木材の性質に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
- ①木材の繊維方向の圧縮強度は、繊維に直交する方向より大きい。
- ②心材は、辺材に比べて腐朽しやすく耐久性に劣っている部分である。
- ③繊維飽和点以下では、含水率が低いほど木材の強度は大きくなる。
- ④繊維方向の強度は、引張、曲げ、圧縮の順に小さくなるものである。
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心材とは丸太の中心に近い色の濃い部分をいい、辺材とは樹皮に近い色の淡い部分をいいます。心材はすでに樹木としての生理的な働きを終えた部分で、細胞の内部に樹脂やタンニンなどの成分が沈着しており、これらが腐朽菌や虫に対する抵抗力を与えています。一方の辺材は水分と養分を運ぶ生きた部分であり、でんぷんや糖を多く含むため菌や虫にとって栄養が豊富で、腐りやすく虫害も受けやすくなります。したがって心材のほうが腐朽しやすいという記述は逆であり誤りです。土台や柱の脚部のように湿気を受けやすい部位には、耐久性の高い樹種の心材を用いるのが古くからの原則です。
他の選択肢が不適切な理由
「木材の繊維方向の圧縮強度は、繊維に直交する方向より大きい。」という記述は正しく、細胞が管のように繊維方向へ並んでいるためです。「繊維飽和点以下では、含水率が低いほど木材の強度は大きくなる。」という記述も正しく、繊維飽和点はおよそ含水率30%です。「繊維方向の強度は、引張、曲げ、圧縮の順に小さくなるものである。」という記述も正しいです。
試験の罠
心材と辺材の耐久性の違い、繊維方向と直交方向の強度の違い、繊維飽和点を境にした含水率と強度の関係、という三つが繰り返し問われます。繊維飽和点より上では含水率が変わっても強度も寸法もほとんど変わらず、それ以下になってはじめて収縮と強度の増加が始まります。