2026年版・1-12

一般構造:木構造と耐震設計の一問一答

1級建築施工管理技士「建築学」から、一般構造:木構造と耐震設計に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問11-12

木材の性質に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①木材の繊維方向の圧縮強度は、繊維に直交する方向より大きい。
  • ②心材は、辺材に比べて腐朽しやすく耐久性に劣っている部分である。
  • ③繊維飽和点以下では、含水率が低いほど木材の強度は大きくなる。
  • ④繊維方向の強度は、引張、曲げ、圧縮の順に小さくなるものである。
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正解 ②心材は、辺材に比べて腐朽しやすく耐久性に劣っている部分である。
解説
心材とは丸太の中心に近い色の濃い部分をいい、辺材とは樹皮に近い色の淡い部分をいいます。心材はすでに樹木としての生理的な働きを終えた部分で、細胞の内部に樹脂やタンニンなどの成分が沈着しており、これらが腐朽菌や虫に対する抵抗力を与えています。一方の辺材は水分と養分を運ぶ生きた部分であり、でんぷんや糖を多く含むため菌や虫にとって栄養が豊富で、腐りやすく虫害も受けやすくなります。したがって心材のほうが腐朽しやすいという記述は逆であり誤りです。土台や柱の脚部のように湿気を受けやすい部位には、耐久性の高い樹種の心材を用いるのが古くからの原則です。

他の選択肢が不適切な理由
「木材の繊維方向の圧縮強度は、繊維に直交する方向より大きい。」という記述は正しく、細胞が管のように繊維方向へ並んでいるためです。「繊維飽和点以下では、含水率が低いほど木材の強度は大きくなる。」という記述も正しく、繊維飽和点はおよそ含水率30%です。「繊維方向の強度は、引張、曲げ、圧縮の順に小さくなるものである。」という記述も正しいです。

試験の罠
心材と辺材の耐久性の違い、繊維方向と直交方向の強度の違い、繊維飽和点を境にした含水率と強度の関係、という三つが繰り返し問われます。繊維飽和点より上では含水率が変わっても強度も寸法もほとんど変わらず、それ以下になってはじめて収縮と強度の増加が始まります。
問21-12

建築基準法施行令に定める木造建築物の柱に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①構造耐力上主要な部分である柱の有効細長比は、250以下とする。
  • ②階数が2以上の建築物の隅柱は、原則として通し柱としなければならない。
  • ③柱の小径は、横架材の相互間の垂直距離に対する割合以上とする。
  • ④階数が3以上の建築物の1階の柱の小径は、13.5cm以上とする。
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正解 ①構造耐力上主要な部分である柱の有効細長比は、250以下とする。
解説
建築基準法施行令第43条第6項は、構造耐力上主要な部分である柱の有効細長比を150以下としなければならないと定めています。したがって250以下とする記述は誤りです。有効細長比とは座屈長さを断面二次半径で除した値であり、この値が大きいほど細長く座屈しやすくなります。木材は鋼材に比べてヤング係数が小さく、細長い部材では小さな軸方向力でも座屈するおそれがあるため、法令で明確な上限が定められています。木造では柱の断面が正方形に近いことが多く、断面二次半径は一辺の長さを12の平方根で除した値になるので、たとえば10.5cm角の柱では座屈長さがおよそ4.5mを超えると制限に触れることになります。

他の選択肢が不適切な理由
「階数が2以上の建築物の隅柱は、原則として通し柱としなければならない。」という記述は正しく、接合部を同等以上に補強した場合は除かれます。「柱の小径は、横架材の相互間の垂直距離に対する割合以上とする。」という記述も正しく、屋根の重さと柱の間隔によって割合が定められています。「階数が3以上の建築物の1階の柱の小径は、13.5cm以上とする。」という記述も正しいです。

試験の罠
数値は、有効細長比150以下、3階建以上の1階の柱の小径13.5cm以上、を確実に覚えます。柱の小径の割合は、屋根が重いほど、また柱の間隔が広いほど大きな値が求められる、という向きで理解しておくと表を暗記しなくても判断できます。
問31-12

木造の軸組の壁倍率に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①厚さ1.5cm以上、幅9cm以上の木材の筋かいの倍率は1.0である。
  • ②厚さ4.5cm以上、幅9cm以上の木材の筋かいの倍率は2.0である。
  • ③筋かいをたすき掛けとした軸組の倍率は、片側の1.5倍とする。
  • ④9cm角以上の木材の筋かいを入れた軸組の倍率は3.0である。
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正解 ③筋かいをたすき掛けとした軸組の倍率は、片側の1.5倍とする。
解説
軸組の種類ごとの倍率は、令和7年4月に施行された改正によって、それまで建築基準法施行令第46条第4項の表に掲げられていたものが、昭和56年建設省告示第1100号の別表へ移されました。数値そのものは従来と変わっておらず、同じ構面に筋かいをたすき掛けに入れた軸組の倍率は、片側だけに入れた場合の2倍とされています。したがって1.5倍とする記述は誤りです。筋かいは、引張力を受ける向きと圧縮力を受ける向きとで働き方が異なり、片側だけでは水平力の向きによって抵抗のしかたに差が生じます。両方向に入れれば、どちらの向きの水平力に対しても同じように抵抗できるようになるため、単純に2倍として評価されます。なお、他の軸組と併用する場合を含めて、一つの軸組の倍率は5.0を超えないものとされています。

他の選択肢が不適切な理由
「厚さ1.5cm以上、幅9cm以上の木材の筋かいの倍率は1.0である。」という記述は正しく、建築基準法施行令第45条第1項が引張力を負担する筋かいに求める最小の寸法に相当します。「厚さ4.5cm以上、幅9cm以上の木材の筋かいの倍率は2.0である。」という記述も正しく、厚さ3cm以上のものの1.5と、9cm角以上のものの3.0との間に位置します。「9cm角以上の木材の筋かいを入れた軸組の倍率は3.0である。」という記述も正しく、木材の筋かいとしては最も大きい倍率です。

試験の罠
木材の筋かいの倍率は、厚さ1.5cmで1.0、3.0cmで1.5、4.5cmで2.0、9cm角で3.0、という四段階で覚えます。たすき掛けは2倍、一つの軸組の倍率の上限は5.0という二つの決まりも合わせて押さえましょう。
問41-12

建築基準法施行令に定める筋かいおよびその接合に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①筋かいには、原則として欠込みをしてはならないとされている。
  • ②筋かいの端部は、柱と横架材との仕口に接近させて緊結するものとする。
  • ③引張力を負担する筋かいには、径9mm以上の鉄筋を用いてもよい。
  • ④圧縮力を負担する筋かいは、厚さ1.5cm以上で幅9cm以上とする。
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正解 ④圧縮力を負担する筋かいは、厚さ1.5cm以上で幅9cm以上とする。
解説
建築基準法施行令第45条第2項は、圧縮力を負担する筋かいについて、厚さ3cm以上で幅9cm以上の木材を用いなければならないと定めています。したがって厚さ1.5cm以上とする記述は誤りです。厚さ1.5cm以上かつ幅9cm以上とされているのは、引張力を負担する筋かいのほうです。圧縮力を受ける筋かいは細長い柱と同じように座屈するおそれがあり、薄い材ではたやすく面外へはらんで耐力を失います。座屈を防ぐには断面の厚さ方向の寸法を確保する必要があるため、引張の場合の倍の厚さが求められています。引張の場合は座屈の心配がないので、鉄筋を用いることも認められています。

他の選択肢が不適切な理由
「筋かいには、原則として欠込みをしてはならないとされている。」という記述は正しく、たすき掛けのためやむを得ない場合に補強したときだけが例外です。「筋かいの端部は、柱と横架材との仕口に接近させて緊結するものとする。」という記述も正しく、力を確実に骨組へ伝えるためです。「引張力を負担する筋かいには、径9mm以上の鉄筋を用いてもよい。」という記述も正しいです。

試験の罠
数値は、引張筋かいが厚さ1.5cm以上、圧縮筋かいが厚さ3cm以上、いずれも幅9cm以上、鉄筋の場合は径9mm以上、と一組で覚えます。厚さの違いは座屈するかしないかという力学の違いから来ていると理解すれば取り違えません。
問51-12

木造建築物の耐久性に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①木材の腐朽菌は、含水率が20%以下の状態でも活発に繁殖する。
  • ②地面から1m以内の柱、筋かいおよび土台には防腐の措置を講じる。
  • ③土台は、基礎に緊結しなければならないものとされている。
  • ④外壁の下地に鉄網モルタル塗を用いる場合は、防水紙等を用いる。
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正解 ①木材の腐朽菌は、含水率が20%以下の状態でも活発に繁殖する。
解説
木材を腐らせる腐朽菌が活動するには、水分、酸素、温度、栄養の四つがそろう必要があります。このうち設計や施工で断てるのは水分であり、木材の含水率がおおむね20%以下に保たれていれば腐朽菌はほとんど繁殖できません。逆に含水率が20%を超える状態が続き、25%から30%を上回るようになると急速に繁殖します。したがって20%以下でも活発に繁殖するというこの記述は誤りです。木造建築物の耐久性を確保する手立ての中心が、雨仕舞い、床下や小屋裏の換気、結露の防止、乾燥した材の使用といった水分を断つ対策に置かれているのは、この関係によるものです。なお構造材に用いる製材は、日本農林規格で含水率25%以下、20%以下、15%以下の三段階が定められており、乾燥が進んだ材ほど施工後の収縮による狂いが小さくなります。

他の選択肢が不適切な理由
「地面から1m以内の柱、筋かいおよび土台には防腐の措置を講じる。」という記述は正しく、建築基準法施行令第49条第2項により、しろありその他の虫による害を防ぐ措置も必要に応じて求められます。「土台は、基礎に緊結しなければならないものとされている。」という記述も正しく、建築基準法施行令第42条第2項によるもので、地震時に建築物が基礎からずれ落ちることを防ぎます。「外壁の下地に鉄網モルタル塗を用いる場合は、防水紙等を用いる。」という記述も正しく、同令第49条第1項が軸組の腐りやすい構造の部分の下地に防水紙その他これに類するものの使用を求めています。

試験の罠
数値は、腐朽菌が繁殖しにくい含水率が20%以下、繊維飽和点が約30%、地面からの防腐措置の範囲が1m以内、を一組で覚えます。腐朽の四条件のうち断てるのは水分だけであるという理解が、対策の方針を思い出す手がかりになります。
問61-12

木質材料に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①集成材は、ひき板を繊維方向をそろえて積層接着した材料である。
  • ②集成材は、無垢の製材に比べて強度のばらつきが大きい材料である。
  • ③直交集成板は、ひき板を繊維方向が直交するよう積層接着したものである。
  • ④単板積層材は、単板を繊維方向をそろえて積層接着した材料である。
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正解 ②集成材は、無垢の製材に比べて強度のばらつきが大きい材料である。
解説
集成材は、乾燥させたひき板を厚さや品質ごとに選別し、節や割れといった欠点の位置を分散させたうえで接着して作られます。無垢の製材では、一本の材のなかに大きな節がたまたま断面の弱い位置に来ると、その一か所で強度が決まってしまうため、材ごとのばらつきが大きくなります。これに対し集成材では欠点が全体に散らばるため、平均的な性能に近い値が安定して得られ、ばらつきは小さくなります。したがってばらつきが大きいという記述は誤りです。ばらつきが小さいことは、設計で用いる基準強度を高く設定できることを意味し、大断面の部材や長いスパンの構造に集成材が用いられる理由となっています。

他の選択肢が不適切な理由
「集成材は、ひき板を繊維方向をそろえて積層接着した材料である。」という記述は正しいです。「直交集成板は、ひき板を繊維方向が直交するよう積層接着したものである。」という記述も正しく、面材として床や壁に用いられます。「単板積層材は、単板を繊維方向をそろえて積層接着した材料である。」という記述も正しく、薄い単板を用いる点が集成材と異なります。

試験の罠
三つの材料は、素材と繊維方向の二つで区別します。集成材はひき板で繊維方向がそろっており、単板積層材は単板で繊維方向がそろっており、直交集成板はひき板で繊維方向が直交しています。直交させることで面内のどの方向にも強さをもち、面材として使えるようになります。
問71-12

建築物の耐震設計における剛性率および偏心率に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①剛性率は、各階の剛性のつり合いを表し、0.6以上とする必要がある。
  • ②偏心率は、各階の重心と剛心のずれを表し、0.15以下とする必要がある。
  • ③偏心率が大きいほど、地震時のねじれによる変形は小さくなっていく。
  • ④剛性率が特に小さい階には、地震時の変形が集中しやすいものである。
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正解 ③偏心率が大きいほど、地震時のねじれによる変形は小さくなっていく。
解説
重心とは建築物の重さの中心、剛心とは水平力に抵抗する部材の硬さの中心です。地震力は重心に作用し、抵抗は剛心を中心に生じるので、この二点が離れているほど建築物は剛心のまわりに回転しようとします。この回転をねじれといい、剛心から遠い側の柱や壁には並進による変形にねじれによる変形が上乗せされて、局部的に大きな変形と応力が生じます。したがって偏心率が大きいほどねじれによる変形が小さくなるという記述は誤りで、正しくは大きくなります。偏心は、耐力壁が平面の片側だけに寄っている場合や、一階の一方を大きく開放した店舗併用住宅などで生じやすく、地震被害の典型的な原因となっています。

他の選択肢が不適切な理由
「剛性率は、各階の剛性のつり合いを表し、0.6以上とする必要がある。」という記述は正しく、立面的なつり合いの指標です。「偏心率は、各階の重心と剛心のずれを表し、0.15以下とする必要がある。」という記述も正しいです。「剛性率が特に小さい階には、地震時の変形が集中しやすいものである。」という記述も正しく、これがいわゆる層崩壊の原因となります。

試験の罠
剛性率は立面的なつり合い、偏心率は平面的なつり合い、と対応させて覚えます。数値は剛性率が0.6以上、偏心率が0.15以下であり、剛性率は大きいほどよく偏心率は小さいほどよいという向きの違いに注意しましょう。
問81-12

保有水平耐力の計算に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①必要保有水平耐力は、構造特性係数と形状係数と地震力の積で求める。
  • ②構造特性係数は、塑性変形の能力が高い構造ほど小さい値が用いられる。
  • ③保有水平耐力の計算では、標準せん断力係数を1.0以上として求める。
  • ④保有水平耐力は、必要保有水平耐力以下であることを確かめればよい。
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正解 ④保有水平耐力は、必要保有水平耐力以下であることを確かめればよい。
解説
保有水平耐力とは、建築物が実際に発揮できる水平方向の最大の耐力であり、必要保有水平耐力とは大地震時に建築物が備えているべき耐力です。安全であるためには、実際に備えている耐力が必要とされる耐力を下回ってはならないので、保有水平耐力は必要保有水平耐力以上でなければなりません。したがって以下であればよいという記述は誤りです。この検討は二次設計と呼ばれ、まれに起こる大地震に対して建築物が倒壊せず人命を守れるかを確かめるものです。一次設計が損傷を防ぐことを目的として許容応力度の範囲で行われるのに対し、二次設計では部材が降伏した後の挙動まで含めて崩壊に至る過程を追う点が大きく異なります。

他の選択肢が不適切な理由
「必要保有水平耐力は、構造特性係数と形状係数と地震力の積で求める。」という記述は正しいです。「構造特性係数は、塑性変形の能力が高い構造ほど小さい値が用いられる。」という記述も正しく、粘り強い構造ほど必要な耐力を小さくできます。「保有水平耐力の計算では、標準せん断力係数を1.0以上として求める。」という記述も正しく、一次設計の0.2以上とは桁が異なります。

試験の罠
構造特性係数は靭性が高いほど小さく、形状係数は剛性率や偏心率が基準を満たさないほど大きくなります。すなわち粘り強い建築物は必要な耐力が減り、つり合いの悪い建築物は必要な耐力が増えます。強さで抵抗するか粘りで抵抗するかという設計思想の選択が、この係数に表れています。
問91-12

木造平家建の建築物について、床面積が50平方メートル、地震力に対する必要壁量の係数を1平方メートルにつき15cmとするとき、壁倍率2.0の耐力壁のみでこれを満たすために必要な壁の実長として正しいものはどれか。

  • ①250cm
  • ②375cm
  • ③500cm
  • ④750cm
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正解 ②375cm
解説
必要壁量は、床面積に1平方メートル当たりの係数を掛けて求めます。本問では50平方メートルに15cmを掛けて750cmとなります。次に、実際に配置する壁が満たすべき量である存在壁量は、壁の実長に壁倍率を掛けて求めるので、壁倍率2.0の耐力壁を用いる場合、必要な実長は750cmを2.0で除した375cmとなります。壁倍率とは、その軸組が基準となる軸組の何倍の水平耐力をもつかを表す値であり、倍率が大きいほど短い長さで同じ抵抗力が得られます。なお、地震力に対する必要壁量の係数は、令和7年4月に施行された改正によって、屋根の重さの区分から建築物の実際の重さに応じて算定する方式へ改められています。ただし倍率の高い壁を少数だけ配置すると力が一か所に集中し、その部分の柱に大きな引抜き力が生じるため、金物による接合部の補強がより重要になります。

他の選択肢が不適切な理由
250cmは、壁倍率を2.0ではなく3.0として計算した場合の値です。500cmは、壁倍率を2.0ではなく1.5として計算した場合の値であり、必要壁量750cmを1.5で除すと500cmとなります。750cmは、必要壁量そのものであり、壁倍率で除して実長に換算する手順を行っていない値です。

試験の罠
必要壁量は床面積と係数から求める量であるのに対し、存在壁量は実長と壁倍率の積です。両者を比べるときは単位をそろえ、存在壁量が必要壁量以上であることを確かめます。地震力に対する必要壁量は床面積から、風圧力に対する必要壁量は見付面積から求めるという違いにも注意しましょう。
問101-12

免震構造および制振構造に関する記述として、最も適当なものはどれか。

  • ①免震構造は、周期の長い地震動に対して特に大きな効果を発揮する。
  • ②制振構造は、建築物の剛性を高めて変形を抑えることを目的とする。
  • ③免震構造は、建築物の固有周期を長くして地震力を小さくする構造である。
  • ④免震構造では、上部構造の水平変位は数mm程度にとどまるものとされる。
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正解 ③免震構造は、建築物の固有周期を長くして地震力を小さくする構造である。
解説
免震構造は、建築物と基礎の間に積層ゴムなどの水平方向に柔らかい部材を挟み、建築物全体の固有周期を意図的に長くする構造です。一般的な地震動は周期がおよそ0.1秒から1秒の成分が強いので、建築物の周期を3秒から4秒程度まで引き伸ばすと、地震動との共振から外れて上部構造に伝わる加速度が大幅に小さくなります。その結果、構造体の損傷だけでなく、家具の転倒や設備の破損といった被害も抑えられます。地震のエネルギーは、免震層で生じる大きな変位とダンパーによる減衰で処理されます。

他の選択肢が不適切な理由
「免震構造は、周期の長い地震動に対して特に大きな効果を発揮する。」という記述は誤りで、周期の長い地震動では免震層の周期と近づいて共振するおそれがあり、かえって注意を要します。「制振構造は、建築物の剛性を高めて変形を抑えることを目的とする。」という記述も誤りで、ダンパーなどで振動のエネルギーを吸収することを目的とします。「免震構造では、上部構造の水平変位は数mm程度にとどまるものとされる。」という記述も誤りで、免震層には数十cmに及ぶ変位が生じます。

試験の罠
免震は揺れを伝えない、制振は揺れを吸収する、耐震は揺れに耐える、という三つの考え方の違いを押さえます。免震では大きな変位に備えて建築物の周囲に十分な間隔を設け、配管や配線にも追従できる可とう性をもたせる必要があります。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。

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