労働安全衛生法上、安全衛生教育に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
- ①雇入れ時の安全衛生教育は、日雇いやパートタイムの労働者には要しない。
- ②労働者の作業の内容を変更したときも、安全衛生教育を行うこととされる。
- ③危険または有害な業務に就かせるときは、特別の教育を行うこととされている。
- ④建設業で新たに職長の職務につく者には、所定の事項の教育を行うこととする。
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労働安全衛生法第59条第1項は、事業者は労働者を雇い入れたときは、その従事する業務に関する安全または衛生のための教育を行わなければならないと定めています。ここでいう労働者には、雇用の形態による区別がありません。日雇いであっても、短時間のパートタイムであっても、その現場で働く以上は同じ危険にさらされるからです。むしろ、就業の期間が短い労働者ほど現場の事情に不慣れであり、災害に遭う割合が高いことが統計からも知られています。したがって、雇用の形態を理由に教育を省くことは認められません。なお、令和6年4月からは、それまで業種によって一部の科目を省略できるとされていた規定が廃止され、すべての業種において全ての科目について教育を行うこととなりました。教育の内容は、その労働者が実際に従事する業務に即したものでなければなりません。
他の選択肢が不適切な理由
「労働者の作業の内容を変更したときも、安全衛生教育を行うこととされる。」は正しく、同条第2項が定めるとおり、担当する作業が変われば新たな危険にさらされるため、雇入れ時と同じ内容の教育が求められるからです。「危険または有害な業務に就かせるときは、特別の教育を行うこととされている。」も正しく、同条第3項により、労働安全衛生規則第36条に列挙された業務については特別の教育が義務づけられているからです。「建設業で新たに職長の職務につく者には、所定の事項の教育を行うこととする。」も正しく、同法第60条により、労働者を直接指導し監督する立場の者に対する教育が定められているからです。
試験の罠
雇入れ時教育は業種も雇用形態も問わず、すべての労働者が対象です。令和6年4月からは業種による科目の省略もできなくなった点が新しい論点です。教育の対象を、常用の労働者だけ、特定の業種だけ、と限定する記述は誤りとみてよいでしょう。