2026年版・3-5

場所打ちコンクリート杭工事の一問一答

1級建築施工管理技士「躯体施工」から、場所打ちコンクリート杭工事に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問13-5

場所打ちコンクリート杭工事における孔壁の保護方法に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①リバース工法では、孔内水位を地下水位より低く保つことにより孔壁を保護する。
  • ②アースドリル工法では、表層部をケーシングで保護し、以深は安定液で保護する。
  • ③オールケーシング工法では、ケーシングチューブを掘削孔の全長にわたり用いる。
  • ④深礎工法では、ライナープレート等の山留め材を用いて孔壁の崩壊を防止する。
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正解 ①リバース工法では、孔内水位を地下水位より低く保つことにより孔壁を保護する。
解説
リバース工法(リバースサーキュレーション工法)は、掘削孔を清水で満たし、その水の重さによる圧力で孔壁を内側から押さえて崩壊を防ぐ工法です。したがって孔内の水位は地下水位より低くしてはならず、逆に地下水位より2m以上高く保つ必要があります。孔内水位が地下水位を下回ると、地盤の側から孔の中へ向かって水が流れ込み、その流れが孔壁の土砂を巻き込んで崩壊(ボイリング)を起こします。孔内水位を高く保つと、水圧の差によって孔壁の表面に泥の薄い膜が形成され、静水圧が孔壁を支える仕組みになります。

他の選択肢が不適切な理由
「アースドリル工法では、表層部をケーシングで保護し、以深は安定液で保護する。」は正しく、崩れやすい表層だけを鋼製の筒で押さえ、それより深い部分はベントナイトなどを混ぜた安定液の圧力で保護します。「オールケーシング工法では、ケーシングチューブを掘削孔の全長にわたり用いる。」は正しく、鋼管で物理的に孔壁を押さえるため孔壁崩壊の危険が最も小さい工法です。「深礎工法では、ライナープレート等の山留め材を用いて孔壁の崩壊を防止する。」は正しく、人が入れる大きさの孔を掘り下げながら山留めを組み立てていきます。

試験の罠
孔内水位はリバース工法では地下水位より2m以上高く、という数値がそのまま問われます。孔壁を守る手段が工法ごとに違う点、すなわちアースドリルは安定液、オールケーシングはケーシング、深礎は山留め材、リバースは静水圧、という対応を組にして覚えると取り違えません。
問23-5

場所打ちコンクリート杭工事の孔底処理(スライム処理)に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①一次孔底処理は、掘削完了の直後に底ざらいバケット等を用いて行う。
  • ②二次孔底処理は、鉄筋かごの建込み前に行い、建込み後には行わない。
  • ③スライムは孔底に沈殿した土砂等で、杭の先端支持力を低下させる。
  • ④沈殿物が多い場合は、水中ポンプ方式やサクションポンプ方式で除去する。
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正解 ②二次孔底処理は、鉄筋かごの建込み前に行い、建込み後には行わない。
解説
スライムの除去は一次と二次の二回に分けて行います。一次孔底処理は掘削が終わった直後に行いますが、その後に鉄筋かごを建て込み、トレミー管を入れるまでの間に、孔壁から落ちた土砂や安定液中に浮いていた細かい粒子が再び孔底に沈んで積もります。そこで二次孔底処理は、鉄筋かごを建て込んだ後、コンクリートを打ち込む直前に行うのが正しい手順です。孔底にスライムが残ったままコンクリートを打つと、杭の先端と支持地盤の間に軟らかい層が挟まり、設計どおりの先端支持力が得られません。建込み前だけで済ませるという記述は、最も沈殿しやすい時間帯を素通りすることになり不適当です。

他の選択肢が不適切な理由
「一次孔底処理は、掘削完了の直後に底ざらいバケット等を用いて行う。」は正しく、掘削で発生した土砂をまず大きく取り除く作業です。「スライムは孔底に沈殿した土砂等で、杭の先端支持力を低下させる。」は正しく、これが除去の目的そのものです。「沈殿物が多い場合は、水中ポンプ方式やサクションポンプ方式で除去する。」も正しく、吸い上げる方式は細かい沈殿物の除去に適しています。

試験の罠
一次は掘削の直後、二次はコンクリートを打つ直前、という時期の対比が繰り返し問われます。二次処理の時期を「鉄筋かごの建込み前」と書き換えた選択肢は典型的なひっかけです。方式についても、底ざらいバケットは一次向き、サクションポンプや水中ポンプは二次向き、と結び付けて覚えます。
問33-5

場所打ちコンクリート杭の鉄筋かごの加工及び組立てに関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①鉄筋かごの主筋と帯筋の交点は、原則として鉄線で結束して組み立てる。
  • ②補強リングは、鉄筋かごの変形を防ぐために所定の間隔で取り付ける。
  • ③主筋と帯筋の交点は、強度確保のため全数をアーク溶接して固定する。
  • ④共上がりを防ぐため、井桁状の組立て補強材等を用いて剛性を高める。
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正解 ③主筋と帯筋の交点は、強度確保のため全数をアーク溶接して固定する。
解説
鉄筋かごの主筋と帯筋の交点は、原則として鉄線による結束で組み立てます。鉄筋を溶接すると、その部分だけが急に熱せられて急に冷やされるため、鋼の組織が変化して硬くもろくなり、地震などで力を受けたときにその位置から折れる危険が高まります。とくに点付けのような短時間の溶接は、溶け込みが浅く母材の断面を傷めるだけになりやすく、鉄筋の性能を落とします。そのため組立ての固定は結束線で行い、どうしても溶接が必要な場合は、あらかじめ定められた方法と資格に基づいて限定的に行うこととされています。全数をアーク溶接するという記述は、かえって鉄筋かご全体の性能を損なうため不適当です。

他の選択肢が不適切な理由
「鉄筋かごの主筋と帯筋の交点は、原則として鉄線で結束して組み立てる。」は正しく、これが標準の方法です。「補強リングは、鉄筋かごの変形を防ぐために所定の間隔で取り付ける。」も正しく、細長い鉄筋かごが吊り上げ時につぶれるのを防ぎます。「共上がりを防ぐため、井桁状の組立て補強材等を用いて剛性を高める。」も正しく、共上がりとはトレミー管を引き抜くときに鉄筋かごが一緒に持ち上がってしまう現象を指します。

試験の罠
「鉄筋は溶接して固める」という記述はほぼ誤りと考えてよく、結束が原則です。あわせて、鉄筋かごを丸く保つのが補強リング、吊り上げや共上がりに耐えるのが組立て補強材、という役割の違いも問われます。共上がりという用語の意味を問う出題もあります。
問43-5

場所打ちコンクリート杭の鉄筋かごに取り付けるスペーサーに関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①スペーサーは、鉄筋かごのかぶり厚さを確保するために取り付ける。
  • ②オールケーシング工法では、D13以上の鉄筋によるスペーサーを用いる。
  • ③アースドリル工法では、鋼板を加工したスペーサーを用いる。
  • ④深さ方向におおむね20m間隔で、同一深さに2箇所取り付ける。
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正解 ④深さ方向におおむね20m間隔で、同一深さに2箇所取り付ける。
解説
鉄筋かごのスペーサーは、深さ方向におおむね3mから5m程度の間隔で、同一の深さに4箇所以上取り付けるのが標準です。20m間隔で2箇所というのは数も間隔も足りません。スペーサーは、鉄筋かごが孔の中心からずれて片寄るのを防ぎ、鉄筋とコンクリート表面との間の厚み、すなわちかぶり厚さを全周にわたって確保するための部材です。同一深さに2箇所しかないと、残りの方向を支えるものがないため鉄筋かごが傾いて片側のかぶりが失われ、その部分から鉄筋がさびて杭の耐久性が大きく低下します。間隔が長すぎる場合も、細長い鉄筋かごが途中でたわんで孔壁に接触します。

他の選択肢が不適切な理由
「スペーサーは、鉄筋かごのかぶり厚さを確保するために取り付ける。」は正しく、これが本来の目的です。「オールケーシング工法では、D13以上の鉄筋によるスペーサーを用いる。」も正しく、公共建築工事標準仕様書は、ケーシングチューブを用いる場合のスペーサーをD13以上の鉄筋と定めています。相手が鋼製のケーシングなので、鉄筋のままでも孔壁を傷めないためです。「アースドリル工法では、鋼板を加工したスペーサーを用いる。」も正しく、ケーシングチューブを用いない工法では、杭径1.2m以下で厚さ4.5mm幅38mm程度の鋼板とされています。土の孔壁に接するため、力を面で分散させて壁を削らない形が必要になるからです。

試験の罠
間隔3mから5m程度、同一深さ4箇所以上という二つの数値は対で覚えます。材質は、ケーシングチューブを用いる工法が鉄筋、用いない工法が鋼板であり、向きを逆にした選択肢が定番のひっかけです。数値を10mや3箇所のように少しだけずらした選択肢も出ます。
問53-5

場所打ちコンクリート杭のコンクリートの打込みに関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①打上り面は、余盛りを行わずに、設計上の杭頭の位置で打ち止める。
  • ②トレミー管の先端は、コンクリート中に2m以上入るように保持する。
  • ③打込み中は、トレミー管を引き抜きすぎないよう挿入長さを確認する。
  • ④コンクリートは、練混ぜ後できるだけ速やかに、連続して打ち込む。
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正解 ①打上り面は、余盛りを行わずに、設計上の杭頭の位置で打ち止める。
解説
場所打ちコンクリート杭では、コンクリートを孔内の水や安定液の中に打ち込むため、上のほうのコンクリートには泥水や浮き上がった細かい粒子が混ざり込み、品質の劣る層になります。この劣化した部分をあとではつり取って除くことを前提に、あらかじめ設計上の杭頭より高い位置までコンクリートを打ち上げておきます。これが余盛りです。余盛りをせずに設計位置で止めると、いちばん品質の悪いコンクリートが、上部構造からの力を受け止める杭頭にそのまま残ってしまいます。杭頭は基礎と杭をつなぐ最も重要な部分なので、余盛りは省略できません。

他の選択肢が不適切な理由
「トレミー管の先端は、コンクリート中に2m以上入るように保持する。」は正しく、先端が抜けると泥水がコンクリートに巻き込まれます。「打込み中は、トレミー管を引き抜きすぎないよう挿入長さを確認する。」も正しく、打上り面の高さを測りながら管を少しずつ引き上げます。「コンクリートは、練混ぜ後できるだけ速やかに、連続して打ち込む。」も正しく、途中で長く中断するとその境目が弱点になります。

試験の罠
トレミー管の挿入長さ2m以上という数値は頻出です。1m以上や3m以上と書き換えた選択肢に注意します。余盛りは「打上り面の品質が悪いから余分に打つ」という理由まで理解しておくと、余盛りを不要とする記述をすぐ誤りと判断できます。
問63-5

場所打ちコンクリート杭の余盛り及び杭頭処理に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①孔内水がある場合の余盛り高さは、0.8〜1.0m程度を標準とする。
  • ②杭頭処理は、コンクリートの打込みの翌日までに行うのが原則である。
  • ③孔内水がない場合の余盛り高さは、0.5m程度以上を標準とする。
  • ④余盛り部分は、所定の高さまではつり取って杭頭を仕上げる。
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正解 ②杭頭処理は、コンクリートの打込みの翌日までに行うのが原則である。
解説
杭頭処理は、コンクリートを打ち込んでからおおむね14日程度が経過し、コンクリートが十分に固まってから行うのが原則です。打込みの翌日ではコンクリートがまだ硬化の初期にあり、この段階ではつりの衝撃を与えると、残すべき杭本体のコンクリートにひび割れが入ったり、鉄筋とコンクリートの付着が損なわれたりします。強度がまだ低い時期の打撃は、目に見えない内部の損傷を残す点でとくに危険です。十分に強度が出てからはつることで、劣化した余盛り部分だけをきれいに取り除き、健全な杭頭面を得ることができます。

他の選択肢が不適切な理由
「孔内水がある場合の余盛り高さは、0.8〜1.0m程度を標準とする。」は正しく、水があるほど上部の品質低下が大きいため余盛りも高くします。「孔内水がない場合の余盛り高さは、0.5m程度以上を標準とする。」も正しく、水がない分だけ余盛りを低くできます。「余盛り部分は、所定の高さまではつり取って杭頭を仕上げる。」も正しく、これが杭頭処理の内容です。

試験の罠
余盛り高さは、孔内水がある場合0.8〜1.0m程度、ない場合0.5m程度以上、という二つの数値を必ず対で覚えます。杭頭処理の時期は14日程度が目安で、これを「翌日」「3日後」などに書き換える出題が定番です。
問73-5

場所打ちコンクリート杭の支持層の確認方法に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①アースドリル工法では、掘削バケットで排出した土砂により確認する。
  • ②深礎工法では、孔底に人が降りて支持層の地層を直接目視で確認する。
  • ③リバース工法では、スタンドパイプ内の水位の低下によって確認する。
  • ④オールケーシング工法では、ハンマーグラブの掘削土により確認する。
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正解 ③リバース工法では、スタンドパイプ内の水位の低下によって確認する。
解説
支持層に達したかどうかの確認は、実際に掘り出された土そのものを見て、あらかじめ調べておいた地盤の柱状図と照らし合わせることで行います。リバース工法は、掘削した土を水と一緒に吸い上げて地上へ送る方式なので、デリバリーホースの出口から排出される土を採取して観察します。一方、スタンドパイプ内の水位は、孔壁を守るための静水圧を管理する指標であって、支持層に達したかどうかとは関係がありません。むしろ水位の低下は、地盤に水が逃げている、すなわち孔壁が危険な状態にあることを示す信号であり、支持層の判断根拠にはなりません。

他の選択肢が不適切な理由
「アースドリル工法では、掘削バケットで排出した土砂により確認する。」は正しく、バケットで地上に上げた土を直接観察できます。「深礎工法では、孔底に人が降りて支持層の地層を直接目視で確認する。」も正しく、人が入れる大きさの孔を掘り下げる工法なので、孔底の地層をその場で観察して柱状図と照合できます。「オールケーシング工法では、ハンマーグラブの掘削土により確認する。」も正しく、つかみ上げた土を確認します。

試験の罠
工法ごとに「どこから出てきた土を見るか」が違う点が問われます。バケット、デリバリーホース、ハンマーグラブという三つの組合せを覚えます。水位や電流値など、土そのもの以外を根拠にする記述は疑ってかかると判断しやすくなります。
問83-5

場所打ちコンクリート杭の施工精度に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①掘削中は、常に鉛直度を測定しながら傾きを修正して掘り進める。
  • ②掘削孔の鉛直精度は、一般に100分の1以内となるよう管理する。
  • ③掘削深さは、検測テープ等により孔底で直接測定して確認する。
  • ④杭心のずれの許容値は、杭径にかかわらず一律に300mmとする。
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正解 ④杭心のずれの許容値は、杭径にかかわらず一律に300mmとする。
解説
場所打ちコンクリート杭の杭心のずれは、杭径の4分の1、かつ100mm以下に収めるのが一般的な管理値です。杭径にかかわらず一律300mmという記述は、許容値が大きすぎるうえ、杭径に応じて決める考え方も無視しています。杭心がずれると、上から伝わる力の作用点と杭の中心が食い違い、杭に本来想定していない曲げの力が生じます。この曲げは、ずれの量が杭の太さに対してどれだけ大きいかで効いてくるため、許容値を杭径に比例させる必要があります。同時に、細い杭では比例だけでは大きくなりすぎないよう、100mmという上限を重ねてかけています。

他の選択肢が不適切な理由
「掘削中は、常に鉛直度を測定しながら傾きを修正して掘り進める。」は正しく、掘り終えてから孔の傾きを直すことはできないため、掘進中に随時測って修正します。「掘削孔の鉛直精度は、一般に100分の1以内となるよう管理する。」も正しく、深さ10mに対して横方向のずれ10cmに相当します。「掘削深さは、検測テープ等により孔底で直接測定して確認する。」も正しく、掘削機械の目盛りだけに頼らず実測します。

試験の罠
「杭径の4分の1かつ100mm以下」は、二つの条件のうち小さいほうを採るという読み方が要点です。鉛直精度100分の1と混同しないよう、ずれは平面の位置、鉛直精度は傾き、と区別して覚えます。
問93-5

場所打ちコンクリート杭に用いるコンクリートに関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①粗骨材の最大寸法は、40mm以上のものを標準として用いる。
  • ②スランプは、水中への打込みに適するよう18〜21cm程度とする。
  • ③水セメント比は、耐久性を確保するため60%以下となるよう定める。
  • ④単位セメント量は、330kg/m3以上となるように定める。
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正解 ①粗骨材の最大寸法は、40mm以上のものを標準として用いる。
解説
場所打ちコンクリート杭のコンクリートは、トレミー管という細い管を通して水中に流し込むため、粗骨材、すなわち砂利の最大の大きさは25mm以下とするのが標準です。40mm以上の大きな砂利を使うと、トレミー管の中や鉄筋かごのすき間で骨材が引っかかり、材料が詰まったり、砂利だけが取り残されて空洞ができたりします。杭は打ち込んだあとに目で確認できない部材なので、詰まりや空洞は致命的な欠陥になります。また鉄筋どうしのあきに対しても骨材が大きすぎると、鉄筋の間をコンクリートが通り抜けられません。

他の選択肢が不適切な理由
「スランプは、水中への打込みに適するよう18〜21cm程度とする。」は正しく、水中で自然に広がる流動性が必要なためです。「水セメント比は、耐久性を確保するため60%以下となるよう定める。」も正しく、水が多いほどコンクリートは粗くなり劣化しやすくなります。「単位セメント量は、330kg/m3以上となるように定める。」も正しく、水中で材料が分離するのを防ぐために多めのセメントが必要です。

試験の罠
スランプ18〜21cm、水セメント比60%以下、単位セメント量330kg/m3以上、粗骨材の最大寸法25mm以下という四つの数値をひとまとまりで覚えます。普通の柱や梁のコンクリートの数値と混ざりやすいので、水中に打つという条件を思い出して区別します。
問103-5

場所打ちコンクリート杭の各工法の特徴に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①オールケーシング工法は、他の工法に比べて孔壁の崩壊の危険が小さい。
  • ②アースドリル工法は、他の工法に比べて仮設が簡単で機動性に優れる。
  • ③深礎工法は、地下水位が高く湧水の多い地盤に最も適した工法である。
  • ④リバース工法は、比較的深く大口径の杭の施工に適した工法である。
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正解 ③深礎工法は、地下水位が高く湧水の多い地盤に最も適した工法である。
解説
深礎工法は、人が入れる大きさの孔を、山留め材で壁を支えながら比較的浅く掘り下げていく工法です。孔の中で人が作業することが前提なので、地下水位が高く湧水が多い地盤では、水没や急な出水によって作業する人の安全を確保できません。そのため深礎工法は、地下水位が低く湧水の少ない地盤に適した工法であり、湧水の多い地盤には最も適さない部類に入ります。湧水がある場合は、あらかじめ地下水位を下げるか、水中で施工できる他の工法を選ぶことになります。斜面地など機械が入りにくい場所で選ばれる工法である点も、あわせて理解しておきます。

他の選択肢が不適切な理由
「オールケーシング工法は、他の工法に比べて孔壁の崩壊の危険が小さい。」は正しく、鋼管で孔壁全長を物理的に押さえるためです。「アースドリル工法は、他の工法に比べて仮設が簡単で機動性に優れる。」も正しく、大がかりな水の循環設備を必要としません。「リバース工法は、比較的深く大口径の杭の施工に適した工法である。」も正しく、深い掘削でも静水圧で孔壁を保持できます。

試験の罠
深礎工法は「人が中に入る」という一点を押さえると、湧水、有毒ガス、酸素欠乏に弱いことが自然に導けます。逆にオールケーシング工法は孔壁保護が最も確実、アースドリル工法は最も手軽、リバース工法は深く大きい杭向き、という得意分野の対比で覚えます。

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