建築士法に定める設計図書と工事監理に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
- ①設計図書とは、建築工事の実施に必要な図面と仕様書をいい、現寸図も含まれます。
- ②設計とは、その者の責任において設計図書を作成することをいうとされています。
- ③工事監理とは、工事を設計図書と照合し、そのとおりに実施されているかを確認することです。
- ④構造設計とは、基礎伏図や構造計算書などの構造設計図書の設計をいうとされています。
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建築士法第2条第6項は、設計図書を「建築物の建築工事の実施のために必要な図面(現寸図その他これに類するものを除く。)及び仕様書」と定めています。かっこ書きのとおり、現寸図は設計図書から明確に除かれています。現寸図とは、部材や部品を実物と同じ大きさで描いた図で、階段の踏面のおさまりや、曲面をもつ部材の形などを、実際に製作する段階で確かめるために作られます。つまり現寸図は、設計者が何を作るかを決めるための図ではなく、決まったものを作るために製作する側が用意する図です。役割が違うため、設計図書には含めない扱いになっています。この区別は、誰が作成し、誰が責任を負うのかという点に直接つながる重要な区分です。
他の選択肢が不適切な理由
「設計とは、その者の責任において設計図書を作成することをいうとされています。」は正しく、同項の後段がそのように定めているためです。責任の所在を伴う行為として定義されている点が要点です。「工事監理とは、工事を設計図書と照合し、そのとおりに実施されているかを確認することです。」も正しく、同条第8項の定義そのものだからです。工事の指導や管理一般ではなく、設計図書との照合による確認という限定された行為を指します。「構造設計とは、基礎伏図や構造計算書などの構造設計図書の設計をいうとされています。」も正しく、同条第7項が、基礎伏図、構造計算書その他の建築物の構造に関する設計図書の設計を構造設計と定めているためです。
試験の罠
設計図書から除かれるのは「現寸図その他これに類するもの」です。工事監理は「照合と確認」であり、現場を指揮する工事管理とは別の言葉である点も、あわせて問われやすいところです。