たしていても分離しやすく、充填性と耐久性が損なわれるため下限が定められているからです。

試験の罠
単位水量は185kg/m3以下、単位セメント量は270kg/m3以上、水セメント比は65%以下という三つの数値は組で問われます。水は上限、セメントは下限という向きの違いに注意してください。単位水量を減らしすぎると施工が困難になるため、混和剤で補うという考え方も押さえておきましょう。
問85-8

コンクリートの耐久性に関する検査および対策の記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①塩化物イオン量は、0.30kg/m3以下であることを荷卸し地点で確認する。
  • ②アルカリシリカ反応性試験で無害と判定された骨材を用いることで、反応を抑制できる。
  • ③高炉セメントB種などの混合セメントは、アルカリシリカ反応の抑制に有効である。
  • ④アルカリ総量による抑制は、コンクリート1m3当たり10.0kg以下とする。
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正解 ④アルカリ総量による抑制は、コンクリート1m3当たり10.0kg以下とする。
解説
アルカリシリカ反応は、骨材に含まれる反応性のシリカ分と、セメントなどに由来するアルカリ分が水の存在のもとで反応し、生じた生成物が吸水して膨らむことで、コンクリートに網目状のひび割れを生じさせる現象です。反応が進むには、反応性の骨材、十分なアルカリ分、水分の三つがそろう必要があるため、抑制の方法もこの三つのいずれかを断つ形で定められています。アルカリ総量を抑える方法では、コンクリート1m3当たりの酸化ナトリウム換算のアルカリ総量を3.0kg以下とすることが求められます。10.0kg以下とする記述はこの上限を大きく上回り、抑制の効果を持ちません。抑制の方法としてはほかに、無害と判定された骨材を使う方法と、抑制効果のある混合セメントを使う方法があり、いずれか一つを満たせば足ります。

他の選択肢が不適切な理由
「塩化物イオン量は、0.30kg/m3以下であることを荷卸し地点で確認する。」は正しく、塩化物は鉄筋の表面を守っている不動態被膜を壊して腐食を進めるため、この上限が定められているからです。「アルカリシリカ反応性試験で無害と判定された骨材を用いることで、反応を抑制できる。」も正しく、反応する側の骨材そのものを断つ方法であり、抑制対策の一つとして認められているからです。「高炉セメントB種などの混合セメントは、アルカリシリカ反応の抑制に有効である。」も正しく、高炉スラグやフライアッシュを含むセメントは、コンクリート中のアルカリ分を取り込んで反応に使われにくくする働きを持つからです。

試験の罠
アルカリ総量は3.0kg/m3以下、塩化物イオン量は0.30kg/m3以下です。桁が一つ違うだけの数値なので取り違えやすくなります。抑制対策は三つの方法のうちいずれか一つを満たせばよく、すべてを同時に満たす必要はない点も問われます。
問95-8

スランプフロー試験に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①スランプフローの目標値が50cmのときの許容差は、±7.5cmとする。
  • ②スランプフローの目標値が60cmのときの許容差は、±5.0cmとする。
  • ③スランプフローは、広がったコンクリートの直径を直交する2方向で測って平均する。
  • ④スランプフロー試験は、高強度コンクリートや高流動コンクリートの管理で用いる。
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正解 ②スランプフローの目標値が60cmのときの許容差は、±5.0cmとする。
解説
スランプフローは、スランプコーンを引き上げた後にコンクリートが平らに広がった直径で流動性を表す試験であり、スランプでは差が読み取れないほど軟らかいコンクリートに用います。日本産業規格のレディーミクストコンクリートの規定では、スランプフローの許容差は目標値が50cmのときに±7.5cm、60cmのときに±10cmとされています。目標値が大きくなるほど許容差が広がるのは、軟らかいほど広がり方が周囲の条件に左右されやすく、測定値のばらつきが大きくなるためです。60cmに対して±5.0cmとする記述は、実際の規定の半分の幅であり、達成できない厳しさを課すことになるうえ、規格の値とも一致しません。

他の選択肢が不適切な理由
「スランプフローの目標値が50cmのときの許容差は、±7.5cmとする。」は正しく、日本産業規格が目標値50cmに対して定めている許容差がまさにこの値だからです。「スランプフローは、広がったコンクリートの直径を直交する2方向で測って平均する。」も正しく、広がりは真円にならないため、直角に交わる2方向の径を測って平均することで、形の偏りが測定値に与える影響を減らせるからです。「スランプフロー試験は、高強度コンクリートや高流動コンクリートの管理で用いる。」も正しく、これらは水セメント比が小さいか混和剤の量が多いために、スランプの試験では値が上限に張り付いて差が読み取れず、広がりの大きさで流動性を管理する必要があるからです。

試験の罠
スランプフローの許容差は、50cmで±7.5cm、60cmで±10cmと、目標値が大きいほど広がります。スランプの許容差が18cmを境に逆に狭くなるのと向きが反対である点が、対比して問われやすくなります。
問105-8

レディーミクストコンクリートの受入れ検査で許容差を外れた場合の扱いに関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①スランプが許容差を外れた場合、そのまま直ちに不合格とし、再試験は認められない。
  • ②空気量が許容差を外れた場合、1回に限り再試験を行い合否を判定することができる。
  • ③圧縮強度は、3回の試験結果の平均値が呼び強度の強度値以上であることを確認する。
  • ④圧縮強度の試験は、打込み工区ごと、かつ150m3ごとに1回の割合で行う。
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正解 ①スランプが許容差を外れた場合、そのまま直ちに不合格とし、再試験は認められない。
解説
日本産業規格のレディーミクストコンクリートの規定では、スランプおよび空気量の試験の結果が許容差を外れた場合、1回に限り再試験を行うことが認められています。これは、スランプと空気量が、運搬中の振動や待ち時間、試料の取り方といった一時的な要因で値が動きやすい性質を持つためで、一度の測定だけで直ちに荷を不合格とするのは合理的でないという判断によるものです。再試験を行う場合は、同じ運搬車から改めて試料を取り、規定どおりの方法で測り直して合否を判定します。ただし認められるのは1回だけであり、再試験でも許容差を外れたときは不合格として荷を返します。強度や塩化物量については、この1回限りの再試験の仕組みは適用されません。したがって、スランプについて再試験を一切認めないとする記述は、規格の定めと異なります。

他の選択肢が不適切な理由
「空気量が許容差を外れた場合、1回に限り再試験を行い合否を判定することができる。」は正しく、スランプと同じく空気量にも1回限りの再試験が認められているからです。「圧縮強度は、3回の試験結果の平均値が呼び強度の強度値以上であることを確認する。」も正しく、1回ごとの85%以上という条件と合わせ、二つの条件をともに満たすことが求められるからです。「圧縮強度の試験は、打込み工区ごと、かつ150m3ごとに1回の割合で行う。」も正しく、打込み日と工区と数量の区切りごとに試験の単位を定め、品質の変動を捉える仕組みだからです。

試験の罠
再試験が認められるのはスランプと空気量だけで、しかも1回限りです。強度が不足した場合は再試験ではなく、構造体からのコア採取などによる調査と対策の検討に進みます。どの項目にどの救済が用意されているかを区別して覚えましょう。

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