タイル張り工事の試験および検査に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
- ①モルタル張りの引張接着強度は、0.4N/mm2以上とする。
- ②打診による検査は、打診用の棒を用いて張り付けた面の全面について行う。
- ③タイル張り面の打診検査は、張り付けた直後に全面について実施する。
- ④引張接着試験は、タイルを張り付けてから2週間以上が経過してから行う。
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タイルの打診検査は、棒で表面を軽くたたいたときの音の違いから、タイルと下地の間にすき間があるかどうかを判断する検査です。張り付けた直後は、張付けモルタルや接着剤がまだ硬化しておらず、健全な部分でも音がにぶく響くため、浮きがあるかどうかを音で区別することができません。それどころか、硬化の途中に打撃を加えると、まだ弱い接着の面をこちらから壊してしまい、本来は健全であったはずのタイルに浮きを生じさせるおそれさえあります。そのため打診検査は、張付け材料の硬化が十分に進んだ、施工後2週間以上が経過した時点で行うこととされています。同じ理由から、引張接着試験も2週間以上の経過を待って実施します。検査は早ければよいというものではなく、材料の性質が定まってから行うことに意味があります。
他の選択肢が不適切な理由
「引張接着試験は、タイルを張り付けてから2週間以上が経過してから行う。」は正しく、張付け材料の強度が発現しきってから引っ張らなければ、施工の良否ではなく硬化の途中の状態を測ることになってしまうからです。「モルタル張りの引張接着強度は、0.4N/mm2以上とする。」も正しく、外壁のタイルが自重と風圧と温度変化に耐えて剥落しないための下限として定められた値だからです。「打診による検査は、打診用の棒を用いて張り付けた面の全面について行う。」も正しく、浮きは局所的に生じるため抜取りでは見落としが生じ、剥落は人身への危険に直結することから全面で行うからです。
試験の罠
打診検査も引張接着試験も、いずれも施工後2週間以上が経過してから行います。直後、翌日、1週間といった短い期間が書いてあれば誤りとみてよいでしょう。引張接着試験は下地に達するまで切り込んでから引っ張る点も、あわせて問われます。