コンクリート壁面へのセメントモルタル塗りに関する記述として、最も不適当なものはどれか。
- ①1回の塗り厚は、床を除いて7mm以下とした。
- ②総塗り厚は、床を除いて25mm以下とした。
- ③下塗り面は、金ごてで押さえて平滑に仕上げた。
- ④下塗り用モルタルは、上塗り用より富調合とした。
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セメントモルタル塗りの下塗りは、下地とモルタルを一体化させるための層であり、その上に塗り重ねる中塗り・上塗りが剥がれないように、表面をわざと粗くしておく必要があります。金ごてで押さえて平滑に仕上げてしまうと、あとから塗るモルタルがひっかかる凹凸がなくなり、境目で滑って剥離やふくれの原因になります。このため下塗り面は押さえ過ぎず、くし目ごてなどで全面に目荒し(表面に細かい溝を付けること)を行うのが標準です。あわせて下塗り後は2週間以上放置し、乾燥収縮によるひび割れをあらかじめ出し切ってから次の工程に進みます。先にひび割れを発生させておくことで、仕上げ後になって表面までひび割れが抜けてくるのを防ぐという考え方です。
他の選択肢が不適切な理由
「1回の塗り厚は、床を除いて7mm以下とした。」は正しく、一度に厚く塗るとモルタル自体の重さで垂れ下がり、内部まで乾きにくくなって収縮ひび割れや剥離を招くため、壁や天井では1回の塗り厚を7mm以下とするのが標準だからです。「総塗り厚は、床を除いて25mm以下とした。」も正しく、塗り厚が増すほど自重が大きくなって下地から剥がれやすくなるため、壁の合計厚さの上限を25mmとしているからです。「下塗り用モルタルは、上塗り用より富調合とした。」も正しく、富調合とはセメントの割合が多い調合のことで、接着力が高まり下地への付着を確保できる一方、上塗りは乾燥収縮によるひび割れを抑えるためにセメントを減らした貧調合とするのが原則だからです。
試験の罠
1回7mm以下・総厚25mm以下はいずれも壁の値で、床は別扱いである点が狙われます。また、下塗りが富調合で上塗りに向かうほど貧調合という方向を逆に書いた選択肢も頻出です。下地に近いほど強く、表面に近いほど動きに追従させると覚えます。