コンクリートの調合に用いる強度に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
- ①調合管理強度は、設計基準強度から補正値を差し引いて定める。
- ②設計基準強度は、構造計算において基準とした圧縮強度である。
- ③品質基準強度は、設計基準強度と耐久設計基準強度から定める。
- ④調合強度は、調合管理強度に強度のばらつきを見込んで定める。
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調合管理強度は、品質基準強度に構造体強度補正値を加えて定めるものであり、差し引いて定めるのではありません。構造体強度補正値とは、現場で打ち込まれて建物の一部となったコンクリートの強度が、標準的な状態で養生した供試体の強度よりも低くなる傾向を見込んで、あらかじめ上乗せしておく値です。実際の建物のコンクリートは、水分が逃げやすく温度も一定でないため、理想的な条件で養生した試験体ほどには強度が伸びません。この差を無視すると、試験では合格しているのに構造体としては設計で想定した強度に達しない、という危険な状態が生じます。したがって補正値は必ず加える向きに働きます。
他の選択肢が不適切な理由
「設計基準強度は、構造計算において基準とした圧縮強度である。」は正しく、構造設計者が定める値です。「品質基準強度は、設計基準強度と耐久設計基準強度から定める。」も正しく、二つのうち大きいほうを採ります。「調合強度は、調合管理強度に強度のばらつきを見込んで定める。」も正しく、実際に製造されるコンクリートの強度には工場ごとのばらつきがあるため、その分をさらに割り増した値を目標として調合を決めます。
試験の罠
設計基準強度、耐久設計基準強度、品質基準強度、調合管理強度、調合強度という五つの用語の関係が問われます。強度は下流に行くほど大きくなる、すなわち補正やばらつきの余裕を足していく向きだと理解すると、加えるか引くかで迷いません。