2026年版・3-12

鉄骨工事:溶接接合と高力ボルト接合の一問一答

1級建築施工管理技士「躯体施工」から、鉄骨工事:溶接接合と高力ボルト接合に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問13-12

鉄骨の溶接接合に用いる部材に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①エンドタブは、溶接部の断面を大きくするために設ける部材である。
  • ②ノンスカラップ工法は、切欠きによる応力集中を避ける工法である。
  • ③裏当て金は、完全溶込み溶接の裏側から溶融金属を受ける部材である。
  • ④スカラップは、溶接線の交差を避けるために設ける扇形の切欠きである。
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正解 ①エンドタブは、溶接部の断面を大きくするために設ける部材である。
解説
エンドタブは、溶接部の断面を大きくするための部材ではなく、溶接の始まりと終わりに生じやすい欠陥を、実際に力を伝える母材の外側へ追い出すために取り付ける補助的な鋼片です。溶接はアークを発生させて母材を溶かしながら進みますが、始めた直後は温度が十分に上がっておらず、終わりでは溶けた金属が固まる際に縮んでくぼみや割れが生じます。この始端と終端の不安定な部分を母材の外に置いておけば、母材の範囲は全長にわたって安定した品質の溶接となり、必要に応じてエンドタブを切り取れば健全な部分だけが残ります。

他の選択肢が不適切な理由
「ノンスカラップ工法は、切欠きによる応力集中を避ける工法である。」は正しく、扇形の切欠きの底は力が集中しやすい点になるため、これを設けない納まりが用いられるようになっています。「裏当て金は、完全溶込み溶接の裏側から溶融金属を受ける部材である。」も正しく、片側からの溶接で裏側まで確実に溶かし込むために用います。「スカラップは、溶接線の交差を避けるために設ける扇形の切欠きである。」も正しく、溶接の熱が同じ場所に重ねてかかるのを防ぎます。

試験の罠
エンドタブ、裏当て金、スカラップの三つの役割を取り違える出題が定番です。近年はスカラップを設けないノンスカラップ工法が用いられることもあり、切欠き部が応力集中の起点になるという背景も理解しておきます。
問23-12

隅肉溶接に関する記述として、最も不適当なものはどれか。ただし、Sは溶接のサイズとする。

  • ①有効のど厚は、溶接のサイズの0.7倍として計算するものとする。
  • ②有効長さには、溶接した全長をそのまま用いてさしつかえない。
  • ③有効長さは、サイズの10倍以上かつ40mm以上を必要とする。
  • ④余盛りの高さは、サイズの0.4倍以下かつ4mm以下とする。
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正解 ②有効長さには、溶接した全長をそのまま用いてさしつかえない。
解説
隅肉溶接の有効長さは、実際に溶接した全長から、サイズの2倍を差し引いた値とします。全長をそのまま用いることはできません。溶接の始まりと終わりの部分は、まだ十分に溶け込んでいなかったり、クレーターと呼ばれるくぼみが残ったりして、途中の安定した部分と同じ性能を期待できません。この不安定な区間が、始端と終端でそれぞれおおむねサイズと同じ長さ生じると考え、合わせてサイズの2倍を差し引いています。差し引いた後の長さが、設計上力を伝えられる長さとして扱われ、これがサイズの10倍以上かつ40mm以上でなければなりません。

他の選択肢が不適切な理由
「有効のど厚は、溶接のサイズの0.7倍として計算するものとする。」は正しく、直角二等辺三角形の断面において、隅の頂点から斜辺までの最短距離がサイズのおよそ0.7倍になるためです。「有効長さは、サイズの10倍以上かつ40mm以上を必要とする。」も正しく、短すぎる溶接は力を安定して伝えられません。「余盛りの高さは、サイズの0.4倍以下かつ4mm以下とする。」も正しく、過大な余盛りは応力集中を生みます。

試験の罠
サイズの2倍を差し引く、10倍以上かつ40mm以上、余盛りは0.4倍以下かつ4mm以下、という三つの条件をまとめて覚えます。有効のど厚がサイズの0.7倍である点も、隅肉溶接の基本として問われます。
問33-12

溶接部に生じる欠陥に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①ピットは、溶接部の表面に開口した小さな穴の欠陥である。
  • ②オーバーラップは、溶着金属が母材に融合せず重なった欠陥である。
  • ③アンダーカットは、溶着金属が過剰に盛り上がった欠陥である。
  • ④ブローホールは、溶着金属の内部に生じた球状の空洞である。
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正解 ③アンダーカットは、溶着金属が過剰に盛り上がった欠陥である。
解説
アンダーカットは、溶接の止端すなわち溶接部と母材の境目で、母材が溶けて削り取られ、細い溝のようにへこんでしまう欠陥です。溶着金属が過剰に盛り上がる状態はアンダーカットではありません。この欠陥は、電流が大きすぎたり溶接の速度が速すぎたりして、母材が余計に溶かされたのに、溶けた金属がその部分を埋め切らないときに生じます。溝の底は非常に鋭いくぼみになるため、力が加わるとそこに応力が集中し、繰り返しの力を受ける部位では疲労による亀裂の起点になります。断面が減ることによる強度低下よりも、この応力集中のほうが問題とされます。

他の選択肢が不適切な理由
「ピットは、溶接部の表面に開口した小さな穴の欠陥である。」は正しく、溶けた金属の中のガスが表面まで抜け出た跡が穴として残ったものです。「オーバーラップは、溶着金属が母材に融合せず重なった欠陥である。」も正しく、溶けた金属が母材の上に乗っただけで一体化していない状態です。「ブローホールは、溶着金属の内部に生じた球状の空洞である。」も正しく、溶けた金属に閉じ込められたガスが原因です。

試験の罠
アンダーカットはへこみ、オーバーラップはかぶさり、という向きの違いを取り違えないようにします。ブローホールとピットは、内部にあるものと表面に開口したものという区別で覚えます。
問43-12

鉄骨の溶接作業の環境条件に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①溶接部に水分や氷が付着している場合は、除去してから行う。
  • ②気温がマイナス5℃から5℃の場合は、接合部を加熱すれば行える。
  • ③ガスシールドアーク溶接では、風による影響への配慮が必要である。
  • ④気温がマイナス5℃を下回る場合でも、溶接を行うことができる。
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正解 ④気温がマイナス5℃を下回る場合でも、溶接を行うことができる。
解説
気温がマイナス5℃を下回る場合は、溶接を行ってはなりません。溶接は母材の一部を溶かして一体化させる作業であり、溶けた部分の周囲は急激に加熱された後に急激に冷やされます。気温が極端に低いと冷却の速度がさらに速まり、溶接部やその周辺の組織が硬くもろい状態に変化して、割れが生じやすくなります。とくに水素が原因の低温割れは、溶接から時間が経ってから現れることがあり、発見が遅れやすい危険な欠陥です。マイナス5℃から5℃の範囲であれば、接合部から100mm程度の範囲を適切に加熱することで、冷却の速度を緩やかにして溶接することが認められています。

他の選択肢が不適切な理由
「溶接部に水分や氷が付着している場合は、除去してから行う。」は正しく、水分は高温で分解して水素の供給源となり、時間をおいて現れる低温割れを招くためです。「気温がマイナス5℃から5℃の場合は、接合部を加熱すれば行える。」も正しく、条件付きで認められています。「ガスシールドアーク溶接では、風による影響への配慮が必要である。」も正しく、風でシールドガスが吹き飛ぶと空気が溶けた金属に触れて欠陥を生じます。

試験の罠
マイナス5℃未満は禁止、マイナス5℃から5℃は加熱により可、という二段階を覚えます。ガスシールドアーク溶接では風速がおおむね2m毎秒以上で防風の措置が必要とされる点もあわせて問われます。
問53-12

鉄骨の溶接部の検査に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①表面に開口した割れの検出には、浸透探傷試験が用いられる。
  • ②完全溶込み溶接部の内部欠陥は、外観検査により判定できる。
  • ③外観検査では、アンダーカットや余盛りの状態を目視で調べる。
  • ④内部欠陥の検査は、溶接が完了し冷却した後に行うのがよい。
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正解 ②完全溶込み溶接部の内部欠陥は、外観検査により判定できる。
解説
完全溶込み溶接部の内部にある欠陥は、外観検査では判定できません。ブローホール、スラグの巻込み、融合していない部分、内部の割れなどは、いずれも溶着金属の中に隠れており、表面からは何の異常も見えないことが多いためです。これらを調べるには、超音波を溶接部に入射して、内部の欠陥で反射して戻ってくる波を捉える超音波探傷試験を用います。外観検査で分かるのは、アンダーカット、オーバーラップ、余盛りの過不足、ピット、表面に達した割れなど、表面に現れた欠陥に限られます。二つの検査は対象とする欠陥が異なり、互いに代わりになるものではありません。

他の選択肢が不適切な理由
「表面に開口した割れの検出には、浸透探傷試験が用いられる。」は正しく、細い割れに浸み込ませた液を吸い出して線として見えるようにする方法で、目視では見つけにくい表面の割れを捉えます。「外観検査では、アンダーカットや余盛りの状態を目視で調べる。」も正しく、表面の欠陥を対象とします。「内部欠陥の検査は、溶接が完了し冷却した後に行うのがよい。」も正しく、低温割れは時間が経ってから現れることがあるためです。

試験の罠
外観検査は表面、超音波探傷試験は内部、という守備範囲の違いを押さえます。ガス圧接部でも同じ組合せが問われるので、鉄筋と鉄骨で混同しないよう、いずれも同じ原理だと理解しておくと整理できます。
問63-12

高力ボルトの締付けに関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①締付けは、一次締め、マーキング、本締めの順に行う。
  • ②締付けは、ボルト1群ごとにまとめて行うのが原則である。
  • ③締付けは、継手の周辺部から中央に向かって順に行う。
  • ④ナットとボルト頭部の接触面の傾斜は、20分の1以内とする。
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正解 ③締付けは、継手の周辺部から中央に向かって順に行う。
解説
高力ボルトの締付けは、継手の中央部から周辺に向かって順に進めます。周辺から中央へ向かうのは逆です。ボルトを締め付けると、その周囲の鋼板はわずかに縮み、板と板の間のすき間が詰まっていきます。周辺から先に締めると、中央にすき間が残ったまま外周だけが固定され、後から中央を締めても板が密着しません。密着していない部分では、ボルトを締め付けても板どうしを押しつける力が十分に伝わらず、はじめに締めた外周のボルトの張力も低下します。中央から外へ向かって締めれば、すき間が外側へ順に押し出されていくため、すべてのボルトで所定の張力を確保できます。

他の選択肢が不適切な理由
「締付けは、一次締め、マーキング、本締めの順に行う。」は正しく、これが定められた手順です。「締付けは、ボルト1群ごとにまとめて行うのが原則である。」も正しく、一つの継手の中で締めたものと締めていないものが混在すると、板の密着の具合が場所によって変わってしまうためです。「ナットとボルト頭部の接触面の傾斜は、20分の1以内とする。」も正しく、これを超える場合は勾配座金を用います。

試験の罠
中央から周辺へ、という向きが繰り返し問われます。マーキングは一次締めの後に行い、本締めの後にそのずれを見て共回りや軸回りの有無を判定する、という手順の意味もあわせて理解しておきます。
問73-12

トルシア形高力ボルトの締付け後の検査に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①ナットの回転量が過大なものは、新しいボルトに取り替える。
  • ②共回りや軸回りが生じていないことを、マークにより確認する。
  • ③ボルトの余長が、ねじ1山から6山の範囲にあることを確認する。
  • ④ピンテールが破断していないものは、そのまま合格としてよい。
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正解 ④ピンテールが破断していないものは、そのまま合格としてよい。
解説
トルシア形高力ボルトは、締付けの力が所定の値に達すると、先端のピンテールと呼ばれる突起が自動的にねじ切れる仕組みになっています。したがってピンテールが破断していないボルトは、規定の張力に達していないことを意味し、合格とすることはできません。この形式のボルトは、締付けの力を数値で測る代わりに、ピンテールが折れたかどうかという目に見える現象で判定できる点に最大の利点があり、検査は全数について破断の有無を確認します。破断していないものは、締め忘れか、締付け機の不調か、ボルトの不良のいずれかであり、原因を確かめて締め直すか交換します。

他の選択肢が不適切な理由
「ナットの回転量が過大なものは、新しいボルトに取り替える。」は正しく、回りすぎているということは軸が必要以上に引き伸ばされており、締め直しても所定の張力を保てないためです。「共回りや軸回りが生じていないことを、マークにより確認する。」も正しく、一次締めの後に付けたマークのずれ方から判定します。「ボルトの余長が、ねじ1山から6山の範囲にあることを確認する。」も正しく、短すぎても長すぎても不適当です。

試験の罠
余長はねじ1山から6山という数値がそのまま問われます。共回りとはナットとボルトが一緒に回る現象、軸回りとはボルト軸が回る現象で、いずれも締付けの力が正しく伝わっていないことを示します。
問83-12

高力ボルト接合に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①ボルトの締付けは、ボルト頭部を回して行うのが原則である。
  • ②ナット回転法では、一次締めの後に所定の角度だけ回転させる。
  • ③トルクコントロール法は、締付けトルクで張力を管理する。
  • ④1度使用した高力ボルトは、再び使用してはならないとされる。
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正解 ①ボルトの締付けは、ボルト頭部を回して行うのが原則である。
解説
高力ボルトの締付けは、ナットを回転させて行うのが原則で、ボルトの頭部を回すのではありません。ボルトの頭部を回すと、ボルト軸そのものがねじれながら回転することになり、軸には引張の力に加えてねじりの力が同時に加わります。高力ボルトは、軸を引き伸ばして生じる張力によって板を押しつける部材なので、ねじりが加わると同じ回転量でも得られる軸の張力が変わり、管理が不確かになります。またボルト軸が回ることで座面がこすれ、摩擦の条件も乱れます。ナットだけを回せば、ボルト軸はねじれずにまっすぐ引き伸ばされ、狙いどおりの張力が得られます。

他の選択肢が不適切な理由
「ナット回転法では、一次締めの後に所定の角度だけ回転させる。」は正しく、締付けの管理方法の一つです。「トルクコントロール法は、締付けトルクで張力を管理する。」も正しく、ねじを回すのに要した力の大きさから、軸に生じている引張の力を間接的に推定する方法です。「1度使用した高力ボルトは、再び使用してはならないとされる。」も正しく、締付けによって軸部が塑性域まで引き伸ばされており、再締付けでは所定の軸力を確保できないためです。

試験の罠
ナットを回す、という原則を押さえます。締付けの管理方法には、トルクコントロール法、ナット回転法、トルシア形ボルトによる方法があり、それぞれ何をもって所定の張力に達したと判断するかが異なる点も整理しておきます。
問93-12

鉄骨の溶接に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①完全溶込み溶接は、突合せ溶接とも呼ばれる接合方法である。
  • ②予熱は、溶接部の冷却の速度を速めるために行うものである。
  • ③溶接材料は、湿気を避けて保管し、必要に応じて乾燥させる。
  • ④予熱の温度は、鋼材の種類と板厚に応じて定められている。
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正解 ②予熱は、溶接部の冷却の速度を速めるために行うものである。
解説
予熱は、溶接する部分をあらかじめ温めておくことで、溶接後の冷却の速度を緩やかにするために行います。速めるためではありません。溶接部は局部的に非常に高い温度になった後、周囲の冷たい母材に熱を奪われて急速に冷えます。この冷却が速すぎると、鋼の組織が硬くもろい状態に変化し、同時に溶接金属に溶け込んだ水素が逃げ切れずに閉じ込められて、低温割れの原因になります。あらかじめ母材を温めておけば、周囲との温度差が小さくなって冷却が緩やかになり、組織の硬化が抑えられるとともに、水素が拡散して外へ抜ける時間も確保できます。板厚が大きい場合や高強度の鋼ほど予熱が重要になります。

他の選択肢が不適切な理由
「完全溶込み溶接は、突合せ溶接とも呼ばれる接合方法である。」は正しく、部材の断面全体を溶かし込んでつなぐ方法です。「溶接材料は、湿気を避けて保管し、必要に応じて乾燥させる。」も正しく、湿気は水素の供給源となり割れを招きます。「予熱の温度は、鋼材の種類と板厚に応じて定められている。」も正しく、強度の高い鋼ほど、また板が厚いほど熱が逃げやすく割れやすいため、高い温度が求められます。

試験の罠
予熱、溶接材料の乾燥、低温時の加熱は、いずれも水素による低温割れを防ぐという共通の目的でつながっています。原因を一つにまとめて理解すると、個々の措置の意味を取り違えません。
問103-12

鉄骨の接合に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①溶接による収縮を見込んで、部材の取付け位置を調整しておく。
  • ②併用継手では、高力ボルトと溶接が同一の継手内に用いられる。
  • ③溶接と高力ボルトを併用する場合、施工の順序に注意を要する。
  • ④混用接合では、溶接を先に行ってから高力ボルトを締め付ける。
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正解 ④混用接合では、溶接を先に行ってから高力ボルトを締め付ける。
解説
高力ボルトと溶接を同じ継手で用いる場合は、高力ボルトを先に締め付け、その後に溶接を行います。溶接を先にすると、溶接の熱によって部材が膨張し、冷えるときに収縮して部材の位置がわずかに動きます。すでに溶接で固定された後では、この変形の逃げ場がないため、ボルト孔の位置がずれて所定の締付けができなくなったり、板と板の間にすき間が残って摩擦が確保できなくなったりします。先にボルトを締めておけば、板どうしが密着した状態が確保され、その後の溶接による変形も拘束された範囲にとどまります。設計上も、先に締めたボルトが応力を分担する前提で扱われます。

他の選択肢が不適切な理由
「溶接による収縮を見込んで、部材の取付け位置を調整しておく。」は正しく、溶けた金属は冷えるときに縮むため、その分をあらかじめ見込まないと組み上がった寸法が設計より小さくなるためです。「併用継手では、高力ボルトと溶接が同一の継手内に用いられる。」も正しく、両者を組み合わせた接合形式です。「溶接と高力ボルトを併用する場合、施工の順序に注意を要する。」も正しく、順序を誤ると品質を確保できません。

試験の罠
ボルトが先、溶接が後、という順序を確実に覚えます。仮ボルトの本数が、混用接合や併用継手ではボルト1群の2分の1程度かつ2本以上と、一般の高力ボルト継手より多く求められる点もあわせて問われます。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。

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