2026年版・1-16

建築材料:防水材料・シーリング材・ガラスの一問一答

1級建築施工管理技士「建築学」から、建築材料:防水材料・シーリング材・ガラスに関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問11-16

防水工事に用いるアスファルトの性状に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①針入度は、値が大きいものほどアスファルトが硬く、変形しにくいことを示す。
  • ②軟化点は、値が高いものほど高温時に軟らかくなりにくいことを示している。
  • ③ブローンアスファルトは、空気を吹き込んで軟化点を高めた製品となっている。
  • ④アスファルトプライマーは、下地と防水層との接着性を高める目的で用いる。
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正解 ①針入度は、値が大きいものほどアスファルトが硬く、変形しにくいことを示す。
解説
針入度は、規定の温度に保ったアスファルトに一定の重さの針を5秒間押し込み、沈んだ深さを0.1mm単位で表した値です。軟らかいアスファルトほど針は深く沈むので、針入度が大きいということは軟らかいことを意味します。したがって値が大きいほど硬いという記述は逆で誤りです。防水用のアスファルトは、夏の屋上で軟らかくなって流れ出さず、冬に硬くなって割れないという相反する条件を満たす必要があり、針入度と軟化点という二つの指標で使用地域や勾配に応じた品種を選びます。勾配が急な屋根や暑い地域では、より軟化点が高く針入度の小さい品種が選ばれます。

他の選択肢が不適切な理由
「軟化点は、値が高いものほど高温時に軟らかくなりにくいことを示している。」は正しく、耐熱性の指標です。「ブローンアスファルトは、空気を吹き込んで軟化点を高めた製品となっている。」も正しく、防水用に用いられるのはこの種類です。「アスファルトプライマーは、下地と防水層との接着性を高める目的で用いる。」も正しく、コンクリート下地に浸透して密着を確保します。

試験の罠
針入度は大きいほど軟らかい、軟化点は高いほど硬いというように、二つの指標で向きが逆になる点が最大の狙い目です。針入度の測定温度は25℃と定められている点も併せて確認します。ブローンアスファルトに対し、道路舗装に使うストレートアスファルトは針入度が大きく防水には適しません。
問21-16

アスファルト防水に用いるルーフィング類に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①アスファルトルーフィングは、防水層の最上層に張って紫外線を防ぐ材料である。
  • ②ストレッチルーフィングは、引張強さと伸び率が大きく下地の動きに追従しやすい。
  • ③砂付あなあきルーフィングは、下地と防水層を絶縁する目的で用いる材料である。
  • ④改質アスファルトルーフィングシートは、合成ゴムなどを加えて性能を高めている。
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正解 ①アスファルトルーフィングは、防水層の最上層に張って紫外線を防ぐ材料である。
解説
アスファルトルーフィングは、原紙にアスファルトを浸み込ませて両面を被覆した最も基本的なルーフィングで、防水層の中間の層として重ねて用いるものです。表面には鉱物質の粉を付けているだけで紫外線を防ぐ働きはなく、最上層に用いるものではありません。したがって記述は誤りです。防水層の最上層には、表面に粗い砂粒を焼き付けて紫外線と摩耗から下の層を守る砂付ストレッチルーフィングを用いるか、押えコンクリートや保護モルタルで防水層全体を覆います。アスファルト防水は複数の層を重ねて一体の膜をつくる工法であり、どの材料を何層目に使うかがそれぞれ定められている点が重要です。

他の選択肢が不適切な理由
「ストレッチルーフィングは、引張強さと伸び率が大きく下地の動きに追従しやすい。」は正しく、原紙に合成繊維の不織布を用いているためです。「砂付あなあきルーフィングは、下地と防水層を絶縁する目的で用いる材料である。」も正しく、下地の動きやふくれを防水層に伝えないための最下層に用います。「改質アスファルトルーフィングシートは、合成ゴムなどを加えて性能を高めている。」も正しく、トーチ工法などに用いられます。

試験の罠
最下層が砂付あなあきルーフィング、中間層がアスファルトルーフィングやストレッチルーフィング、最上層が砂付ストレッチルーフィングという順序で覚えます。同じ砂付という語が最下層と最上層の両方に出てくるため、あなあきの有無で区別します。
問31-16

合成高分子系ルーフィングシート防水に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①加硫ゴム系シートの接合部は、接着剤とテープ状のシール材を用いて接合する。
  • ②塩化ビニル樹脂系シートの接合部は、熱風による溶着や溶剤溶着により接合する。
  • ③加硫ゴム系シートは紫外線に弱いため、必ず押えコンクリートで保護して用いる。
  • ④機械的固定工法は、下地の乾燥を待たずに施工できるため工期の短縮に役立つ。
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正解 ③加硫ゴム系シートは紫外線に弱いため、必ず押えコンクリートで保護して用いる。
解説
加硫ゴム系ルーフィングシートは、合成ゴムを加硫して弾性を高めたシートで、耐候性に優れており、表面に仕上塗料を塗ることで露出防水として使用できます。したがって必ず押えコンクリートで保護しなければならないという記述は誤りです。屋上を歩行しない条件であれば、露出のまま長期にわたって使えるのがこの工法の大きな利点で、軽量であることから既存の建物の改修にも適します。ただしシートは厚さがおおむね1.2mm程度と薄く、鋭利なものによる損傷には弱いため、歩行する部分や重量物を置く部分では保護層を設けるか、別の工法を選びます。

他の選択肢が不適切な理由
「加硫ゴム系シートの接合部は、接着剤とテープ状のシール材を用いて接合する。」は正しく、加硫済みのゴムは熱で溶けないため接着によります。「塩化ビニル樹脂系シートの接合部は、熱風による溶着や溶剤溶着により接合する。」も正しく、熱可塑性の樹脂であることを利用します。「機械的固定工法は、下地の乾燥を待たずに施工できるため工期の短縮に役立つ。」も正しく、下地に接着させず固定金具で留める工法です。

試験の罠
加硫ゴム系は接着、塩化ビニル樹脂系は溶着という接合方法の違いが繰り返し問われます。溶けるか溶けないかという材料の性質から導けるので、丸暗記ではなく理由で覚えます。機械的固定工法は下地の含水にも下地の動きにも強い一方、風による負圧に対する固定の検討が必要です。
問41-16

塗膜防水材料に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①ウレタンゴム系の塗膜防水層は、1回の塗付けで所定の厚さを確保するのがよい。
  • ②ウレタンゴム系塗膜防水材は、複雑な形状の部位にも継目のない防水層をつくれる。
  • ③ゴムアスファルト系塗膜防水材は、地下外壁などの部位に用いられることが多い。
  • ④通気緩衝シートは、下地の水分による防水層のふくれを抑えるために用いられる。
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正解 ①ウレタンゴム系の塗膜防水層は、1回の塗付けで所定の厚さを確保するのがよい。
解説
ウレタンゴム系の塗膜防水は、液状の材料を塗り重ねて硬化させ、継目のないゴム状の膜をつくる工法です。一度に厚く塗ると、表面だけが先に硬化して内部に未硬化の部分が残り、後から溶剤や反応で生じたガスが逃げ場を失ってふくれや硬化不良を起こします。また硬化のむらによって厚さが不均一になり、薄い部分が弱点となります。したがって1回で所定の厚さを確保するのがよいという記述は誤りで、実際には数回に分けて塗り重ね、各回の硬化を確認してから次の層を塗ります。仕様上の平場の総厚さは3mm程度で、この厚さを一度に塗ることはできません。

他の選択肢が不適切な理由
「ウレタンゴム系塗膜防水材は、複雑な形状の部位にも継目のない防水層をつくれる。」は正しく、液状であることの最大の利点です。「ゴムアスファルト系塗膜防水材は、地下外壁などの部位に用いられることが多い。」も正しく、水分の多い下地にも施工できます。「通気緩衝シートは、下地の水分による防水層のふくれを抑えるために用いられる。」も正しく、シートを通して湿気を脱気装置へ導きます。

試験の罠
厚塗りを避けて塗り重ねるという原則は、塗膜防水も塗装もモルタル塗りも共通です。ウレタンゴム系の平場は3mm、立上りは2mmという厚さの目安と、厚さを確認する方法が使用量の管理であることも併せて出題されます。
問51-16

建築用シーリング材の種類と適用に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①シリコーン系シーリング材は耐候性に優れ、ガラス回りの目地に広く用いられる。
  • ②ポリウレタン系シーリング材は耐候性に優れ、外部に露出する目地に適している。
  • ③変成シリコーン系シーリング材は、上に塗装を行う目地にも用いることができる。
  • ④ポリサルファイド系シーリング材は、表面に汚れが付着しにくい特徴をもっている。
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正解 ②ポリウレタン系シーリング材は耐候性に優れ、外部に露出する目地に適している。
解説
ポリウレタン系シーリング材は、接着性と弾性に優れる一方で紫外線に弱く、屋外に露出した状態では表面が白く粉をふいたようになり、やがてひび割れて防水機能を失います。したがって耐候性に優れ露出する目地に適しているという記述は誤りです。この材料が使われるのは、コンクリートの打継ぎ目地やひび割れの補修、上に塗装を行う目地、あるいはタイルの下など紫外線が当たらない部位です。シーリング材を選ぶときは、目地が動くかどうか、上に塗装するかどうか、紫外線が当たるかどうか、被着体が何かという四つの条件を順に確認して決めます。耐候性の順位はおおむねシリコーン系が最も高く、変成シリコーン系、ポリサルファイド系が続き、ポリウレタン系は劣る側になります。

他の選択肢が不適切な理由
「シリコーン系シーリング材は耐候性に優れ、ガラス回りの目地に広く用いられる。」は正しく、ガラスとの接着性も良好です。「変成シリコーン系シーリング材は、上に塗装を行う目地にも用いることができる。」も正しく、金属パネルやALCパネルの目地に広く使われます。「ポリサルファイド系シーリング材は、表面に汚れが付着しにくい特徴をもっている。」も正しく、石材の目地などに用いられます。

試験の罠
シリコーン系は耐候性が最も高い反面、成分がしみ出して周囲の壁を汚す撥水汚染を起こし、上に塗装ができません。優れているのに使えない場面があるという点が最大の引っかけどころで、ガラス回り以外の外壁目地には変成シリコーン系を選びます。
問61-16

シーリング工事の目地設計および施工に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①ワーキングジョイントでは、目地の両側の2面のみで接着させる構造とする。
  • ②ノンワーキングジョイントでは、底面の接着を必ず絶縁して2面接着とする。
  • ③目地の深さが所定の寸法より深い場合は、バックアップ材を用いて調整する。
  • ④目地の深さが浅い場合は、ボンドブレーカーを用いて底面の接着を絶縁する。
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正解 ②ノンワーキングジョイントでは、底面の接着を必ず絶縁して2面接着とする。
解説
ノンワーキングジョイントとは、コンクリートの打継ぎ目地やひび割れ誘発目地のように、目地の幅がほとんど変化しない目地をいいます。動きがないため、底面まで接着させる3面接着としても、シーリング材が引き裂かれる心配がありません。むしろ3面で接着させたほうが目地全体が一体となり、水の回り込みに対して有利になります。したがって必ず2面接着とするという記述は誤りです。これに対してカーテンウォールの部材間目地やサッシ回りのように、温度変化や地震で幅が伸縮するワーキングジョイントでは、底面まで接着していると伸縮のたびに底の部分から裂けてしまうため、必ず2面接着とします。目地が動くかどうかで接着面の数を決めるという原則です。

他の選択肢が不適切な理由
「ワーキングジョイントでは、目地の両側の2面のみで接着させる構造とする。」は正しく、シーリング材が自由に伸縮できるようにするためです。「目地の深さが所定の寸法より深い場合は、バックアップ材を用いて調整する。」も正しく、発泡樹脂の紐状の材料を底に詰めます。「目地の深さが浅い場合は、ボンドブレーカーを用いて底面の接着を絶縁する。」も正しく、粘着テープ状の材料を底面に張ります。

試験の罠
バックアップ材は深い目地、ボンドブレーカーは浅い目地という使い分けが定番の出題です。2面接着はワーキングジョイント、3面接着はノンワーキングジョイントという対応も、動くか動かないかという理由から導けるようにしておきます。
問71-16

シーリング材の性質に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①一成分形シーリング材は、空気中の水分などと反応して表面から硬化していく。
  • ②二成分形シーリング材は、施工直前に基剤と硬化剤を練り混ぜてから使用する。
  • ③高モジュラスのシーリング材は、伸縮の大きいワーキングジョイントに適している。
  • ④モジュラスとは、シーリング材を所定の割合まで伸ばすのに必要な引張応力をいう。
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正解 ③高モジュラスのシーリング材は、伸縮の大きいワーキングジョイントに適している。
解説
モジュラスは、シーリング材を一定の割合だけ引き伸ばすのに必要な力の大きさを表す値です。高モジュラスのシーリング材は硬くて伸びにくく、伸ばそうとすると大きな力が生じます。目地が大きく動くワーキングジョイントに硬いシーリング材を用いると、その大きな力が被着体との接着面に集中して、材料そのものが裂けるか、接着面から剥がれてしまいます。したがって高モジュラスがワーキングジョイントに適しているという記述は誤りで、動きの大きい目地には低モジュラスの柔らかいシーリング材を用います。逆に高モジュラスの材料は、ほとんど動かないノンワーキングジョイントや、コンクリートのひび割れ補修のように、硬さと強度が求められる部位に適します。

他の選択肢が不適切な理由
「一成分形シーリング材は、空気中の水分などと反応して表面から硬化していく。」は正しく、表面から内部へ硬化が進むため厚い部位では時間がかかります。「二成分形シーリング材は、施工直前に基剤と硬化剤を練り混ぜてから使用する。」も正しく、混合後の可使時間の管理が重要になります。「モジュラスとは、シーリング材を所定の割合まで伸ばすのに必要な引張応力をいう。」も正しい定義です。

試験の罠
モジュラスが高いほど硬いという方向を押さえれば、どちらの目地に使うかは自然に決まります。一成分形は表面から硬化するため深い目地では内部が未硬化のまま残ることがある点、二成分形は練混ぜ不良による硬化不良に注意する点も併せて問われます。
問81-16

板ガラスの種類と性質に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①強化ガラスは、同じ厚さのフロート板ガラスに比べて3倍から5倍の強度をもつ。
  • ②強化ガラスは、現場で寸法に合わせて切断や孔あけなどの加工を行うことができる。
  • ③倍強度ガラスは、破損したときフロート板ガラスと同様の割れ方をする性質がある。
  • ④合わせガラスは、2枚のガラスの間に樹脂の中間膜を挟んで接着したものである。
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正解 ②強化ガラスは、現場で寸法に合わせて切断や孔あけなどの加工を行うことができる。
解説
強化ガラスは、板ガラスを軟化点近くまで加熱してから表面を急冷し、表面に圧縮の力、内部に引張の力を閉じ込めた状態にすることで強度を高めたガラスです。この力のつり合いは板全体で成り立っているため、切断したり孔をあけたりすると釣合いが一瞬で崩れ、板全体が粒状に砕け散ります。したがって現場で加工できるという記述は誤りで、切断や孔あけ、面取りといった加工はすべて強化処理を行う前に済ませておかなければなりません。現場で寸法が合わないことが判明しても手直しができないため、実測に基づく正確な発注が求められます。なお強化ガラスは、ごくまれに内部の不純物が原因で何もしないのに割れる自然破損を起こすことがあります。

他の選択肢が不適切な理由
「強化ガラスは、同じ厚さのフロート板ガラスに比べて3倍から5倍の強度をもつ。」は正しく、耐風圧強度や耐衝撃性が向上します。「倍強度ガラスは、破損したときフロート板ガラスと同様の割れ方をする性質がある。」も正しく、粒状にならないため高層階の外装で落下の危険を減らせます。「合わせガラスは、2枚のガラスの間に樹脂の中間膜を挟んで接着したものである。」も正しく、割れても破片が中間膜に留まります。

試験の罠
強度は強化ガラスが3倍から5倍、倍強度ガラスが約2倍という数値の対比が頻出です。割れ方も強化が粒状、倍強度が通常のガラスと同じという違いがあり、強度と割れ方の二つの観点をセットで整理します。
問91-16

複層ガラスおよび機能性ガラスに関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①複層ガラスは、2枚のガラスの間に乾燥空気を封入して断熱性能を高めている。
  • ②低放射複層ガラスは、ガラス表面の金属膜により熱の放射による移動を抑えている。
  • ③熱線反射ガラスは、表面の金属酸化物の膜により日射を反射する性能をもっている。
  • ④熱線吸収板ガラスは、日射を吸収するため熱割れが生じにくい性質をもっている。
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正解 ④熱線吸収板ガラスは、日射を吸収するため熱割れが生じにくい性質をもっている。
解説
熱線吸収板ガラスは、ガラスの原料に鉄やコバルトなどの金属を加えて着色し、日射熱をガラス自身が吸収することで室内への熱の侵入を減らすガラスです。日射を吸収するとガラスの温度が上がりますが、サッシの溝に納まっている縁の部分は日陰になって温度が上がりません。この中央部と周辺部の温度差によってガラスの内部に引張の力が生じ、縁の小さな傷を起点にひび割れる現象が熱割れです。熱を吸収するガラスほどこの温度差が大きくなるため、熱線吸収板ガラスは熱割れが生じやすい代表的なガラスであり、記述は逆で誤りです。対策としては、切断面をきれいに仕上げること、縁に日陰をつくらない納まりとすること、必要に応じて倍強度ガラスを用いることが挙げられます。

他の選択肢が不適切な理由
「複層ガラスは、2枚のガラスの間に乾燥空気を封入して断熱性能を高めている。」は正しく、中空層の空気が熱を伝えにくくします。「低放射複層ガラスは、ガラス表面の金属膜により熱の放射による移動を抑えている。」も正しく、Low-Eガラスと呼ばれます。「熱線反射ガラスは、表面の金属酸化物の膜により日射を反射する性能をもっている。」も正しく、吸収ではなく反射で日射を遮ります。

試験の罠
熱線吸収は吸収するから熱割れしやすい、熱線反射は反射するから熱割れしにくいという因果を押さえます。低放射複層ガラスは、遮熱を重視するなら金属膜を屋外側のガラスに、断熱を重視するなら室内側のガラスに設けるという使い分けも出題されます。
問101-16

網入板ガラスおよびその納まりに関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①網入板ガラスは、火災時にガラスが破損しても脱落しにくく防火設備に用いられる。
  • ②網入板ガラスの小口に水が触れると、内部の金網が錆びて熱割れの原因となる。
  • ③外部に面するガラスの下辺の溝には、水を抜くための水抜き孔を設ける必要がある。
  • ④網入板ガラスは、内部に金網を入れているため防犯性能に優れたガラスである。
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正解 ④網入板ガラスは、内部に金網を入れているため防犯性能に優れたガラスである。
解説
網入板ガラスに入っている金網は、火災の熱でガラスが割れたときに破片をその場につなぎとめ、炎や煙が開口部を通り抜けるのを防ぐためのものです。ガラス自体の強度を高める働きはなく、むしろ金網が入っている分だけ普通のフロート板ガラスより割れやすくなります。侵入しようとする者にとっては、割った後に金網を切断する手間が加わるだけで、防犯を目的としたガラスとはいえません。したがって防犯性能に優れているという記述は誤りです。防犯性能を求める場合は、厚い中間膜を挟んだ合わせガラスを用います。網入板ガラスの役割はあくまで防火であり、建築基準法上の防火設備として認められるのはこの点によります。

他の選択肢が不適切な理由
「網入板ガラスは、火災時にガラスが破損しても脱落しにくく防火設備に用いられる。」は正しく、これが本来の用途です。「網入板ガラスの小口に水が触れると、内部の金網が錆びて熱割れの原因となる。」も正しく、錆による膨張がガラスに力を加えます。「外部に面するガラスの下辺の溝には、水を抜くための水抜き孔を設ける必要がある。」も正しく、溝にたまった水が小口に触れ続けるのを防ぎます。

試験の罠
網入板ガラスは防火であって防犯ではない、という用途のすり替えが最も多い出題です。防犯は合わせガラス、飛散防止は合わせガラスまたはフィルム、防火は網入板ガラスや耐熱強化ガラスと、目的ごとに材料を整理しておきます。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。

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