労働安全衛生規則上、墜落による危険の防止に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
- ①作業床を設けることが困難なときは、防網を張り墜落制止用器具を使用させる。
- ②強風や大雨などの悪天候のときは、高い箇所での作業を行わせないこととする。
- ③高さ1.5m以上の箇所で作業を行うときは、必ず作業床を設けることとする。
- ④作業床の端や開口部などには、囲い、手すり、覆いなどを設けなければならない。
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労働安全衛生規則第518条は、高さが2m以上の箇所で作業を行う場合において墜落により労働者に危険を及ぼすおそれのあるときは、足場を組み立てるなどの方法により作業床を設けなければならないと定めています。2mという高さが境目とされているのは、これを超えるあたりから、落下したときに受け身をとることが難しくなり、頭部や脊椎に致命的な損傷を負う可能性が急に高まるという知見に基づくものです。この2mという値は、作業床の設置義務のほか、作業床の端や開口部の防護、悪天候時の作業の禁止、必要な照度の確保など、規則の多くの規定で共通の基準として用いられています。したがって、1.5m以上とする記述は、規則が定める基準を取り違えたものです。なお1.5mという数値は、昇降設備を設けるべき高さまたは深さの基準として別に定められています。
他の選択肢が不適切な理由
「作業床の端や開口部などには、囲い、手すり、覆いなどを設けなければならない。」は正しく、作業床があってもその縁や穴が開いたままでは墜落を防げないため、同規則第519条が別に防護の措置を求めているからです。「作業床を設けることが困難なときは、防網を張り墜落制止用器具を使用させる。」も正しく、作業床の設置が第一の措置であり、それが困難な場合の代替として順序が定められているからです。「強風や大雨などの悪天候のときは、高い箇所での作業を行わせないこととする。」も正しく、風にあおられ、足元が滑る状況では、防護の設備があっても墜落の危険を避けきれないからです。
試験の罠
2mは作業床、開口部の防護、悪天候時の作業禁止、照度の確保の基準、1.5mは昇降設備の基準、3mは物体の投下設備の基準です。似た高さの数値がそれぞれ別の規定に対応しているため、数値と規定を一対一で結び付けて覚えてください。