2026年版・5-11

安全管理:安全衛生管理体制と労働災害の一問一答

1級建築施工管理技士「施工管理法」から、安全管理:安全衛生管理体制と労働災害に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問15-11

労働安全衛生法上、建設業の事業場における管理者等の選任に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①常時50人以上の労働者を使用する事業場では、総括安全衛生管理者を選任する。
  • ②常時50人以上の労働者を使用する事業場では、安全管理者を選任することとする。
  • ③常時50人以上の労働者を使用する事業場では、衛生管理者を選任することとする。
  • ④常時50人以上の労働者を使用する事業場では、産業医を選任することとされる。
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正解 ①常時50人以上の労働者を使用する事業場では、総括安全衛生管理者を選任する。
解説
総括安全衛生管理者は、その事業場における安全と衛生に関する業務を統括して管理する立場の者であり、事業の実施を統括管理する者、すなわち工事現場でいえば所長に相当する者を充てることとされています。選任が義務づけられる規模は業種によって異なり、労働安全衛生法施行令第2条では、林業、鉱業、建設業、運送業、清掃業については常時100人以上、製造業などについては常時300人以上、その他の業種については常時1000人以上と定められています。建設業が100人以上とされているのは、危険な作業が多く、規模が小さくても災害の重大性が高いという事情によるものです。したがって、建設業について50人以上とする記述は誤りです。50人という数字は、安全管理者、衛生管理者、産業医の選任の基準として現れる別の数値であり、混同しやすいところです。

他の選択肢が不適切な理由
「常時50人以上の労働者を使用する事業場では、安全管理者を選任することとする。」は正しく、労働安全衛生法施行令第3条により、建設業を含む一定の業種では常時50人以上でこの選任が義務づけられているからです。「常時50人以上の労働者を使用する事業場では、衛生管理者を選任することとする。」も正しく、同施行令第4条により、業種を問わず常時50人以上の事業場で選任することとされているからです。「常時50人以上の労働者を使用する事業場では、産業医を選任することとされる。」も正しく、同施行令第5条により、業種を問わず常時50人以上の事業場で医師のうちから選任することとされているからです。

試験の罠
建設業の総括安全衛生管理者は100人以上です。50人以上と書いてあれば必ず誤りとみてよいでしょう。50人以上は安全管理者、衛生管理者、産業医、安全委員会の基準であり、100人以上は総括安全衛生管理者の基準であると、数字ごとに整理して覚えてください。
問25-11

労働安全衛生法上、建設工事における安全衛生の管理体制に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①元方安全衛生管理者は、統括安全衛生責任者を選任した事業者が選任するものとする。
  • ②安全衛生責任者は、統括安全衛生責任者を選任すべき者以外の請負人が選任する。
  • ③統括安全衛生責任者は、その事業の実施を統括して管理する者をもって充てるものとする。
  • ④安全衛生推進者は、常時50人以上100人未満の労働者を使用する事業場で選任する。
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正解 ④安全衛生推進者は、常時50人以上100人未満の労働者を使用する事業場で選任する。
解説
安全衛生推進者は、安全管理者や衛生管理者を置くほどの規模ではないものの、まったく安全衛生の担当者がいないままでは災害を防ぎきれない、という中間の規模の事業場のために設けられた仕組みです。したがって選任が義務づけられるのは、労働安全衛生規則第12条の2により、常時10人以上50人未満の労働者を使用する事業場です。50人以上になれば、より権限と職務が明確な安全管理者と衛生管理者を選任しなければならないため、安全衛生推進者の役割はそこで終わります。記述にある50人以上100人未満という範囲は、安全管理者等をすでに選任すべき規模であり、安全衛生推進者の対象とはなりません。人数の区切りは、10人未満は義務なし、10人以上50人未満は安全衛生推進者、50人以上は安全管理者等、という三段の構成で理解しておくとよいでしょう。

他の選択肢が不適切な理由
「統括安全衛生責任者は、その事業の実施を統括して管理する者をもって充てるものとする。」は正しく、複数の請負人が混在する現場全体を指揮する立場である以上、現場の実施を統括する権限を持つ者でなければ職務を果たせないからです。「元方安全衛生管理者は、統括安全衛生責任者を選任した事業者が選任するものとする。」も正しく、統括安全衛生責任者を技術的に補佐する者として、同じ事業者が選任することとされているからです。「安全衛生責任者は、統括安全衛生責任者を選任すべき者以外の請負人が選任する。」も正しく、下請の側にも連絡調整の窓口となる者を置き、元方の側の統括安全衛生責任者との連絡を担わせる仕組みだからです。

試験の罠
安全衛生推進者は10人以上50人未満です。10人という下限と50人という上限の両方を覚えてください。元方安全衛生管理者は元方側、安全衛生責任者は下請側が選任するという、選任する主体の違いも入れ替えて問われやすいところです。
問35-11

労働安全衛生法上、統括安全衛生責任者の選任に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①建築物の建設の仕事では、作業従事者の数が常時50人以上となるときに選任することとする。
  • ②統括安全衛生責任者は、元方事業者と関係請負人の作業従事者の数を合計して判断する。
  • ③ずい道等の建設の仕事では、作業従事者の数が常時50人以上のときに選任するものとする。
  • ④統括安全衛生責任者を選任した事業者は、元方安全衛生管理者もあわせて選任する。
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正解 ③ずい道等の建設の仕事では、作業従事者の数が常時50人以上のときに選任するものとする。
解説
統括安全衛生責任者の選任が必要となる作業従事者(一人親方など労働者以外の者を含む)の数は、工事の危険性の高さによって二段階に分けられています。労働安全衛生法施行令第7条によれば、ずい道等の建設の仕事、圧気工法による作業を行う仕事、および一定の橋梁の建設の仕事については常時30人以上、それ以外の建設の仕事については常時50人以上とされています。ずい道の工事は、狭い坑内で落盤、出水、可燃性ガスの発生、粉じんなどの危険が重なり、いったん災害が起これば逃げ場がなく多数の死傷者を生みます。圧気工法や、人口が集中する場所での橋梁の架設も同様に危険が大きいものです。そこで、より小さな規模の段階から統括の体制を求めることとされています。したがって、ずい道等について50人以上とする記述は、本来より緩い基準を当てはめており誤りです。

他の選択肢が不適切な理由
「建築物の建設の仕事では、作業従事者の数が常時50人以上となるときに選任することとする。」は正しく、ずい道等の危険性の高い仕事に当たらない一般の建設の仕事については50人以上が基準となるからです。「統括安全衛生責任者は、元方事業者と関係請負人の作業従事者の数を合計して判断する。」も正しく、この制度は同じ場所で複数の事業者の労働者が混在して作業することによる危険を防ぐ趣旨であるため、現場全体の人数で判断するからです。「統括安全衛生責任者を選任した事業者は、元方安全衛生管理者もあわせて選任する。」も正しく、統括安全衛生責任者の職務を技術的に補佐する者として選任が義務づけられているからです。

試験の罠
30人以上はずい道等、圧気工法、一定の橋梁の三つ、50人以上はそれ以外の建設工事です。危険が大きいものほど少ない人数から体制を求める、という向きで覚えると取り違えにくくなります。人数は元請と下請を合計して数える点も要点です。※2026年10月1日施行の改正(令和7年法律第33号)により、この人数は「労働者」ではなく「作業従事者」(一人親方など労働者以外の者を含む)で数えるようになりました。
問45-11

労働安全衛生法上、店社安全衛生管理者に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①鉄骨造の建築物の工事で、常時20人以上50人未満の場合に選任するものとする。
  • ②店社安全衛生管理者は、少なくとも毎月1回はその工事現場を巡視するものとする。
  • ③店社安全衛生管理者は、労働災害を防止するための必要な措置に関し指導を行う。
  • ④店社安全衛生管理者は、その工事現場に常駐して作業を直接指揮する立場にある。
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正解 ④店社安全衛生管理者は、その工事現場に常駐して作業を直接指揮する立場にある。
解説
店社安全衛生管理者は、統括安全衛生責任者を選任するほどの規模ではない現場について、元請の会社の支店や営業所といった店社の側から安全衛生の管理を支える目的で設けられた制度です。名称に店社と付いているとおり、この者の所属は現場ではなく店社であり、複数の現場を受け持つことが前提となっています。その職務は、労働安全衛生規則第18条の8により、少なくとも毎月1回その現場を巡視すること、現場の作業の状況を把握すること、協議組織の会議に随時参加すること、工程や機械設備の配置に関する計画が守られているかを確認することとされています。したがって、現場に常駐して作業を直接指揮するというのは、統括安全衛生責任者や作業主任者の役割であって、店社安全衛生管理者の職務ではありません。

他の選択肢が不適切な理由
「鉄骨造の建築物の工事で、常時20人以上50人未満の場合に選任するものとする。」は正しく、主要構造部が鉄骨造または鉄骨鉄筋コンクリート造である建築物の建設の仕事について、この人数の範囲で選任が義務づけられているからです。「店社安全衛生管理者は、少なくとも毎月1回はその工事現場を巡視するものとする。」も正しく、常駐しない立場であるからこそ、最低限の巡視の頻度が定められているからです。「店社安全衛生管理者は、労働災害を防止するための必要な措置に関し指導を行う。」も正しく、店社の側から現場を見て、必要な措置について助言と指導を行うことがこの制度の目的そのものだからです。

試験の罠
巡視の頻度は、店社安全衛生管理者が毎月1回以上、特定元方事業者の作業場所の巡視が毎作業日に1回以上です。毎月と毎作業日という頻度の差が入れ替えて問われます。対象は鉄骨造と鉄骨鉄筋コンクリート造の建築物で20人以上50人未満という点も要点です。
問55-11

労働安全衛生法上、特定元方事業者が講ずべき措置に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①作業場所の巡視は、毎週少なくとも1回行わなければならないものとされている。
  • ②協議組織を設置し、その会議を定期的に開催しなければならないものとされる。
  • ③関係請負人が相互に行う作業について、連絡および調整を行わなければならない。
  • ④関係請負人が行う安全衛生教育について、指導と援助を行わなければならない。
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正解 ①作業場所の巡視は、毎週少なくとも1回行わなければならないものとされている。
解説
特定元方事業者とは、一つの場所で自らの労働者と関係請負人の労働者とが混在して作業を行う仕事において、その仕事の全体を請け負っている事業者のことで、建設業では元請の会社がこれに当たります。混在して作業をすると、それぞれの事業者が自らの労働者だけを見ていたのでは防げない危険が生まれるため、労働安全衛生法第30条は元請に対して現場全体を見渡す義務を課しています。そのうち作業場所の巡視については、労働安全衛生規則第637条により、毎作業日に少なくとも1回行うこととされています。工事現場の状況は、資材の搬入や作業の進み方によって日ごとに大きく変わり、前日は安全であった場所が翌日には危険になることも珍しくありません。毎週1回では、その日ごとの変化に追いつくことができず、制度の趣旨を満たしません。

他の選択肢が不適切な理由
「協議組織を設置し、その会議を定期的に開催しなければならないものとされる。」は正しく、すべての関係請負人が参加する場を設けて情報を共有することが、混在作業の危険を防ぐ出発点だからです。「関係請負人が相互に行う作業について、連絡および調整を行わなければならない。」も正しく、上下で同時に作業をする、重機の旋回範囲に人が入るといった、事業者をまたぐ危険は連絡と調整によってしか防げないからです。「関係請負人が行う安全衛生教育について、指導と援助を行わなければならない。」も正しく、小規模な下請ほど教育の資源に乏しく、元請が場所や資料を提供して支えることが求められるからです。

試験の罠
特定元方事業者の巡視は毎作業日に少なくとも1回です。毎週、毎月と書いてあれば誤りとみてよいでしょう。第30条が定める措置は、協議組織の設置と運営、作業間の連絡と調整、作業場所の巡視、教育に対する指導と援助、工程と機械設備の配置に関する計画の作成です。
問65-11

労働安全衛生法上、安全委員会に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①建設業では、常時50人以上の労働者を使用する事業場において設置するものとする。
  • ②安全委員会は、少なくとも毎年1回以上開催しなければならないと定められている。
  • ③委員の議長を除く半数は、労働者の過半数を代表する者の推薦に基づき指名する。
  • ④委員会における議事の概要は、労働者に周知しなければならないものとされる。
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正解 ②安全委員会は、少なくとも毎年1回以上開催しなければならないと定められている。
解説
安全委員会は、労働災害を防止するための対策について、事業者の側と労働者の側が同じ場で意見を交わし、現場の実情に即した対策を作り上げていくための組織です。労働安全衛生規則第23条により、委員会は毎月1回以上開催しなければならないとされています。毎月という頻度が求められるのは、工事現場の状況が日々変化し、季節や工程によって危険の内容も入れ替わるためで、年に1回では、そこで話し合った内容が次の会議までに現場の実態と合わなくなってしまいます。あわせて、委員会における議事の概要を労働者に周知することと、議事の記録を3年間保存することも義務づけられています。話し合った結果が現場の一人ひとりに伝わらなければ、委員会は形だけのものになってしまうからです。

他の選択肢が不適切な理由
「建設業では、常時50人以上の労働者を使用する事業場において設置するものとする。」は正しく、労働安全衛生法施行令第8条により、建設業は50人以上で安全委員会を設けるべき業種とされているからです。「委員の議長を除く半数は、労働者の過半数を代表する者の推薦に基づき指名する。」も正しく、事業者の側だけで構成すれば労働者の声が反映されないため、半数を労働者側の推薦によることとしているからです。「委員会における議事の概要は、労働者に周知しなければならないものとされる。」も正しく、決めた内容が現場へ伝わらなければ災害の防止につながらないからです。

試験の罠
委員会の開催は毎月1回以上、議事の記録の保存は3年間です。毎年1回、毎週1回とする誤りが定番です。議長は総括安全衛生管理者などが務め、議長を除く委員の半数を労働者側の推薦で指名するという構成も、半数という点まで含めて問われます。
問75-11

労働災害の統計に用いる指標に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①強度率は、延べ実労働時間1000時間当たりの労働損失日数によって表される。
  • ②年千人率は、1年間の労働者1000人当たりに発生した死傷者の数で表される。
  • ③度数率は、延べ実労働時間1000時間当たりの死傷者の数によって表される。
  • ④死亡による労働損失日数は、実際の休業の日数によらず7500日として扱う。
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正解 ③度数率は、延べ実労働時間1000時間当たりの死傷者の数によって表される。
解説
度数率は、労働災害がどれくらいの頻度で起きているかを表す指標であり、延べ実労働時間100万時間当たりの死傷者の数として計算します。100万時間という大きな単位を用いるのは、労働災害が一人ひとりの労働時間に対してはごくまれにしか起こらない事象であるためで、1000時間当たりで表すと、多くの事業場で値が0か、ごく小さな小数になってしまい、比較の役に立ちません。これに対して強度率は、災害がどれくらい重かったかを表す指標であり、こちらは延べ実労働時間1000時間当たりの労働損失日数として計算します。損失日数は死傷者1人につき数日から数千日に及ぶため、1000時間当たりでも意味のある大きさになります。度数率が頻度、強度率が重さを表し、分母の単位が100万時間と1000時間で異なるという対応を正しく覚える必要があります。

他の選択肢が不適切な理由
「強度率は、延べ実労働時間1000時間当たりの労働損失日数によって表される。」は正しく、災害の重さを労働損失日数で捉え、1000時間当たりに換算する定義そのものだからです。「年千人率は、1年間の労働者1000人当たりに発生した死傷者の数で表される。」も正しく、労働時間の把握が難しい場合に、人数を分母として簡便に災害の発生の程度を示す指標だからです。「死亡による労働損失日数は、実際の休業の日数によらず7500日として扱う。」も正しく、死亡と永久全労働不能については、実際の日数を数えることができないため一律の日数を定めて計算するからです。

試験の罠
度数率は100万時間、強度率は1000時間、年千人率は1000人です。分母の単位を三つとも取り違えないようにしてください。度数率は起きた回数の多さ、強度率は1件ごとの重さを表すという意味の違いも合わせて押さえておきましょう。
問85-11

労働安全衛生法上、労働者死傷病報告に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①報告は、事業者が所轄の労働基準監督署長に対して提出するものとされている。
  • ②休業の日数が4日以上となる場合は、遅滞なく報告しなければならないとされる。
  • ③報告の対象となるのは、労働災害により労働者が死亡または休業した場合である。
  • ④休業の日数が4日に満たない場合も、その都度遅滞なく報告しなければならない。
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正解 ④休業の日数が4日に満たない場合も、その都度遅滞なく報告しなければならない。
解説
労働者死傷病報告は、労働災害の実態を国が把握し、再発の防止に役立てるための制度です。報告の求め方は、災害の重さによって二つに分けられています。労働者が死亡した場合、または休業の日数が4日以上となった場合は、事態が重いため遅滞なく報告することとされています。これに対し、休業の日数が4日に満たない比較的軽い災害については、発生のたびに報告を求めると事務の負担が大きくなりすぎるため、1月から3月、4月から6月というように3か月をひとまとめにして、それぞれの期間の翌月末日までに報告すればよいこととされています。したがって、4日未満の場合もその都度遅滞なく報告するという記述は、実際の制度より重い義務を課すものであり、規定の内容と一致しません。

他の選択肢が不適切な理由
「報告は、事業者が所轄の労働基準監督署長に対して提出するものとされている。」は正しく、報告の義務を負うのは労働者を使用する事業者であり、提出先は現場を管轄する労働基準監督署長だからです。「休業の日数が4日以上となる場合は、遅滞なく報告しなければならないとされる。」も正しく、重い災害については速やかに実態を把握する必要があるため、期限をまとめずに遅滞なくとされているからです。「報告の対象となるのは、労働災害により労働者が死亡または休業した場合である。」も正しく、休業を伴わない軽微な負傷は報告の対象から外れているからです。

試験の罠
4日以上は遅滞なく、4日未満は四半期ごとに翌月末日まで、という二本立てで覚えます。休業4日という区切りは、労災保険の休業補償給付が4日目から支給される点とも共通しており、あわせて整理しておくと記憶に残りやすくなります。
問95-11

建設現場における安全管理の活動に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①災害防止協議会には、二次以下の下請の事業者を参加させなくてもよいものとする。
  • ②安全施工サイクルは、毎日、毎週、毎月の周期で安全の活動を繰り返すものである。
  • ③新規に入場する作業者には、現場の状況と危険の箇所について教育を行っていく。
  • ④作業に先立つ短時間の打合せでは、その日の作業の危険と対策を確認していく。
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正解 ①災害防止協議会には、二次以下の下請の事業者を参加させなくてもよいものとする。
解説
災害防止協議会は、労働安全衛生法第30条が特定元方事業者に設置を義務づけている協議組織のことであり、その目的は、同じ場所で作業する複数の事業者のあいだで情報を共有し、事業者をまたぐ危険をあらかじめ取り除くことにあります。労働安全衛生規則第635条は、この協議組織にすべての関係請負人が参加することと定めています。関係請負人には一次下請だけでなく二次以下の下請も含まれますから、二次以下を外してよいとする記述は規定に反します。実際に危険な作業に当たるのは二次以下の事業者であることが多く、その者が参加していなければ、上下での同時作業や重機と人の接触といった危険を把握することができません。参加を求める範囲こそが、この組織の実効性を左右します。

他の選択肢が不適切な理由
「安全施工サイクルは、毎日、毎週、毎月の周期で安全の活動を繰り返すものである。」は正しく、朝の安全の打合せや作業前の点検といった毎日の活動、週ごとの一斉点検、月ごとの災害防止協議会というように、周期を定めて活動を積み重ねる進め方だからです。「新規に入場する作業者には、現場の状況と危険の箇所について教育を行っていく。」も正しく、その現場に固有の危険は、他の現場の経験からは分からないため、入場の時点で伝える必要があるからです。「作業に先立つ短時間の打合せでは、その日の作業の危険と対策を確認していく。」も正しく、その日の作業の内容と天候と人の配置に応じて危険は変わるため、作業の直前に確認することに意味があるからです。

試験の罠
協議組織にはすべての関係請負人が参加します。元方のみ、一次下請のみ、といった限定が付いていれば誤りです。会議は定期的に開催し、店社安全衛生管理者は随時これに参加します。組織の名称は災害防止協議会と呼ばれることが多い点も押さえておきましょう。
問105-11

労働安全衛生法上、危険性又は有害性等の調査、いわゆるリスクアセスメントに関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①建設物を設置し、移転し、変更し、または解体するときに調査を行うものとする。
  • ②作業の方法や作業の手順を変更したときは、調査を行う必要はないものとされる。
  • ③設備や原材料を新規に採用し、または変更するときに調査を行うものとされている。
  • ④調査の結果に基づいて、必要な措置を講ずるように努めなければならないとされる。
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正解 ②作業の方法や作業の手順を変更したときは、調査を行う必要はないものとされる。
解説
リスクアセスメントは、作業に潜む危険や有害な要因をあらかじめ洗い出し、それぞれについて災害が起こる可能性の大きさと、起きたときのけがの重さを見積もって、優先して手を打つべきものから順に対策を決めていく手法です。労働安全衛生法第28条の2と労働安全衛生規則第24条の11が実施を求める場面は、建設物を設置し、移転し、変更し、または解体するとき、設備や原材料を新規に採用し、または変更するとき、そして作業の方法や作業の手順を新規に採用し、または変更するときです。作業の方法や手順の変更が含まれているのは、同じ場所で同じ機械を使っていても、手順が変われば人と機械の位置関係や作業の姿勢が変わり、それまでになかった危険が生まれるからです。むしろ手順の変更は、設備の変更よりも日常的に起こり、見落とされやすいものです。

他の選択肢が不適切な理由
「建設物を設置し、移転し、変更し、または解体するときに調査を行うものとする。」は正しく、条文が列挙する場面のひとつであり、建物そのものの状態が変われば危険の内容も変わるからです。「設備や原材料を新規に採用し、または変更するときに調査を行うものとされている。」も正しく、これも条文が列挙する場面であり、扱う物が変われば必要な防護の措置も変わるからです。「調査の結果に基づいて、必要な措置を講ずるように努めなければならないとされる。」も正しく、労働安全衛生法第28条の2は、建設業を含む一定の業種について、調査を行い、その結果に基づいて必要な措置を講ずるよう努めなければならないと定めているからです。

試験の罠
調査を行う場面は、建設物、設備と原材料、作業の方法と手順の三つに整理できます。いずれも新規の採用と変更が含まれる点が共通しています。建設業を含む一定の業種では、調査もその結果に基づく措置も努力義務として定められている点も、そのまま出題されやすい論点です。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。

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