2026年版・1-4

環境工学:伝熱・結露と音響の一問一答

1級建築施工管理技士「建築学」から、環境工学:伝熱・結露と音響に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問11-4

建築材料の熱的性質に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①熱伝導率は、材料の含水率が高くなるほど大きくなるものである。
  • ②同じ材料であれば、密度が大きいものほど熱伝導率は大きくなる。
  • ③グラスウールの熱伝導率は、普通コンクリートよりも小さい。
  • ④熱伝導率は、材料の厚さが厚くなるほど小さくなる値である。
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正解 ④熱伝導率は、材料の厚さが厚くなるほど小さくなる値である。
解説
熱伝導率は、その材料の中を熱がどれだけ伝わりやすいかを表す材料固有の物性値であり、単位はメートルとケルビン当たりのワットで表します。材料の種類、密度、含水率、温度によって変わりますが、材料をどれだけの厚さで使うかとは無関係です。したがって厚さが厚くなるほど小さくなるという記述は誤りです。厚さが効くのは熱の伝わりにくさを表す熱抵抗のほうで、熱抵抗は厚さを熱伝導率で除して求めるため、同じ材料なら厚くするほど熱抵抗は大きくなり断熱性能は上がります。物性値である熱伝導率と、使い方で決まる熱抵抗を混同しないことが、断熱計算を正しく行うための出発点になります。

他の選択肢が不適切な理由
「熱伝導率は、材料の含水率が高くなるほど大きくなるものである。」という記述は正しく、空気より熱を伝えやすい水が材料中の空隙を埋めるためです。「同じ材料であれば、密度が大きいものほど熱伝導率は大きくなる。」という記述も正しいです。「グラスウールの熱伝導率は、普通コンクリートよりも小さい。」という記述も正しく、繊維の間に動かない空気を多量に含むためです。

試験の罠
熱伝導率は材料の性質、熱抵抗は厚さを含めた使い方の性質、熱貫流率は壁全体の性能、と三段階で整理します。断熱材が効くのは中に動かない空気を閉じ込めているからであり、湿気を含んで空気が水に置き換わると性能が大きく落ちるという点も繰り返し問われます。
問21-4

外壁の構成が室内側から順に、室内側熱伝達抵抗0.11、コンクリート厚さ150mm、断熱材厚さ50mm、外気側熱伝達抵抗0.04であるとき、この外壁の熱貫流率として最も近いものはどれか。ただし、熱伝導率はコンクリートを1.6、断熱材を0.04とし、抵抗の単位はいずれも平方メートルとケルビン毎ワットとする。

  • ①0.45W毎平方メートル毎ケルビン
  • ②0.67W毎平方メートル毎ケルビン
  • ③1.00W毎平方メートル毎ケルビン
  • ④1.49W毎平方メートル毎ケルビン
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正解 ②0.67W毎平方メートル毎ケルビン
解説
熱貫流率は、壁の全体としての熱の通しやすさを表す値で、各部の熱抵抗をすべて足し合わせた熱貫流抵抗の逆数として求めます。まず材料層の熱抵抗を求めると、コンクリートは厚さ0.15mを熱伝導率1.6で除して約0.094、断熱材は厚さ0.05mを0.04で除して1.25となります。これに室内側の熱伝達抵抗0.11と外気側の0.04を加えると、合計の熱貫流抵抗は約1.49となります。熱貫流率はその逆数ですから、1を1.49で除して約0.67となります。厚さがわずか50mmの断熱材が全体の抵抗の8割以上を占めており、断熱材の有無が壁の性能をほぼ決めていることが数値からも読み取れます。

他の選択肢が不適切な理由
0.45W毎平方メートル毎ケルビンは、断熱材の厚さを50mmではなく80mmと取り違えた場合の値です。80mmとすると断熱材の熱抵抗が2.00となり、合計の熱貫流抵抗は約2.24、その逆数は約0.45となります。1.00W毎平方メートル毎ケルビンは、断熱材の厚さを30mmと取り違えた場合の値です。30mmとすると断熱材の熱抵抗が0.75となり、合計の熱貫流抵抗は約0.99、その逆数は約1.00となります。1.49W毎平方メートル毎ケルビンは、熱貫流抵抗の合計値そのものであり、逆数を取る最後の手順を行っていない誤りです。

試験の罠
熱貫流率は抵抗の合計の逆数であり、逆数を取り忘れる誤りが最も多く見られます。両側の熱伝達抵抗は、室内側が0.11、外気側が0.04という値を覚えておきましょう。外気側が小さいのは風で熱が奪われやすく、熱が伝わりやすいためです。
問31-4

建築物の断熱および蓄熱に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①熱容量の大きい建築物は、室温の変動が小さくなるものである。
  • ②中空層の片面にアルミ箔を張ると、放射による熱移動が減少する。
  • ③壁体内の密閉した中空層は、厚さを増すほど断熱性能が向上する。
  • ④熱橋の部分は、周囲より熱が伝わりやすく表面温度が低くなる。
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正解 ③壁体内の密閉した中空層は、厚さを増すほど断熱性能が向上する。
解説
密閉された中空層が断熱に役立つのは、中の空気が動かないことで熱伝導だけの状態に近づくためです。ところが厚さを増していくと、層の中で温度差による対流が起こりはじめ、上へ下への空気の流れが熱を運んでしまいます。そのため中空層の熱抵抗は厚さがおよそ20mmから40mmで頭打ちとなり、それ以上厚くしてもほとんど増えず、かえって対流が強まって性能が下がることもあります。したがって厚さを増すほど断熱性能が向上するという記述は誤りです。断熱性能を上げたいときは中空層を厚くするのではなく、その部分に繊維系や発泡系の断熱材を充填し、空気の動きそのものを止めるほうが効果的です。

他の選択肢が不適切な理由
「熱容量の大きい建築物は、室温の変動が小さくなるものである。」という記述は正しく、熱をため込むことで外気温の変化が室内へ伝わるのが遅れます。「中空層の片面にアルミ箔を張ると、放射による熱移動が減少する。」という記述も正しく、放射率の低い面は熱線を反射するためです。「熱橋の部分は、周囲より熱が伝わりやすく表面温度が低くなる。」という記述も正しいです。

試験の罠
中空層の熱抵抗が頭打ちになるという点と、密閉されていなければ効果がないという点が要点です。熱容量が大きいと室温変動が小さくなるだけでなく、最高温度が現れる時刻が遅れるという時間の遅れも生じます。この遅れを利用したのが土壁や石造の建築物の涼しさです。
問41-4

建築物における結露に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①内部結露を防ぐ防湿層は、断熱材の屋外側に設けるのが原則である。
  • ②表面結露は、壁の表面温度が室内空気の露点温度以下になると生じる。
  • ③熱橋となる部分は、断熱の連続する部分より結露が発生しやすい。
  • ④外壁の断熱性能を高めると、室内側の表面結露は生じにくくなる。
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正解 ①内部結露を防ぐ防湿層は、断熱材の屋外側に設けるのが原則である。
解説
内部結露は、室内の湿った空気が壁の中へ侵入し、断熱材の中や外側の温度が低い部分で露点温度に達して水になる現象です。これを防ぐには、湿気が壁の中に入る手前で止める必要があるので、防湿層は水蒸気圧の高い側すなわち冬期であれば室内側に設けるのが原則です。したがって屋外側に設けるという記述は誤りです。防湿層を屋外側に置くと、入ってきた湿気が外へ抜けられなくなって内部にたまり、断熱材を濡らして性能を落とし、木部の腐朽や鉄部の発錆を招きます。反対に屋外側には湿気を通しやすい透湿防水シートを用い、万一入った湿気を外へ逃がす構成とするのが一般的です。

他の選択肢が不適切な理由
「表面結露は、壁の表面温度が室内空気の露点温度以下になると生じる。」という記述は正しく、露点温度とはその空気が飽和に達する温度をいいます。「熱橋となる部分は、断熱の連続する部分より結露が発生しやすい。」という記述も正しく、表面温度が局部的に下がるためです。「外壁の断熱性能を高めると、室内側の表面結露は生じにくくなる。」という記述も正しく、表面温度が室温に近づくためです。

試験の罠
防湿層は室内側、透湿防水シートは屋外側、という位置関係を必ず対で覚えます。冬期を基準に、湿気は暖かく湿った側から冷たい側へ移動するので、その入口側でせき止めると考えれば位置を間違えません。夏期の高温多湿地域では逆転する場合もありますが、試験では冬期を前提とします。
問51-4

湿り空気に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①絶対湿度が一定のまま温度が上がると、相対湿度は低くなる。
  • ②露点温度は、その空気の絶対湿度によって定まる温度である。
  • ③相対湿度が同じであれば、温度が高い空気ほど絶対湿度は高い。
  • ④絶対湿度が高い空気ほど、その露点温度は低くなる関係にある。
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正解 ④絶対湿度が高い空気ほど、その露点温度は低くなる関係にある。
解説
露点温度とは、その空気を冷やしていったときに、含んでいる水蒸気がちょうど飽和に達して結露が始まる温度をいいます。空気が含む水蒸気の量が多いほど、少し冷やしただけで飽和に達するため、露点温度は高くなります。したがって絶対湿度が高いほど露点温度が低くなるという記述は逆であり誤りです。梅雨時のように水蒸気を多く含む空気では露点温度が高く、冷たい飲み物の表面にすぐ水滴が付くのはこのためです。逆に冬の乾燥した外気は絶対湿度が低いので露点温度も低く、かなり冷たい面に触れなければ結露しません。結露の判定は、壁の表面温度と室内空気の露点温度を比べるという単純な比較で行えます。

他の選択肢が不適切な理由
「絶対湿度が一定のまま温度が上がると、相対湿度は低くなる。」という記述は正しく、温度が上がると飽和水蒸気量が増えるためです。「露点温度は、その空気の絶対湿度によって定まる温度である。」という記述も正しく、温度が変わっても水蒸気量が変わらなければ露点温度も変わりません。「相対湿度が同じであれば、温度が高い空気ほど絶対湿度は高い。」という記述も正しいです。

試験の罠
絶対湿度は含んでいる水蒸気の量そのもの、相対湿度はその温度で含みうる量に対する割合、と定義を分けて覚えます。暖房で室温を上げても水蒸気を足さなければ絶対湿度は変わらず、相対湿度だけが下がって乾燥を感じるという現象が、この関係の代表例です。
問61-4

音の性質に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①空気中の音速は、気温が高くなるほど速くなる性質がある。
  • ②音の高さは周波数で決まり、周波数が高い音ほど高く聞こえる。
  • ③可聴周波数の範囲は、およそ20Hzから20000Hzである。
  • ④音の波長は、周波数が高くなるほど長くなるという関係にある。
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正解 ④音の波長は、周波数が高くなるほど長くなるという関係にある。
解説
音の波長は、音速を周波数で除して求めます。同じ空気中であれば音速はほぼ一定ですから、周波数が高くなるほど波長は短くなります。したがって周波数が高くなるほど波長が長くなるという記述は誤りです。気温15℃のときの音速はおよそ340メートル毎秒であり、周波数100Hzの低い音の波長は約3.4mと人の背丈を超える長さになるのに対し、周波数4000Hzの高い音の波長は約8.5cmしかありません。この波長の違いが、遮音や吸音の設計を左右します。低音は波長が長いため障害物を回り込む回折が起こりやすく、遮りにくくなります。高音は波長が短く直進性が強いので、板一枚でも影ができて遮りやすくなります。

他の選択肢が不適切な理由
「空気中の音速は、気温が高くなるほど速くなる性質がある。」という記述は正しく、摂氏1℃上がるごとにおよそ0.6メートル毎秒速くなります。「音の高さは周波数で決まり、周波数が高い音ほど高く聞こえる。」という記述も正しいです。「可聴周波数の範囲は、およそ20Hzから20000Hzである。」という記述も正しく、この範囲を可聴域といいます。

試験の罠
波長は音速を周波数で割る、という関係を必ず押さえます。周波数と波長は反比例であり、掛け合わせると音速になります。低音は回り込むので遮音が難しく、吸音でも板振動型のような低音向けの材料が必要になる、という設計上の帰結まで結び付けて覚えるとよいでしょう。
問71-4

点音源から5.0m離れた点における音圧レベルが80dBであるとき、同じ音源から20.0m離れた点における音圧レベルとして、最も近いものはどれか。ただし、周囲に反射面はないものとする。

  • ①56dB
  • ②62dB
  • ③68dB
  • ④74dB
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正解 ③68dB
解説
点音源から出た音は球状に広がるため、距離が2倍になると音の強さは4分の1になり、音圧レベルはおよそ6dB下がります。これを距離減衰といい、点音源では距離が2倍になるごとに6dBずつ減ります。本問では5.0mから20.0mへと距離が4倍になっているので、2倍が2回起きたことになり、減衰量は6dBの2倍の12dBとなります。したがって80dBから12dBを差し引いた68dBが求める値です。式で表すと、距離の比の常用対数に20を掛けた値が減衰量となり、4の常用対数はおよそ0.602ですから20を掛けて約12dBとなります。

他の選択肢が不適切な理由
「56dB」は、距離が4倍になったことをそのまま4回分と数え、6dBを4回すなわち24dB差し引いた場合の値です。減衰量を決めるのは距離が2倍になった回数であり、5.0mから20.0mまでは10.0mを経由する2回分にとどまります。「62dB」は、5.0m、10.0m、15.0m、20.0mと5.0mずつ4つに区切って3区間と数え、6dBを3回すなわち18dB差し引いた場合の値です。距離減衰は距離の差ではなく比で効くため、等間隔に区切って数えることはできません。「74dB」は、道路や鉄道のような線音源として扱い、距離が2倍になるごとに3dB減衰するという関係を2回適用して6dBだけ差し引いた場合の値です。本問は点音源であり、球状に広がる分だけ減衰が大きくなります。

試験の罠
点音源は距離2倍で6dB減衰、道路のような線音源は距離2倍で3dB減衰、と対で覚えます。また、同じ大きさの音が二つ重なると音のエネルギーが2倍になり、レベルは3dBだけ上がります。10倍になって初めて10dB上がるという対数の感覚をつかんでおくとよいでしょう。
問81-4

壁体の遮音性能に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①単層壁の透過損失は、面密度が大きいほど大きくなるものである。
  • ②単層壁の透過損失は、入射する音の周波数が高いほど大きくなる。
  • ③コインシデンス効果が生じる周波数では、透過損失が大きくなる。
  • ④透過損失の値が大きい壁ほど、音を遮る性能は高いといえる。
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正解 ③コインシデンス効果が生じる周波数では、透過損失が大きくなる。
解説
コインシデンス効果とは、壁に斜めから入射した音波の波長に沿った成分と、壁自身が曲げ振動として持つ波の速さとが一致し、壁が共振したように大きく振動する現象をいいます。壁が音に合わせて激しく揺れると、その振動が反対側の空気へ効率よく伝わってしまうため、透過損失はその周波数帯で大きく落ち込みます。したがって透過損失が大きくなるという記述は誤りで、正しくは小さくなります。この落ち込みは板が薄く軽いほど高い周波数で、厚く重いほど低い周波数で起こります。設計上は、厚さの異なる板を組み合わせて落ち込む周波数をずらしたり、板と板の間に制振材を挟んだりして影響を和らげます。

他の選択肢が不適切な理由
「単層壁の透過損失は、面密度が大きいほど大きくなるものである。」という記述は正しく、これを質量則といいます。「単層壁の透過損失は、入射する音の周波数が高いほど大きくなる。」という記述も正しく、面密度か周波数が2倍になるとおよそ6dB増えます。「透過損失の値が大きい壁ほど、音を遮る性能は高いといえる。」という記述も正しいです。

試験の罠
質量則は重く高い周波数ほど遮りやすいという原則であり、コインシデンス効果と低音域の共鳴透過はその原則から外れる例外です。原則と例外を対で覚えます。遮音等級のD値は大きいほど良く、床衝撃音のL値は小さいほど良いという評価の向きの違いにも注意しましょう。
問91-4

室容積1000立方メートル、室内の総吸音力が200平方メートルであるとき、この室の残響時間として最も近いものはどれか。ただし、セイビンの残響式によるものとする。

  • ①0.4秒
  • ②0.8秒
  • ③1.2秒
  • ④1.6秒
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正解 ②0.8秒
解説
セイビンの残響式では、残響時間は0.161に室容積を掛け、これを室内の総吸音力で除して求めます。残響時間とは、音源を止めてから室内の音圧レベルが60dB下がるまでに要する時間をいいます。本問では、0.161に1000立方メートルを掛けると161となり、これを総吸音力200平方メートルで除して約0.8秒となります。式の形から分かるとおり、室が大きいほど残響は長く、吸音力が大きいほど残響は短くなります。総吸音力は、室内の各表面の面積にそれぞれの吸音率を掛けて合計した値であり、単位は面積と同じ平方メートルで表されます。

他の選択肢が不適切な理由
0.4秒は、総吸音力を実際の2倍にあたる400平方メートルとして計算した場合の値です。1.2秒は、係数を0.161ではなく0.24程度の別の値として用いた場合に近い値です。1.6秒は、総吸音力を100平方メートルと半分に見誤った場合の値であり、吸音力と残響時間が反比例することを踏まえれば、吸音力を半分にすると残響が倍になることが分かります。

試験の罠
0.161という係数を確実に覚えましょう。残響時間は容積に比例し吸音力に反比例するという二つの向きを押さえれば、選択肢の大小関係から見当をつけられます。用途別の最適残響時間は、講演を主とする室では短く、演奏を主とする室では長くとるのが原則です。
問101-4

吸音および室内音響に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①多孔質材料は、中音域から高音域の吸音に効果が大きい材料である。
  • ②板振動型の吸音構造は、低音域の吸音に効果が大きい方式である。
  • ③吸音率は、入射した音のエネルギーのうち反射しない割合をいう。
  • ④床衝撃音の遮音等級のL値は、値が大きいほど遮音性能が高くなる。
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正解 ④床衝撃音の遮音等級のL値は、値が大きいほど遮音性能が高くなる。
解説
床衝撃音の遮音等級を表すL値は、上階で発生した衝撃音が下階でどれだけの大きさで聞こえるかを表す指標であり、下階で測定される音圧レベルそのものに対応しています。したがって値が小さいほど下階に伝わる音が小さく、遮音性能が高いことを意味します。よって値が大きいほど性能が高いという記述は誤りです。空気を伝わる音に対する遮音等級であるD値が、壁の前後の音圧レベルの差を表すため大きいほど性能が高いのとは、評価の向きがちょうど逆になっています。同じ遮音等級という言葉を用いながら、一方は伝わった音の大きさ、他方は減った量を表しているためにこの違いが生じます。

他の選択肢が不適切な理由
「多孔質材料は、中音域から高音域の吸音に効果が大きい材料である。」という記述は正しく、繊維や気泡の間を空気が動くときの摩擦で音のエネルギーを熱に変えます。「板振動型の吸音構造は、低音域の吸音に効果が大きい方式である。」という記述も正しく、板が音に共振して振動することで吸音します。「吸音率は、入射した音のエネルギーのうち反射しない割合をいう。」という記述も正しいです。

試験の罠
評価の向きは、D値が大きいほどよい、L値が小さいほどよい、と対で覚えます。L値は下階に届く音の大きさそのものであり、小さいほど静かだと理解すれば取り違えません。吸音率は1から反射率を引いた値であり、開け放った窓は1として扱われます。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。

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