2026年版・4-9

内装工事:床仕上げの一問一答

1級建築施工管理技士「仕上施工」から、内装工事:床仕上げに関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問14-9

ビニル床シート張りに関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①シートは、張付けの直前に広げて直ちに接着剤を塗布した。
  • ②シートは、長めに切断して仮敷きし、端部を切りそろえて張った。
  • ③接着剤を塗布した後、所定の時間をおいてから張り付けた。
  • ④張付けの後は、ローラーで圧着して空気を押し出した。
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正解 ①シートは、張付けの直前に広げて直ちに接着剤を塗布した。
解説
ビニル床シートは、製造後に巻いた状態で保管・運搬されるため、材料には巻きぐせが残っています。この状態のまま張り付けると、シートが元に戻ろうとする力が接着剤の保持力に打ち勝ち、端部が浮き上がったり、継目が開いたり、下地との間に空気が残ったりします。またシートは温度によって伸び縮みするため、施工する部屋の温度になじませておかないと、張り付けた後に収縮して継目が開くことがあります。そのため、施工前にシートを張り付ける場所に広げ、24時間以上放置して巻きぐせを取り、室温になじませてから作業に入るのが標準です。張付け直前に広げてすぐ接着剤を塗るという手順は、この基本を省いたものであり不適当です。

他の選択肢が不適切な理由
「シートは、長めに切断して仮敷きし、端部を切りそろえて張った。」は正しく、シートは仮敷きの間にわずかに寸法が変わるため、あらかじめ余裕をもって切っておき、なじませたうえで最終の寸法に切りそろえる必要があるからです。「接着剤を塗布した後、所定の時間をおいてから張り付けた。」も正しく、接着剤には塗布してから張り付けるまでに置くべき時間、いわゆるオープンタイムがあり、溶剤や水分がある程度飛んで粘着力が出た状態で張らないと、後から接着剤の中の成分が抜けきらずに膨れや剥がれを生じるからです。「張付けの後は、ローラーで圧着して空気を押し出した。」も正しく、シートと下地の間に空気が残ると膨れとなって残り、また接着剤が均一に密着しないため、圧着によって空気を追い出しながら全面をなじませる必要があるからです。

試験の罠
24時間以上の仮敷きと、接着剤のオープンタイムは、いずれも「待つ」ことが品質になる作業です。工程を詰めたい状況で省略しがちな手順ほど出題されると考えてよく、熱溶接工法で張付けから12時間以上おく規定も同じ考え方です。
問24-9

ビニル床シートの熱溶接工法に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①溶接棒は、床シートと同じ材質のものを選定して用いるようにした。
  • ②溝の深さは、床シートの厚さの3分の2程度となるように切り込んだ。
  • ③溶接部は余盛りが盛り上がるように溶接し、完全に冷却してから削った。
  • ④溶接作業は、シートを張り付けた直後に接着剤が軟らかいうちに行った。
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正解 ④溶接作業は、シートを張り付けた直後に接着剤が軟らかいうちに行った。
解説
熱溶接工法は、シートの継目に溝を切り、そこへ溶接棒を熱で溶かし込んで一体化させる工法です。この作業を張付け直後に行うと、接着剤がまだ硬化しておらずシートが下地に固定されていないため、溝を切るときや熱を加えるときにシートが動いてしまい、継目の幅が変わって溶接部の品質が確保できません。さらに、未硬化の接着剤に含まれる溶剤や水分が熱で気化してシートを押し上げ、膨れの原因にもなります。したがって、張付けから12時間以上を経過させ、接着剤が硬化してシートが動かない状態になったことを確かめてから溝切りと溶接を行うのが正しい手順です。急いで溶接することは、結果として継目の不良を作り込むことになります。

他の選択肢が不適切な理由
「溶接棒は、床シートと同じ材質のものを選定して用いるようにした。」は正しく、材質が異なると熱で溶けたときに互いになじまず、継目が一体にならないためです。「溝の深さは、床シートの厚さの3分の2程度となるように切り込んだ。」も正しく、浅すぎると溶接部の断面が小さくて継目の強度が出ず、深すぎると下地まで達して接着面を傷めるため、厚さの3分の2程度が標準とされているからです。「溶接部は余盛りが盛り上がるように溶接し、完全に冷却してから削った。」も正しく、溶接棒はまだ熱いうちは軟らかく、冷める過程で収縮するため、盛り上げておいて完全に冷えてから平らに削らないと、仕上がりが窪んでしまうからです。

試験の罠
数値としては、張付け後12時間以上、溝の深さはシート厚の3分の2程度、の二つが定番です。余盛りを熱いうちに削るという記述も誤りの典型で、冷却後に削るという順序を必ず確認します。
問34-9

合成樹脂塗床に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①下地コンクリートは、材齢が28日以上経過したものを用いた。
  • ②下地の表面のレイタンスは、削り取って除去してから施工した。
  • ③気温が3℃であったが、硬化に支障はないと判断して施工した。
  • ④防滑を目的として、塗床材の表面に骨材を散布して仕上げた。
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正解 ③気温が3℃であったが、硬化に支障はないと判断して施工した。
解説
合成樹脂塗床の主流であるエポキシ樹脂系やウレタン樹脂系の材料は、主剤と硬化剤の化学反応によって硬化します。化学反応の速さは温度に大きく左右され、気温が低いと反応が著しく遅れ、あるいは途中で止まってしまいます。硬化が不完全なまま供用すると、塗膜が軟らかいままで傷が付きやすく、粘つきや白化を生じ、下地との付着も確保できません。このため合成樹脂塗床では、気温が5℃以下となるおそれがある場合には施工を行わないこととされています。気温3℃で支障がないと判断することは、この基準に反しており不適当です。やむを得ず低温期に施工する場合は、採暖して所定の温度を確保したうえで行います。

他の選択肢が不適切な理由
「下地コンクリートは、材齢が28日以上経過したものを用いた。」は正しく、打設して間もないコンクリートは内部に水分を多く含み、その水分が塗床の下から蒸発しようとして膨れを生じさせるため、十分に乾燥する期間として材齢28日以上を確保する必要があるからです。「下地の表面のレイタンスは、削り取って除去してから施工した。」も正しく、レイタンスとはコンクリート表面に浮き出た微細な粉の弱い層であり、これを残したまま塗ると、塗床がレイタンスごと剥がれてしまうからです。「防滑を目的として、塗床材の表面に骨材を散布して仕上げた。」も正しく、樹脂の表面は平滑で濡れると滑りやすいため、硬化する前に骨材をまいて微細な凹凸をつくり、滑り抵抗を高めるのが標準的な方法だからです。

試験の罠
気温5℃以下で施工しないという条件は、塗装、左官、塗床、シーリングに共通します。あわせて、下地コンクリートの材齢28日以上と含水率のおおむね8%以下という数値も問われます。
問44-9

カーペット敷きのグリッパー工法に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①グリッパーは、壁際にすき間なく密着させて釘で固定した。
  • ②グリッパーの釘の向きは、壁側へ傾くように取り付けた。
  • ③下敷き材は、グリッパーの厚さと同程度のものを用いた。
  • ④カーペットは、伸長用の工具で引き伸ばしてから固定した。
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正解 ①グリッパーは、壁際にすき間なく密着させて釘で固定した。
解説
グリッパー工法は、室の周囲に釘の突き出た木製の細長い部材、すなわちグリッパーを固定し、カーペットを引き伸ばしながらその釘に引っ掛けて留める工法です。このとき、グリッパーと壁の間には、カーペットの厚さの3分の2程度のすき間をあけておきます。このすき間は、引っ掛けたカーペットの端部を押し込んで納めるための溝になります。壁際にすき間なく密着させて固定してしまうと、カーペットの端部を押し込む場所がなくなり、端が持ち上がって波打ったり、引っ掛かりが浅くなって外れやすくなったりします。すき間は施工の失敗ではなく、端部を納めるためにあらかじめ確保しておくべき寸法です。

他の選択肢が不適切な理由
「グリッパーの釘の向きは、壁側へ傾くように取り付けた。」は正しく、カーペットは室の中央へ向かって引っ張られるため、その力に逆らって保持できるよう、釘を壁側に傾けて引っ掛かりが外れないようにするからです。「下敷き材は、グリッパーの厚さと同程度のものを用いた。」も正しく、下敷き材が薄すぎるとグリッパーの部分だけが段差となって浮き上がり、厚すぎるとカーペットが釘に届きにくくなるため、厚さをそろえるのが標準だからです。「カーペットは、伸長用の工具で引き伸ばしてから固定した。」も正しく、手で敷いただけでは張りが不足してしわや波打ちが生じるため、ニーキッカーやパワーストレッチャーで一定の張りを与えながら釘に掛ける必要があるからです。

試験の罠
グリッパーと壁のすき間はカーペット厚の3分の2程度、という数値が要点です。密着させるという記述は一見丁寧に見えて誤りになります。釘が壁側に傾くという向きも、力の向きから考えれば導けます。
問54-9

タイルカーペット張りに関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①張付けは、室の中央部から周辺へ向かって行った。
  • ②フリーアクセスフロアでは、パネルの目地と重ねて張った。
  • ③接着剤には、粘着はく離形のものを用いて張り付けていった。
  • ④半端な部分は、周辺部で切り合わせて納めて仕上げた。
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正解 ②フリーアクセスフロアでは、パネルの目地と重ねて張った。
解説
フリーアクセスフロアとは、床下に配線の空間を確保するために、支持脚の上に四角いパネルを並べた二重床のことです。パネルどうしの継目には、わずかな段差やすき間がどうしても生じます。この目地の真上にタイルカーペットの目地をそろえて張ると、段差やすき間の影響が集中してカーペットの端部が浮き上がり、目地が開いて見えたり、つまずきの原因になったりします。またパネルを外して床下を点検するときにも、カーペットの目地とパネルの目地が一致していると端部が傷みやすくなります。そのため、パネルの目地とカーペットの目地はおおむね100mm程度ずらして張るのが標準であり、重ねて張るという記述は不適当です。

他の選択肢が不適切な理由
「張付けは、室の中央部から周辺へ向かって行った。」は正しく、周辺から張り始めると誤差が中央に集まって目地が通らなくなるため、基準線を中央に設けてそこから四方へ張り進め、半端は周辺で処理するのが標準だからです。「接着剤には、粘着はく離形のものを用いて張り付けていった。」も正しく、タイルカーペットは汚れた部分だけを取り替えたり、床下の点検のためにはがしたりすることを前提としているため、貼り直しができる粘着はく離形の接着剤を用いるからです。「半端な部分は、周辺部で切り合わせて納めて仕上げた。」も正しく、家具や壁で隠れやすい周辺部に半端を寄せることで、目立つ中央部の目地を通し、仕上がりを整えることができるからです。

試験の罠
目地を「ずらす」のか「そろえる」のかは、部材どうしの関係で決まります。フリーアクセスフロアのパネルとタイルカーペットはずらす、という組合せは頻出です。張り始めが中央からという点も、他の張り物工事と共通の原則です。
問64-9

木質系フローリング張りに関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①釘は、根太に向けて雄ざねの付け根から斜めに隠し釘留めとした。
  • ②根太に直接張る工法では、継手位置を根太の上で乱に配置した。
  • ③張り込みに先立ち、フローリングを室内に置いてなじませた。
  • ④壁との取合い部は、すき間を設けずに突き付けて納めて仕上げた。
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正解 ④壁との取合い部は、すき間を設けずに突き付けて納めて仕上げた。
解説
木材は、周囲の湿度が高くなると水分を吸って膨張し、乾燥すると収縮します。室内の湿度は季節によって大きく変わるため、フローリングは施工後も伸び縮みを繰り返します。壁との取合い部にすき間を設けずに突き付けて納めると、膨張したときに逃げ場がなくなり、床材どうしが押し合って持ち上がる、いわゆる浮き上がりや、継目が盛り上がる不具合が生じます。そのため、壁際にはあらかじめ伸縮のためのすき間を確保し、そのすき間を幅木で隠して納めるのが正しい方法です。とくに体育館のように面積の大きい床では、伸縮の総量も大きくなるため、壁際のすき間を確実に確保し、通気も兼ねた納まりとします。

他の選択肢が不適切な理由
「釘は、根太に向けて雄ざねの付け根から斜めに隠し釘留めとした。」は正しく、公共建築工事標準仕様書は、根太に向けて雄ざねの付け根から隠し釘留めとすることを定めています。斜めに打ち込むことで釘の頭が仕上げ面に出ず、床材を下地へ引き寄せながら固定できるからです。「根太に直接張る工法では、継手位置を根太の上で乱に配置した。」も正しく、継手を同じ位置にそろえると、その線に沿って弱点ができて床が動きやすくなるため、位置をずらして分散させ、かつ継手を根太で確実に受ける必要があるからです。「張り込みに先立ち、フローリングを室内に置いてなじませた。」も正しく、搬入直後の材料は施工する室内と含水率が異なるため、そのまま張ると後から収縮して継目が開いたり、膨張して突き上げたりするからです。

試験の罠
木質材料は「動くことを前提に、逃げをつくって納める」のが原則です。壁際のすき間、体育館のエキスパンション、和室の畳寄せなど、いずれも同じ考え方です。釘は雄ざねの付け根から斜めに打ち、頭を仕上げ面に出さないという納まりもあわせて問われます。
問74-9

ビニル床タイル張りに関する記述として、最も適当なものはどれか。

  • ①湿気のおそれのある床には、エポキシ樹脂系接着剤を用いる。
  • ②張付けの後は、ローラーを掛けずに自然に密着するのを待つ。
  • ③接着剤を塗った後は、時間をおかずに直ちに張り付けていく。
  • ④張付けは、部屋の隅から順に一方向へ向かって進めていく。
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正解 ①湿気のおそれのある床には、エポキシ樹脂系接着剤を用いる。
解説
床用の接着剤は、使われる場所の湿気の条件によって選び分けます。酢酸ビニル樹脂系のような水を媒体とする接着剤は、硬化した後も水分の影響を受けやすく、下地から水分が上がってくる場所では接着力が低下して床材が浮き上がります。これに対してエポキシ樹脂系やウレタン樹脂系の接着剤は、主剤と硬化剤の化学反応で硬化し、硬化後は水分の影響をほとんど受けません。そのため、地面に接する土間や、給湯室、洗面所のように湿気のおそれがある床では、耐水性の高いエポキシ樹脂系などを選定するのが正しい判断です。接着剤の選定を誤ると、材料や施工がどれほど丁寧でも数年で全面的な浮きが発生します。

他の選択肢が不適切な理由
「張付けの後は、ローラーを掛けずに自然に密着するのを待つ。」は誤りで、押さえずに置くだけでは床材と下地の間に空気が残って膨れとなり、接着剤も全面に均一になじまないため、ローラーで圧着して空気を追い出す必要があるからです。「接着剤を塗った後は、時間をおかずに直ちに張り付けていく。」も誤りで、接着剤には塗布から張付けまでに置くべきオープンタイムがあり、溶剤や水分がある程度飛んで粘着性が出てから張らないと、密着不良や後からの膨れを生じるからです。「張付けは、部屋の隅から順に一方向へ向かって進めていく。」も誤りで、隅から張り進めると割付けの誤差が反対側にたまって目地が通らなくなるため、基準線を中央に設けて左右へ振り分けるのが標準だからです。

試験の罠
この設問のように「最も適当なもの」を選ぶ形式では、正しい記述が一つだけである点に注意します。接着剤は、湿気があればエポキシ系かウレタン系、湿気のない屋内の一般床なら酢酸ビニル樹脂系、と条件で対応付けて覚えます。
問84-9

床下地および床の納まりに関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①セルフレベリング材の硬化後、突起を削って平滑にしてから張った。
  • ②土間コンクリートの上には、防湿層を設けてから床仕上げを行った。
  • ③下地コンクリートの含水率を確かめずに、直ちに接着剤を塗布した。
  • ④下地の凹凸は、下地調整材でしごいて平滑にしてから張り付けた。
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正解 ③下地コンクリートの含水率を確かめずに、直ちに接着剤を塗布した。
解説
床の張り物工事で最も多い不具合が、下地から上がってくる水分による浮きと膨れです。コンクリートの中に残った水分は、床材で覆われると逃げ場を失い、接着剤の層にたまって接着力を落とし、やがて床材を押し上げます。この現象は施工直後には見えず、数か月後にあらわれるため、後からの手直しが大がかりになります。したがって床の張付けに先立っては、下地の含水率を測定して基準を満たしていることを確認することが必須の手順です。含水率を確かめずに接着剤を塗るという進め方は、結果が出るまで問題が見えない工程で確認を省くことにほかならず、品質管理として成立しません。

他の選択肢が不適切な理由
「セルフレベリング材の硬化後、突起を削って平滑にしてから張った。」は正しく、打継ぎ部や気泡の跡に生じた突起を残したまま床材を張ると、その部分だけが盛り上がって仕上がりに出るうえ、局部的に床材が傷むからです。「土間コンクリートの上には、防湿層を設けてから床仕上げを行った。」も正しく、地面に接する土間は地中の水分が絶えず上がってくるため、防湿層で遮断しなければ床材の浮きやかびの発生を防げないからです。「下地の凹凸は、下地調整材でしごいて平滑にしてから張り付けた。」も正しく、薄い床材は下地の凹凸をそのまま拾ってしまい、光の当たり方によって不陸が目立つため、あらかじめ平滑にしておく必要があるからです。

試験の罠
床の不具合は「下地の水分」と「下地の不陸」のいずれかに由来するものがほとんどです。含水率の確認、防湿層、下地調整という三つの対策を、原因と結び付けて覚えておくと応用が利きます。
問94-9

体育館の床の施工に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①壁との取合い部には、伸縮のためのすき間を設けて納めた。
  • ②床下の通気を確保するため、通気口を設けて空気を流した。
  • ③衝撃を吸収させるため、弾性のある材料を根太の下に用いた。
  • ④湿気の影響を避けるため、床下は密閉して外気を遮断した。
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正解 ④湿気の影響を避けるため、床下は密閉して外気を遮断した。
解説
体育館の床は木質のフローリングで構成されるため、湿気の管理が寿命を大きく左右します。床下を密閉して外気を遮断すると、地面から上がってくる水分や、結露によって生じた水分が床下にとどまり、湿度の高い状態が続きます。木材は湿度が高い環境では膨張して床の突き上げを起こし、さらに腐朽菌が繁殖して構造体そのものを傷めます。したがって、床下は密閉するのではなく、通気口や換気設備によって空気が流れる状態を保ち、湿気を外へ逃がすのが正しい考え方です。あわせて地面側には防湿層を設けて水分の供給そのものを抑えます。遮断すべきは地面からの水分であって、空気の流れではありません。

他の選択肢が不適切な理由
「壁との取合い部には、伸縮のためのすき間を設けて納めた。」は正しく、体育館は床面積が大きく、湿度の変化による伸縮の総量も大きくなるため、逃げのすき間を確保しないと床全体が押し合って持ち上がるからです。「床下の通気を確保するため、通気口を設けて空気を流した。」も正しく、床下にこもった湿気を排出して木材の含水率を安定させることが、突き上げと腐朽の両方を防ぐ基本だからです。「衝撃を吸収させるため、弾性のある材料を根太の下に用いた。」も正しく、競技者が跳躍や着地を繰り返す床では、衝撃をそのまま身体に返さないよう、弾性のある支持材によって適度な変形量を確保する必要があるからです。

試験の罠
「湿気を防ぐために密閉する」という記述は、床下に限らず誤りの定番です。水分の供給は防湿層で断ち、入ってしまった湿気は通気で逃がす、という二段構えが正解の考え方になります。
問104-9

床仕上げの養生および施工管理に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①張付けの後、接着剤が硬化するまでは重量物の搬入を禁じた。
  • ②塗床材の施工中は、換気を行いながら火気の使用を禁止した。
  • ③施工した床の上は、養生材で覆って傷が付かないようにした。
  • ④接着剤の硬化を早めるため、規定よりも多い量を塗り付けた。
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正解 ④接着剤の硬化を早めるため、規定よりも多い量を塗り付けた。
解説
接着剤の塗布量は、床材を保持するのに必要な接着面積と、硬化に要する時間の両面から定められています。規定より多く塗ると、余分な接着剤は床材の下に厚い層として残り、内部の溶剤や水分が抜けにくくなるため、硬化はむしろ遅くなります。硬化しきらない接着剤の層は軟らかいままで、床材が荷重で沈み込んだり、家具の脚の跡が残ったり、目地から接着剤がはみ出してきたりします。つまり、量を増やすことは硬化を早めるどころか、硬化不良と仕上がりの不良を同時に招きます。所定のくし目ごてを用いて規定の量を均一に塗ることが、接着の性能を発揮させる唯一の方法です。

他の選択肢が不適切な理由
「張付けの後、接着剤が硬化するまでは重量物の搬入を禁じた。」は正しく、硬化前に大きな荷重が加わると床材がずれたり、接着層が押し出されて厚さが不均一になったりして、後から目地の開きや浮きを生じるからです。「塗床材の施工中は、換気を行いながら火気の使用を禁止した。」も正しく、樹脂系の材料には引火性の溶剤が含まれ、蒸気が床面近くに滞留すると引火の危険があるうえ、中毒のおそれもあるため、換気と火気の管理を同時に行う必要があるからです。「施工した床の上は、養生材で覆って傷が付かないようにした。」も正しく、床は後続の工事で最も踏まれ、物を置かれる面であり、仕上がった床を保護することが手直しを防ぐ最も確実な方法だからです。

試験の罠
「量を増やせば性能が上がる」という発想は、接着剤でも塗料でもシーリング材でも誤りになります。規定量を均一に、が共通の原則です。硬化前の荷重、火気、養生の三点は床工事の管理項目としてまとめて問われます。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。

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