2026年版・4-8

塗装工事の一問一答

1級建築施工管理技士「仕上施工」から、塗装工事に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問14-8

木部の素地ごしらえに関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①節およびその周囲には、セラックニスを塗って止めた。
  • ②やには、電気ごてで加熱してかき取り溶剤で拭いた。
  • ③穴やくぼみは、パテかいを行って平らにならした。
  • ④研磨紙ずりは、木材の繊維に直角の方向に行った。
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正解 ④研磨紙ずりは、木材の繊維に直角の方向に行った。
解説
研磨紙ずりとは、紙やすりで表面をこすって平滑にする作業のことです。木材には繊維の方向、いわゆる木目があり、この繊維を横切る方向にこすると、繊維が断ち切られて細かい傷が木目と直交する筋として残ります。この傷は塗料を塗ったときに光の反射でくっきり浮かび上がり、拭き取ることも隠すこともできません。とくに木目を見せる透明塗装では致命的な仕上がりの不良となります。したがって木部の研磨紙ずりは、繊維に沿った方向、すなわち木目に平行に行うのが原則です。こうすれば、こすった傷が木目と同じ方向に並ぶため目立たず、また繊維の毛羽立ちも整えられて塗料の吸い込みも均一になります。

他の選択肢が不適切な理由
「節およびその周囲には、セラックニスを塗って止めた。」は正しく、節の部分にはやにや樹脂分が多く含まれており、そのまま塗装すると後から染み出して塗膜を変色させたり付着を妨げたりするため、これを封じる目的でセラックニスを塗るからです。「やには、電気ごてで加熱してかき取り溶剤で拭いた。」も正しく、やには常温では固まっていても温度が上がると軟らかくなって表面へ出てくるため、加熱して浮かせたうえで取り除き、残った成分を溶剤で拭き取るのが標準的な処理だからです。「穴やくぼみは、パテかいを行って平らにならした。」も正しく、局部的なくぼみを埋めて平滑にしておかないと、塗装後にその形がそのまま影となって見えてしまうからです。

試験の罠
研磨紙ずりは、木部では木目に沿って、鉄鋼面では錆を落とすことが目的、という違いを押さえます。また研磨紙ずりは下の塗膜が十分に乾燥してから行うもので、乾燥前にこすると塗膜を巻き込んで傷めるという点も頻出です。
問24-8

鉄鋼面の素地ごしらえに関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①油類の除去は、錆落としを行った後に溶剤で拭いて行った。
  • ②黒皮は、ブラスト処理によって完全に取り除いて塗装した。
  • ③動力工具を用いて、浮き錆や粉状の錆をかき落とした。
  • ④素地調整の後は、速やかに錆止め塗料を塗り付けた。
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正解 ①油類の除去は、錆落としを行った後に溶剤で拭いて行った。
解説
鉄鋼面の素地ごしらえは、順序を間違えると効果がなくなります。正しい順序は、まず汚れと付着物を落とし、次に油類を溶剤などで除去し、最後に錆落としを行うというものです。油が付いたまま先に錆落としを行うと、研削や打撃によって油が素地の細かな凹凸へ押し込まれてしまい、あとから溶剤で拭いても表面をなでるだけで奥の油は残ります。残った油は錆止め塗料をはじいて付着不良を招き、塗膜の下から錆が広がる原因になります。したがって油の除去は錆落としより先に行わなければならず、順序を逆にしたこの記述は不適当です。素地ごしらえは、汚れの大きいものから小さいものへ、という順序が原則です。

他の選択肢が不適切な理由
「黒皮は、ブラスト処理によって完全に取り除いて塗装した。」は正しく、黒皮とは熱間圧延のときに鋼材の表面にできる黒い酸化皮膜のことで、密着が不十分で剥がれやすく、その下から錆が進行するため、除去してから塗装するのが原則だからです。「動力工具を用いて、浮き錆や粉状の錆をかき落とした。」も正しく、素地から浮いている錆をそのままにして塗装しても、錆ごと塗膜が剥がれてしまうため、確実に除去する必要があるからです。「素地調整の後は、速やかに錆止め塗料を塗り付けた。」も正しく、素地調整で金属の地肌が露出した直後の鉄は非常に錆びやすく、放置すると短時間で薄い錆が発生して再度の処理が必要になるからです。

試験の罠
「汚れ、油、錆」の順に落とすという流れが要点です。油を後回しにする記述は誤りの定番になります。また、素地調整後の放置時間を長くとるという記述も、錆の再発を招くため誤りとなります。
問34-8

亜鉛めっき鋼面の塗装に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①エッチングプライマーは、塗布後8時間以内に次工程へ移った。
  • ②付着した白錆は、除去したうえで表面を清浄にして塗装した。
  • ③めっき面には、密着性を高める化成皮膜処理を施して塗った。
  • ④めっき面は付着性がよいため、下塗りを省いて上塗りを行った。
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正解 ④めっき面は付着性がよいため、下塗りを省いて上塗りを行った。
解説
亜鉛めっき鋼面は、表面が平滑で光沢があり、しかも化学的に安定しているため、塗料がひっかかる凹凸も反応する相手もほとんどありません。つまり鉄鋼面に比べて塗料が付きにくい素地であり、付着性がよいという理解はまったく逆です。何も処理せずに上塗りだけを行うと、乾燥直後は問題がなくても、時間が経つにつれて塗膜が板状に剥がれてきます。このため亜鉛めっき鋼面には、エッチングプライマーを塗って表面をわずかに侵しながら密着の足がかりをつくるか、りん酸塩などによる化成皮膜処理を施したうえで、めっき面に適合した下塗り塗料を塗ることが必要です。下塗りを省くという判断は、剥離を前提とした施工になってしまいます。

他の選択肢が不適切な理由
「エッチングプライマーは、塗布後8時間以内に次工程へ移った。」は正しく、この塗料は塗ってから時間が経つと表面が汚れたり湿気を吸ったりして効果が落ちるため、塗布後おおむね8時間以内に次の工程へ進むこととされているからです。「付着した白錆は、除去したうえで表面を清浄にして塗装した。」も正しく、白錆は亜鉛が腐食してできた粉状の生成物であり、素地から浮いているため、残したまま塗装すると白錆ごと塗膜が剥離してしまうからです。「めっき面には、密着性を高める化成皮膜処理を施して塗った。」も正しく、化学反応によって表面に微細な結晶の皮膜をつくることで、塗料が食い付く凹凸と化学的な結合の両方を与えられるからです。

試験の罠
亜鉛めっき鋼面は「錆びにくいが塗料が付きにくい」という、耐食性と塗装適性が逆になる素地です。エッチングプライマーの可使時間と塗布後8時間以内という数値、白錆の扱いがまとめて問われます。
問44-8

コンクリート面およびモルタル面の素地ごしらえに関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①素地の乾燥の程度は、含水率が10%以下であることを確かめた。
  • ②アルカリ度は、pHが9以下となっていることを確かめてから塗装した。
  • ③打放し面の突起は、削り取ってから合成樹脂エマルションパテで埋めた。
  • ④吸込みが著しい部分は、吸込止めを塗らずに上塗りを厚くして調整した。
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正解 ④吸込みが著しい部分は、吸込止めを塗らずに上塗りを厚くして調整した。
解説
コンクリートやモルタルは細かな空隙をもつ多孔質の材料で、部位によって吸い込みの程度がばらつきます。吸い込みが激しい部分では、塗った塗料の樹脂分まで素地に吸われてしまい、表面には顔料だけが残って色が薄く、つやのない状態になります。塗り重ねても吸い込みは続くため、上塗りを厚くして調整しようとしても色むらとつやむらは解消せず、塗料を無駄に使うばかりで、かえって厚膜による割れや剥離を招きます。正しい対処は、あらかじめ吸込止めを塗って素地の空隙をふさぎ、面全体の吸い込みを均一にしてから所定の工程で塗り重ねることです。素地の状態を整えることが塗装品質の前提であり、塗り厚で帳尻を合わせることはできません。

他の選択肢が不適切な理由
「素地の乾燥の程度は、含水率が10%以下であることを確かめた。」は正しく、素地に水分が多いまま塗装すると、水分が塗膜を押し上げてふくれや剥離を生じるため、含水率10%以下を確認するのが標準だからです。「アルカリ度は、pHが9以下となっていることを確かめてから塗装した。」も正しく、硬化して間もないコンクリートは強いアルカリ性を示し、アルカリに弱い塗料の樹脂を分解して変色や剥離を起こすため、中性化が進んでpH9以下になったことを確かめる必要があるからです。「打放し面の突起は、削り取ってから合成樹脂エマルションパテで埋めた。」も正しく、突起やあばたを残したまま塗装すると凹凸がそのまま仕上がりに出るため、削って埋めて平滑にしておく必要があるからです。

試験の罠
コンクリート面の塗装は、含水率10%以下とpH9以下という二つの数値が要点です。どちらも「まだ塗ってはいけない」を判定するための基準であり、乾燥期間の目安である3週間から4週間という日数とあわせて問われます。
問54-8

塗料の選定に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①屋内のモルタル面に、合成樹脂エマルションペイントを用いた。
  • ②屋外の鉄骨面に、合成樹脂調合ペイントを塗り付けて仕上げた。
  • ③屋内のせっこうボード面に、つや有合成樹脂エマルションペイントを用いた。
  • ④屋外のコンクリート面に、合成樹脂調合ペイントを塗り付けて仕上げた。
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正解 ④屋外のコンクリート面に、合成樹脂調合ペイントを塗り付けて仕上げた。
解説
合成樹脂調合ペイントは、油分を含む樹脂を主成分とする塗料で、木部や鉄部の塗装に広く用いられます。しかしこの塗料は、アルカリによって樹脂が分解される、いわゆるけん化という現象を起こす性質があります。コンクリートやモルタルは強いアルカリ性を示すため、その面にこの塗料を塗ると、塗膜が軟らかくなって粘つき、変色し、やがて剥離します。したがってコンクリート面やモルタル面には、アルカリに耐える塗料、すなわち合成樹脂エマルションペイントやアクリル樹脂系非水分散形塗料などを選ばなければなりません。塗料の選定は、見た目や価格ではなく、素地が酸性かアルカリ性か、屋内か屋外かという条件から決まるものです。

他の選択肢が不適切な理由
「屋内のモルタル面に、合成樹脂エマルションペイントを用いた。」は正しく、この塗料は水を媒体とする水性塗料でアルカリに対する抵抗性があり、モルタルやコンクリートなどのアルカリ性素地に適しているからです。「屋外の鉄骨面に、合成樹脂調合ペイントを塗り付けて仕上げた。」も正しく、鉄はアルカリ性ではないためけん化のおそれがなく、この塗料は屋外の鉄部に対する標準的な仕上げとして用いられているからです。「屋内のせっこうボード面に、つや有合成樹脂エマルションペイントを用いた。」も正しく、せっこうボードは水に弱いため水性塗料を厚く塗ることは避けますが、この塗料は乾燥が速く塗膜が丈夫で汚れも拭き取りやすいため、屋内のボード面の仕上げに適しているからです。

試験の罠
「アルカリ性素地に油性系の塗料を塗る」という組合せは、ほぼ誤りの選択肢だと考えてよいパターンです。合成樹脂調合ペイントは木部と鉄部、エマルション系はコンクリートとボード、と素地で仕分けて覚えます。
問64-8

塗装工事の施工条件に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①気温が5℃以下となるおそれがあったため、塗装を中止した。
  • ②湿度が85%を超えていたため、塗装を取りやめた。
  • ③換気が不十分で結露のおそれがあったため、塗装を見送った。
  • ④強い直射日光を受ける面は、乾燥が速いので厚く塗り重ねた。
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正解 ④強い直射日光を受ける面は、乾燥が速いので厚く塗り重ねた。
解説
塗膜は、塗料の中の溶剤や水分が表面から抜けていくことで固まります。強い直射日光を受けて素地の温度が上がっている面では、この蒸発が急激に進むため、表面だけが先に固まり、内部にはまだ溶剤が残った状態になります。ここで厚く塗り重ねると、内部から抜けようとする溶剤の逃げ道がなくなり、塗膜を押し上げてふくれやピンホールを生じさせ、また表面と内部の乾燥の差によってしわが寄ります。したがって、直射日光の当たる面ではむしろ薄く塗り、必要な膜厚は回数を分けて確保するのが正しい方法です。乾燥が速いことは、厚塗りが許される理由にはならず、むしろ厚塗りを避けるべき理由になります。

他の選択肢が不適切な理由
「気温が5℃以下となるおそれがあったため、塗装を中止した。」は正しく、低温では塗料の乾燥と硬化の反応が著しく遅れ、所定の塗膜性能が得られないため、5℃以下となるおそれがある場合は塗装を行わないのが標準だからです。「湿度が85%を超えていたため、塗装を取りやめた。」も正しく、高い湿度のもとでは溶剤の蒸発によって塗膜面の温度が下がり、空気中の水分が塗膜に取り込まれて白くにごる白化という欠陥が生じやすいからです。「換気が不十分で結露のおそれがあったため、塗装を見送った。」も正しく、素地の表面に結露があると水の膜が塗料と素地の間に挟まり、付着不良やふくれの原因になるからです。

試験の罠
塗装を行わない条件として、気温5℃以下、湿度85%以上、結露のおそれ、という三つの数値と条件をひとまとまりで覚えます。厚塗りは、乾燥が速いときも遅いときも欠陥の原因になるという点も共通の原則です。
問74-8

塗装の工法に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①スプレーガンは、塗装面から30cm程度の距離を保って動かした。
  • ②スプレーガンは、塗装面に対して直角になるように保って運行した。
  • ③吹付けの一行ごとに、塗り面が3分の1程度重なるようにして進めた。
  • ④スプレーガンは、同じ箇所に長く留めて厚い塗膜となるようにした。
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正解 ④スプレーガンは、同じ箇所に長く留めて厚い塗膜となるようにした。
解説
吹付け塗装では、スプレーガンを一定の速さで動かし続けることが基本です。一箇所に長く留めると、その部分だけ塗料が集中して過剰に付着し、自重で垂れ下がるだれという欠陥が生じます。また内部まで乾かないためにしわが寄り、乾燥後も塗膜の厚さが場所によって大きくばらつくため、つやや色にむらが出ます。厚い塗膜が必要な場合は、一度に厚く付けるのではなく、規定の間隔で乾燥させながら回数を重ねて所定の膜厚に到達させるのが正しい方法です。塗装の品質は、一回あたりを薄く均一にし、回数で厚さを確保するという考え方によって支えられており、これは吹付けに限らずはけ塗りやローラー塗りにも共通します。

他の選択肢が不適切な理由
「スプレーガンは、塗装面から30cm程度の距離を保って動かした。」は正しく、近すぎると塗料が集中してだれを生じ、遠すぎると霧状の塗料が途中で乾いて素地に届く前に粉状となり、ざらついた塗膜になるため、適切な距離としておおむね30cm程度が標準だからです。「スプレーガンは、塗装面に対して直角になるように保って運行した。」も正しく、斜めに向けると近い側と遠い側で付着量が変わり、一回の吹付けの中で塗膜の厚さに差が生じてしまうからです。「吹付けの一行ごとに、塗り面が3分の1程度重なるようにして進めた。」も正しく、吹付けの塗料は中央が厚く両端が薄くなるため、重ねずに並べると継目に薄い筋が残り、3分の1程度を重ねることで全体の厚さが均一になるからです。

試験の罠
吹付けの数値は、距離30cm程度、重ね3分の1程度、面に直角の三つが定番です。エアレススプレーは高粘度の塗料を厚膜に塗れるという特徴があり、エアスプレーとの使い分けもあわせて問われます。
問84-8

塗膜の欠陥とその原因に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①しわは、上乾きの状態で厚塗りをした場合に生じやすい。
  • ②白化は、湿度が高い状態で溶剤が急に蒸発すると生じる。
  • ③だれは、粘度が低い塗料を厚く塗り付けた場合に生じる。
  • ④はじきは、素地に油分がない状態で塗った場合に生じる。
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正解 ④はじきは、素地に油分がない状態で塗った場合に生じる。
解説
はじきとは、塗った塗料が素地の上で丸くはじかれて、部分的に塗料が乗らずに素地が透けて見える欠陥です。これは、素地に油分やシリコーンなどが付着していて、その部分だけ塗料がなじまないために起こります。水をはじく油の膜の上に水滴が丸くなるのと同じ現象です。つまり、はじきの原因は油分が残っていることであって、油分がないことではありません。油分がない清浄な素地であれば、塗料は均一に濡れ広がってはじきは生じません。この欠陥を防ぐには、素地ごしらえの段階で溶剤による油分の拭き取りを確実に行い、型枠の剥離剤や手の脂、機械油などを残さないことが必要です。原因と結果が逆になっている点を見抜きます。

他の選択肢が不適切な理由
「しわは、上乾きの状態で厚塗りをした場合に生じやすい。」は正しく、表面だけが先に固まって膜になり、その下の未乾燥の層があとから収縮することで表面の膜が押し寄せられ、しわとなってあらわれるからです。「白化は、湿度が高い状態で溶剤が急に蒸発すると生じる。」も正しく、溶剤が蒸発する際に気化熱を奪って塗膜面の温度が下がり、空気中の水分が結露して塗膜に取り込まれ、光を乱反射して白くにごるからです。「だれは、粘度が低い塗料を厚く塗り付けた場合に生じる。」も正しく、塗料が流動しやすい状態で厚く付くと、乾燥する前に自重で垂れ下がり、たれ幕のような筋となって残るからです。

試験の罠
欠陥の名称と原因の組合せは、原因を反対に書いた選択肢がよく出ます。はじきは油分あり、白化は高湿度、しわとだれは厚塗り、ピンホールは急乾燥や溶剤の閉じ込め、と原因の側から整理しておくと迷いません。
問94-8

塗装の工程に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①塗り重ねる際は、下塗りと上塗りの色を変えて塗り分けた。
  • ②研磨紙ずりは、下の塗膜が十分に乾燥してから行った。
  • ③塗り重ねの間隔は、規定より短くして工期の短縮を図った。
  • ④上塗りに先立ち、塗り残しや不足の箇所を目視で確認した。
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正解 ③塗り重ねの間隔は、規定より短くして工期の短縮を図った。
解説
塗り重ねの間隔は、下の塗膜が次の塗料に耐えられる程度まで乾燥するのに必要な時間として定められています。この時間を短縮して次の層を塗ると、下の層に残っていた溶剤が上の層に閉じ込められ、逃げ場を失って塗膜を押し上げ、ふくれやピンホールを生じさせます。また上の層に含まれる溶剤が、まだ固まりきっていない下の層を溶かして持ち上げ、ちぢみと呼ばれる欠陥を起こすこともあります。いずれも一度生じると塗膜を削り落として塗り直す以外に手がなく、結果として工期はかえって延びます。したがって塗り重ねの間隔は、気温や湿度を考慮したうえで規定を守り、短縮しないことが原則です。

他の選択肢が不適切な理由
「塗り重ねる際は、下塗りと上塗りの色を変えて塗り分けた。」は正しく、同じ色で塗り重ねると、どこまで塗ったのか、塗り残しがないかを目で確かめられないため、工程ごとに色を変えて塗り忘れを防ぐのが標準的な方法だからです。「研磨紙ずりは、下の塗膜が十分に乾燥してから行った。」も正しく、乾燥前にこすると塗膜が軟らかいまま巻き込まれて剥がれたり、研磨紙が目詰まりして均一に削れなかったりするからです。「上塗りに先立ち、塗り残しや不足の箇所を目視で確認した。」も正しく、上塗りを終えてしまうと下の層の不備は隠れて発見できなくなり、後日その部分から劣化が始まるため、各工程の完了時に確認しておく必要があるからです。

試験の罠
工程を早めることによる不具合は、塗装のほか左官やシーリングでも共通の出題パターンです。塗り重ね間隔は「気温が低いほど長くとる」という方向も押さえておくと、低温時の記述にも対応できます。
問104-8

各種塗料の性質に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①アクリル樹脂系非水分散形塗料は、コンクリート面にも使用できる。
  • ②2液形ポリウレタンエナメルは、主剤と硬化剤を混ぜて用いる。
  • ③クリヤラッカーは、乾燥が速く木部の透明仕上げに用いられる。
  • ④合成樹脂エマルションペイントは、屋外の鉄部の防食に用いられる。
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正解 ④合成樹脂エマルションペイントは、屋外の鉄部の防食に用いられる。
解説
合成樹脂エマルションペイントは、樹脂の粒子を水の中に分散させた水性塗料です。塗った後に水が蒸発して樹脂粒子どうしが融着することで塗膜になります。臭いが少なく作業性がよいため、屋内のモルタル面やせっこうボード面の仕上げに広く使われますが、塗膜は水分や湿気を通しやすく、鉄を錆から守る性能はほとんどありません。屋外の鉄部に用いれば、塗膜を通って入った水分と酸素によって下地の鉄が錆び、その錆の膨張で塗膜が押し上げられて剥がれます。屋外の鉄部には、錆止め塗料を下塗りしたうえで、合成樹脂調合ペイントやふっ素樹脂系、ポリウレタン系などの耐候性と防食性をもつ塗料を用いるのが正しい選定です。

他の選択肢が不適切な理由
「アクリル樹脂系非水分散形塗料は、コンクリート面にも使用できる。」は正しく、この塗料はアルカリに対する抵抗性をもち、水を使わない分散形であるため素地の水分の影響も受けにくく、コンクリートやモルタルの面に適用できるからです。「2液形ポリウレタンエナメルは、主剤と硬化剤を混ぜて用いる。」も正しく、二つの成分を混ぜたときに始まる化学反応によって強い塗膜をつくる仕組みであり、混合後は可使時間内に使い切る必要があるからです。「クリヤラッカーは、乾燥が速く木部の透明仕上げに用いられる。」も正しく、溶剤の蒸発だけで塗膜になるため乾燥が速く、透明で木目を生かした仕上がりが得られる一方、耐候性が低いので屋内の木部に用いるからです。

試験の罠
水性のエマルション系は「屋内のアルカリ性素地」、油性の調合ペイント系は「木部と鉄部」、と守備範囲が対照的です。2液形の塗料には可使時間があり、時間を過ぎたものを希釈して使ってはならないという点も繰り返し問われます。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。

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