2026年版・3-6

鉄筋工事:加工と組立の一問一答

1級建築施工管理技士「躯体施工」から、鉄筋工事:加工と組立に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問13-6

鉄筋の加工に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①鉄筋の加工は、原則としてガスバーナーで加熱しながら行う。
  • ②鉄筋の切断は、シヤーカッター等により、常温で行うのを原則とする。
  • ③折曲げ加工には、鉄筋の径に応じた大きさのマンドレルを用いる。
  • ④加工した鉄筋は、種類や径ごとに区分して保管するのがよい。
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正解 ①鉄筋の加工は、原則としてガスバーナーで加熱しながら行う。
解説
鉄筋の加工は、切断も折曲げも常温で行うのが原則です。鉄筋に用いる異形棒鋼は、製造の過程で熱を加えたあと急に冷やすなどして所定の強さを与えているため、現場で高温に熱すると鋼の内部の組織が変わってしまい、決められた降伏点や引張強さが得られなくなるおそれがあります。とくにガスバーナーで一部だけを局部的に熱すると、熱を受けた場所と受けない場所の境目に性質の急な差ができ、そこが弱点になります。また加熱による切断は切り口が溶けて断面が不揃いになり、圧接や定着の品質にも影響します。そのため加工は機械による常温での作業が原則です。

他の選択肢が不適切な理由
「鉄筋の切断は、シヤーカッター等により、常温で行うのを原則とする。」は正しく、刃で押し切る機械が標準的に用いられます。「折曲げ加工には、鉄筋の径に応じた大きさのマンドレルを用いる。」も正しく、マンドレルとは曲げの内側にあてがう型のことで、これを径に応じて選ぶことで所定の折曲げ内法直径が確保されます。「加工した鉄筋は、種類や径ごとに区分して保管するのがよい。」も正しく、取り違えを防ぎ、さびや泥の付着を避けるためです。

試験の罠
常温加工が原則という点は繰り返し問われます。例外として、埋込み金物の位置がずれた場合などにやむを得ず鉄筋を曲げ直す台直しがありますが、これも常温で行うのが原則です。加熱を伴う記述が出てきたら、まず誤りを疑う姿勢が有効です。
問23-6

鉄筋の末端部に設けるフックに関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①折曲げ角度を180度とする場合、余長は4d以上とする。
  • ②折曲げ角度を90度とする場合、余長は4d以上とする。
  • ③折曲げ角度を135度とする場合、余長は6d以上とする。
  • ④余長のdは、鉄筋の呼び名に用いた数値を表している。
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正解 ②折曲げ角度を90度とする場合、余長は4d以上とする。
解説
鉄筋の末端部に設けるフックの余長は、折曲げの角度が浅いほど長くしなければなりません。標準は、180度で4d以上、135度で6d以上、90度で8d以上です。したがって90度で4d以上という記述は誤りで、正しくは8d以上です。フックの役割は、鉄筋がコンクリートから抜け出そうとしたときに引っかかって抵抗することにあります。180度に折り返せば鉄筋自身が完全にUの字になって強く引っかかるため短い余長で足りますが、90度では曲げが浅く引っかかりが弱いので、その分だけ直線部分を長くとってコンクリートとの付着で補う必要があります。

他の選択肢が不適切な理由
「折曲げ角度を180度とする場合、余長は4d以上とする。」は正しく、これが最も短い余長です。「折曲げ角度を135度とする場合、余長は6d以上とする。」も正しく、180度と90度の中間の値です。「余長のdは、鉄筋の呼び名に用いた数値を表している。」も正しく、例えばD16であればdは16mmとして計算します。

試験の罠
180度で4d、135度で6d、90度で8dという三組は、角度が90度ずつ浅くなるほど余長が2dずつ増える、という規則性で覚えると忘れません。数値だけを入れ替えた選択肢が定番なので、角度と余長の組合せを必ず対で確認します。
問33-6

鉄筋の折曲げ内法直径に関する記述として、最も不適当なものはどれか。ただし、dは鉄筋の呼び名に用いた数値とする。

  • ①SD345のD16の鉄筋を折り曲げる場合、内法直径は3d以上とする。
  • ②SD345のD25の鉄筋を折り曲げる場合、内法直径は4d以上とする。
  • ③SD390のD25の鉄筋を折り曲げる場合、内法直径は3d以上とする。
  • ④SD490のD29の鉄筋を折り曲げる場合、内法直径は6d以上とする。
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正解 ③SD390のD25の鉄筋を折り曲げる場合、内法直径は3d以上とする。
解説
折曲げ内法直径は、鉄筋の強度の等級が高いほど、また径が太いほど大きくとる必要があります。SD390はD41以下で5d以上と定められており、D25であっても3dでは小さすぎます。強度の高い鋼は硬く粘りが小さいため、きつく曲げると曲げの外側の表面に微細な割れが生じ、そこから折れる危険があります。また曲げが急なほど、内側でコンクリートを局部的に強く押しつぶす力が集中し、コンクリートが割れる原因にもなります。内法直径とは、曲げた内側の円の直径のことで、この値が大きいほど曲げがゆるやかになります。

他の選択肢が不適切な理由
「SD345のD16の鉄筋を折り曲げる場合、内法直径は3d以上とする。」は正しく、SD345ではD16以下が3d以上と定められています。「SD345のD25の鉄筋を折り曲げる場合、内法直径は4d以上とする。」も正しく、D19以上D41以下は4d以上です。「SD490のD29の鉄筋を折り曲げる場合、内法直径は6d以上とする。」も正しく、SD490はD25以下が5d以上、D29以上が6d以上です。

試験の罠
SD295とSD345は3dと4d、SD390は5d、SD490は5dと6d、という段階を覚えます。等級が上がると数値も上がる、という向きさえ間違えなければ、細かい境界の径を忘れても消去法で判断できます。
問43-6

鉄筋の加工寸法の許容差に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①加工後の全長の許容差は、径にかかわらずプラスマイナス20mmとする。
  • ②D25以下の主筋の各加工寸法の許容差は、プラスマイナス15mmとする。
  • ③D29以上D41以下の主筋の許容差は、プラスマイナス20mmとする。
  • ④あばら筋及び帯筋の各加工寸法の許容差は、プラスマイナス30mmとする。
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正解 ④あばら筋及び帯筋の各加工寸法の許容差は、プラスマイナス30mmとする。
解説
あばら筋や帯筋の各加工寸法の許容差はプラスマイナス5mmであり、30mmでは大きすぎます。あばら筋と帯筋は、梁や柱の主筋を四角く取り囲む鉄筋で、その外側とコンクリート表面との距離、すなわちかぶり厚さを直接決めています。加工寸法が数十mmも狂うと、片側でかぶり厚さが不足して鉄筋がさびやすくなり、反対側では主筋との位置関係が崩れてせん断に対する働きが落ちます。主筋のほうは長さ方向の寸法が多少前後しても継手や定着の長さで吸収できる余地があるため、許容差が15mmや20mmと相対的に大きく設定されています。

他の選択肢が不適切な理由
「D25以下の主筋の各加工寸法の許容差は、プラスマイナス15mmとする。」は正しく、これが標準の値です。「D29以上D41以下の主筋の許容差は、プラスマイナス20mmとする。」も正しく、太い鉄筋ほど加工が難しいため許容差が広くなっています。「加工後の全長の許容差は、径にかかわらずプラスマイナス20mmとする。」も正しく、各部の寸法とは別に、加工した鉄筋全体の長さについて定められた値です。

試験の罠
5mm、15mm、20mmという三つの値を、あばら筋と帯筋、D25以下の主筋、D29以上の主筋という対象と組にして覚えます。あばら筋と帯筋のプラスマイナス5mmは、各加工寸法についての値であり、全長についての値ではない点も区別します。
問53-6

鉄筋の末端部にフックを必要とする箇所に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①基礎梁の出隅部分の主筋の末端部には、必ずフックを設ける。
  • ②あばら筋及び帯筋の末端部には、フックを設けなければならない。
  • ③煙突に用いる鉄筋の末端部には、フックを設けなければならない。
  • ④柱及び梁の出隅部分の鉄筋の末端部には、フックを設ける。
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正解 ①基礎梁の出隅部分の主筋の末端部には、必ずフックを設ける。
解説
フックを必ず設けなければならない箇所は、丸鋼、あばら筋と帯筋、煙突の鉄筋、そして柱と梁の出隅部分の鉄筋ですが、このうち梁については基礎梁が除かれています。基礎梁は地中に埋まっていて周囲を土や基礎コンクリートに囲まれており、一般の梁のように角の部分が外気にさらされて鉄筋がはらみ出す状況になりにくいためです。出隅部分にフックが求められるのは、角では鉄筋が外側へ押し出される力を受けやすく、かぶりのコンクリートを押し割って飛び出すおそれがあるからで、その条件があてはまらない基礎梁は対象外とされています。

他の選択肢が不適切な理由
「あばら筋及び帯筋の末端部には、フックを設けなければならない。」は正しく、これらは主筋を囲んで締め付ける役目をもつため、端部が確実に定着している必要があります。「煙突に用いる鉄筋の末端部には、フックを設けなければならない。」も正しく、熱による繰り返しの伸び縮みを受けるためです。「柱及び梁の出隅部分の鉄筋の末端部には、フックを設ける。」も正しく、出隅部分は鉄筋がコンクリートの外へ押し出される力を受けやすく、末端を折り曲げて抜け出しを防ぐ必要があるためです。

試験の罠
「柱及び梁(基礎梁を除く)の出隅部分」というかっこ書きが出題の急所です。基礎梁を含めた記述は誤りになります。あわせて、丸鋼は原則としてすべてにフックが必要という点も押さえます。
問63-6

鉄筋相互のあきの最小寸法に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①粗骨材の最大寸法の1.25倍以上とすることが求められる。
  • ②これらのうち最も小さい値を採用することが原則とされている。
  • ③施工上の最小値として25mm以上とすることが求められる。
  • ④隣り合う鉄筋の平均径の1.5倍以上とすることが求められる。
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正解 ②これらのうち最も小さい値を採用することが原則とされている。
解説
鉄筋相互のあきは、粗骨材の最大寸法の1.25倍、25mm、隣り合う鉄筋の平均径の1.5倍という三つの値を求め、そのうち最も大きい値以上としなければなりません。最も小さい値を採ってしまうと、他の二つの条件を満たさない場合が生じます。あきとは、鉄筋と鉄筋の間のすき間のことです。この寸法が足りないと、砂利がすき間に引っかかってコンクリートが鉄筋の裏側まで回らず、空洞やじゃんかと呼ばれる欠陥ができます。三つの条件は、それぞれ砂利が通ること、施工上の最小限の寸法、鉄筋とコンクリートの付着を確保することという別々の目的から定められており、どれか一つでも欠けてはならないため、最も厳しい値を採ります。

他の選択肢が不適切な理由
「粗骨材の最大寸法の1.25倍以上とすることが求められる。」は正しく、砂利が鉄筋の間を通り抜けられるようにするための条件です。「施工上の最小値として25mm以上とすることが求められる。」も正しく、施工上の最小限の寸法として定められています。「隣り合う鉄筋の平均径の1.5倍以上とすることが求められる。」も正しく、鉄筋の周りにコンクリートが十分回り込んで付着を確保するための条件です。

試験の罠
三つの値のうち最大を採るのか最小を採るのかを入れ替えた選択肢が定番です。安全側は大きいほうだと考えれば迷いません。鉄筋の間隔とあきは別の用語で、間隔は鉄筋の中心間の距離を指す点も区別します。
問73-6

鉄筋のかぶり厚さを確保するためのスペーサーに関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①柱では、上段を梁下から0.5m程度、中段を1.5m間隔程度に設ける。
  • ②梁では、間隔1.5m程度に設け、端部は0.5m程度の位置に設ける。
  • ③スラブでは、上端筋のみに間隔3.0m程度で設ければ足りる。
  • ④型枠に接するスペーサーは、防錆処理をしたもの等を用いる。
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正解 ③スラブでは、上端筋のみに間隔3.0m程度で設ければ足りる。
解説
スラブのスペーサーは、上端筋と下端筋のそれぞれについて、間隔1.3m程度で設けるのが標準です。上端筋だけに3.0m程度というのは、対象も間隔も足りません。スラブは上下二段に鉄筋が配されており、上端筋は型枠の上方に、下端筋は型枠の直上に、それぞれ決められたかぶり厚さを保って浮かせておく必要があります。下端筋にスペーサーがなければ鉄筋が型枠に直接触れ、かぶり厚さがゼロになってその位置から鉄筋がさびます。また間隔が広すぎると、コンクリートを打つときに作業する人が乗った重みで鉄筋がたわみ、中央部でかぶり厚さが失われます。

他の選択肢が不適切な理由
「柱では、上段を梁下から0.5m程度、中段を1.5m間隔程度に設ける。」は正しく、上端は梁の下から0.5m程度の位置に置き、そこから下は1.5m程度の間隔で設けるのが標準です。「梁では、間隔1.5m程度に設け、端部は0.5m程度の位置に設ける。」も正しく、部材ごとに間隔が定められています。「型枠に接するスペーサーは、防錆処理をしたもの等を用いる。」も正しく、鋼製のものをそのまま用いるとコンクリート表面にさびが浮き出るためです。

試験の罠
スラブは上端筋と下端筋のそれぞれに1.3m程度、梁は1.5m程度、柱は1.5m間隔程度という数値の違いが問われます。スラブの下端筋にもスペーサーが要る点、梁と柱の端部は0.5m程度とする点もあわせて確認します。
問83-6

柱の帯筋及び梁のあばら筋に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①帯筋は、柱のせん断補強とともに主筋の座屈を防ぐ働きをもつ。
  • ②あばら筋は、梁のせん断ひび割れの拡大を抑える働きをもつ。
  • ③あばら筋は、梁のせん断力が大きい端部ほど間隔を密に配する。
  • ④帯筋の間隔は、柱の中央部で密にし、上下の端部で粗くする。
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正解 ④帯筋の間隔は、柱の中央部で密にし、上下の端部で粗くする。
解説
帯筋は、柱の上下の端部で間隔を密にし、中央部では相対的に粗くします。中央部で密にして端部を粗くするのは逆です。地震のときに建物が横に揺さぶられると、柱は上下の端で最も大きな曲げとせん断の力を受け、ここに斜めのひび割れが集中します。またコンクリートが傷むと主筋が外側へ膨らんで折れ曲がる座屈という現象が起きますが、これも端部で起こりやすくなります。帯筋を密に配すると、主筋を細かく締め付けて座屈を防ぐと同時に、内部のコンクリートを横から拘束して押しつぶれにくくする効果が得られます。

他の選択肢が不適切な理由
「帯筋は、柱のせん断補強とともに主筋の座屈を防ぐ働きをもつ。」は正しく、二つの役割を兼ねています。「あばら筋は、梁のせん断ひび割れの拡大を抑える働きをもつ。」も正しく、斜めに走るひび割れを横切って押さえます。「あばら筋は、梁のせん断力が大きい端部ほど間隔を密に配する。」も正しく、梁も柱と同じく端部にせん断力が集中するため、力の大きい位置ほど間隔を詰めて配します。

試験の罠
力が集中する位置を密にする、という原則を押さえれば、柱は端部、梁も端部が密になると導けます。帯筋とあばら筋は、柱に用いるものが帯筋、梁に用いるものがあばら筋という呼び分けで、名称の入替えによるひっかけにも注意します。
問93-6

鉄筋の組立て及び材料の取扱いに関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①鉄筋の交点の結束は、点付け溶接によって行うことが原則とされる。
  • ②鉄筋の交点の結束には、直径0.8mm以上のなまし鉄線を用いる。
  • ③浮きさびが著しい鉄筋は、ワイヤブラシ等で除去してから用いる。
  • ④薄い赤さびの程度であれば、そのまま使用してさしつかえない。
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正解 ①鉄筋の交点の結束は、点付け溶接によって行うことが原則とされる。
解説
鉄筋の交点の固定は、なまし鉄線による結束が原則で、溶接によるのではありません。組立てのための溶接は、短時間で局部を強く熱してすぐ冷やすことになるため、その部分の鋼が硬くもろい組織に変わり、地震時にそこから折れる危険を生みます。とくに点付けの溶接は溶け込みが浅く、接合の強さはほとんど得られない一方で母材だけを傷めるという最も悪い結果になりがちです。結束線は鉄筋そのものの性能を損なわずに位置を保持でき、コンクリートを打ち込んだあとは鉄筋とコンクリートの付着によって位置が固定されるため、結束で十分だという考え方に立っています。

他の選択肢が不適切な理由
「鉄筋の交点の結束には、直径0.8mm以上のなまし鉄線を用いる。」は正しく、標準的な仕様です。「浮きさびが著しい鉄筋は、ワイヤブラシ等で除去してから用いる。」も正しく、ぼろぼろとはがれるさびは付着を妨げます。「薄い赤さびの程度であれば、そのまま使用してさしつかえない。」も正しく、表面の細かな凹凸がかえって付着に有利に働くためです。

試験の罠
さびについては、落とすべきは浮きさび、そのまま使えるのは薄い赤さび、という区別が問われます。すべてのさびを落とす、あるいはどんなさびでも問題ないという極端な記述はいずれも誤りです。
問103-6

鉄筋工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①台直しの曲げ勾配は、6分の1程度よりゆるやかになるようにする。
  • ②床開口部の周囲には、開口補強筋を配して応力集中に備える。
  • ③台直しは、ガスバーナーで加熱して曲げ戻すのを原則とする。
  • ④鉄筋の保管は、直接地面に置かず角材等の上に並べて行う。
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正解 ③台直しは、ガスバーナーで加熱して曲げ戻すのを原則とする。
解説
台直しとは、柱や壁から上に伸びている鉄筋の位置がずれていたときに、上階の鉄筋とつながるように曲げ戻す作業のことです。この作業も常温で行うのが原則で、加熱を原則とする記述は誤りです。鉄筋は加熱によって鋼の組織が変わり、所定の強さや粘りが失われるおそれがあり、しかも台直しの部分は継手の直下にあたるため、力が集中する重要な位置です。そこで材質が劣化すると構造上の弱点をつくることになります。やむを得ず加熱する場合であっても、温度を管理したうえで急冷を避けるなど、厳しい条件のもとで例外的に行われるにとどまります。

他の選択肢が不適切な理由
「台直しの曲げ勾配は、6分の1程度よりゆるやかになるようにする。」は正しく、急な勾配で曲げ戻すと、その位置で鉄筋がコンクリートを内側から押し割る力が大きくなるためです。「床開口部の周囲には、開口補強筋を配して応力集中に備える。」も正しく、開口の隅にはひび割れを生む力が集中するためです。「鉄筋の保管は、直接地面に置かず角材等の上に並べて行う。」も正しく、泥や水分による汚れとさびを防ぎます。

試験の罠
鉄筋工事では、切断、折曲げ、台直しのいずれについても常温が原則、という共通の考え方が貫かれています。加熱、溶接、急冷といった言葉が出てきたら誤りの可能性が高い、と覚えておくと判断が速くなります。

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