鉄筋のガス圧接以外の継手に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
- ①機械式継手は、カップラーやスリーブなどの継手金物で鉄筋を接合する。
- ②機械式継手の継手金物は、鉄筋の径や種類が異なっていても共用できる。
- ③モルタル充填継手は、スリーブ内に高強度のモルタルを充填して固める。
- ④溶接継手は、鉄筋どうしを突き合わせてアーク溶接によって接合する。
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機械式継手は、鉄筋の端部をカップラーやスリーブといった継手金物の中に納め、ねじ込み、くさび、グラウトの充填などによって力を伝える工法です。ここで用いる継手金物は、鉄筋の呼び名(径)と種類ごとに専用のものが定められており、径や種類が違う鉄筋に同じ金物を流用することはできません。継手金物と鉄筋のかみ合いや隙間の寸法が、そのまま継手の強度とすべり量を決めてしまうためです。径の異なる鉄筋どうしを接合するときは、その組合せ専用の異径用の継手金物を使います。したがって「共用できる」という記述は誤りです。
他の選択肢が不適切な理由
「機械式継手は、カップラーやスリーブなどの継手金物で鉄筋を接合する。」は正しく、鉄筋を溶かしたり加熱したりせずに、金物を介して力を伝えるのがこの工法の特徴です。火気を使わないため、ガス圧接が使いにくい狭い場所や、上向き・横向きの姿勢が続く場所でも施工できます。「モルタル充填継手は、スリーブ内に高強度のモルタルを充填して固める。」も正しく、鋳鉄製などのスリーブに鉄筋を差し込み、隙間に高強度のモルタルを注入して硬化させることで、鉄筋の節とモルタルのかみ合いによって力を伝えます。プレキャスト部材の接合によく用いられる方式です。「溶接継手は、鉄筋どうしを突き合わせてアーク溶接によって接合する。」も正しく、突合せアーク溶接によって鉄筋を直接一体化させる工法で、溶接技能者の資格と、溶接部の外観検査や超音波探傷検査による確認が必要になります。
試験の罠
ガス圧接は鉄筋を加熱して圧力を加え、母材どうしを直接接合するのに対し、機械式継手は金物を介して力を伝えるという違いを押さえます。モルタル充填継手は機械式継手の一種で、モルタルの硬化を待つ養生期間が必要になる点も出題されます。