硬質ウレタンフォームの吹付け工法に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
- ①施工に先立って、下地面の粉じんや油分を取り除いて清掃した。
- ②1層の吹付け厚さは、50mmとなるように一度で吹き付けた。
- ③総厚さが80mmを超える部分は、多層に分けて吹き付けた。
- ④作業中は換気を行い、火気の使用を全面的に禁止した。
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硬質ウレタンフォームの吹付けは、原液が下地に触れた瞬間に発泡して膨らみ、そのまま硬化する工法です。1層を厚く吹き付けると、発泡による膨張と硬化のときに出る熱が内部にこもり、内部と表面で発泡の状態が大きく異なる不均一な層になります。その結果、内部にすが入って断熱性能が落ちるほか、収縮によって下地から剥離したり、表面が割れたりします。このため1層あたりの吹付け厚さは30mm以下とし、所定の厚さは層を重ねて確保するのが標準です。50mmを一度に吹き付けるという記述は、この上限を大きく超えており不適当です。薄く重ねることで、各層が確実に発泡・硬化し、下地との接着も安定します。
他の選択肢が不適切な理由
「施工に先立って、下地面の粉じんや油分を取り除いて清掃した。」は正しく、この工法は下地への接着によって断熱材を保持するため、粉じんや油分が残っていると接着面が弱くなり、自重や温度変化で剥離するからです。「総厚さが80mmを超える部分は、多層に分けて吹き付けた。」も正しく、厚い断熱層を確保する場合は1日の作業でも複数回に分け、さらに厚さが大きい場合は日を分けて吹き重ねることで、内部までむらなく発泡させることができるからです。「作業中は換気を行い、火気の使用を全面的に禁止した。」も正しく、発泡時に可燃性のガスが発生し、また硬化前のフォームは着火しやすいため、換気と火気の管理は安全上の必須事項だからです。
試験の罠
数値は、1層30mm以下、総厚さ80mm超で多層吹き、施工可能な下地温度はおおむね5℃以上、という三点が要点です。厚く吹くほど断熱性能が上がるという直感は、施工の品質を無視した誤りになります。